脱出へと(4)
「まず愛が入口の人に外の状況を聞こうとします。玄関にいる奴らは入口の両端で監視をしているので愛にはそいつらを一か所にまとてもらいます。そしてパイに相手の気を逸らしてもらい、残りの俺たちは相手が油断している隙に奴らに襲い掛かります。」
「これで奴らを制圧あわよくば銃を奪います。このとき銃を奪えなくても騒ぎが起こればいいです。相手から銃を奪う、または相手がこちらを攻撃してきそうになったら他の人たちを玄関に突入させて脱出を図ります。間違いなく犠牲者は出るでしょうがやるしかありません。」
俺が一通り説明すると四人は頷いた。
「ではすぐにでも始めましょう。」
俺はそういって脱出作戦を実行した。愛が玄関に向かった。
「あ、、あの。外の状況はどうなっているんですか?」
「そんなこと関係ないだろ。」
「中にいるだけだと不安で、せめて町の他の人たちはどこにいるかだけでも教えてもらえませんか?」
そう愛が続けた。
「ふん、まあいい。安心しろ。俺たちにお抵抗していなきゃ他の体育館に収容されてるから大人しくしてれば生きてるよ。」
「ほんとですか!よかった。」
と言って愛はその場に座り込んだ。
「おい、こんなとこで座るんじゃねぇよ。」
と言いながら玄関にいる「奴ら」は愛を起こそうとした。このチャンスを待っていた俺たちは玄関に殴り込んだ。玄関にいる「奴ら」は二人、しかも愛を起こそうとしていたため一つの場所にまとまっていて
武器もしまっていた。
俺たちは「奴ら」に殴り掛かり片方の「奴ら」の銃を四人で奪い取る。その間に愛は体育館の人たちに
脱出を促した。愛の合図がかかると同時に体育館から人が雪崩のように流れ込んでくる。
その混乱に乗じて俺は銃を奪い取り、引き付け役の他のメンバーを連れて走った。だが制圧できたのは一人だけ、もう一人は体制は崩れているものの反撃しようと立ち上がり逃げている人たちに銃を構えてきた。
体育館に銃声が鳴り響く。それにより地面に倒れてしまうもの。足を引きずりながら脱出しようとするもの様々だった。
だが一人の、しかも奇襲をかけられた状態での反撃は少し遅く全員を止めることは出来なかった。
そして逃げてくる人たちに気を取られている隙に俺たちは運よく外に出ることに成功した。脱出した後は集まっていた人たちは皆バラバラに逃走していたが、見立て通り逃げ切ることが出来たのは半分程度だった。
「まだ中に残っている人はどうなったかな。」
愛は呟くように俺に聞いてきたが答えることは出来なかった。




