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警備のお仕事 1 12月23日。
整理整頓のため、「何でも屋の<俺>の四季」からこちらに移します。元のタイトルは「ある日の<俺> 12月23日。 警備のお仕事 1」です。全く同じ話なので、既読の方はスルーしてください。
今日はこの後に「警備のお仕事 2」を投稿します。そちらで完結です。
どうしても、と頼まれて、俺は今制服を着ている。紺色で、かっちりとした上下に庇つきの帽子。お巡りさんの制服に似てるけど、違う。警備員だ。
白い手袋で包んだ手に懐中電灯。肩には無線、首から提げたホイッスルは胸ポケットの中。一応警棒も持っている。勤務時間は午前零時から午前五時まで。普段なら、よほどでなければ夢の中にいる時間だ。
眠い。
だけど、今日の昼間、うちの事務所にやってきた警備会社の社長からじきじきに頼まれたんだよなぁ。
時間が時間だし、断ろうとしたら土下座までされそうになって焦った。何で俺なんかにそんなに必死に頼むんだか、わけ分からん。
さて、巡回行くか。相方の若い兄ちゃんが待ってる。彼について歩けばいいんだよな。それにしても、無人のビルって不気味だよなぁ。




