とある魚の一生
我はこの川に住む魚だ。
今、我はとても楽に手にはいる餌をみつけた。それは同族である魚だ。
すぐそこをゆっくりと泳いでいる。
「今だっ!」
我はその魚にかぶりついた。
その時、我はしまった。と感じた。なぜならこの魚には針が通されていたのだ。
ああ、我は死んだな。
「お兄ちゃん、やっと魚が採れたよ〜?」
「記念に写真でも撮っておくか.......よしとれた。それ、どうすんだ?」
さっさと川に戻せ。息が苦しんじゃよ。
「えっとねってああ!逃げた。お兄ちゃんのせいだよ」
ふ〜危なかった。
「仕方ない。採って来てあげるよ。『ブリザード』」
「え!?何お兄ちゃん中二病なこと言ってんの?ってマジで使えてる?何者?」
なんだ.....と?あいつ異世界人か。相手が悪かったか。か、体から力が.......
「じゃあ、早速調理しようか。一葉、さばいて」
「わかった」
おいおいちょっと待て。我を食うのか。おい、
「えいっ」
ぐはっ。我の、我の立派な尾びれを.......グッバイ我の人生よ。
こうして川の主、我の人生は終わった。
「お兄ちゃん美味しかったね」
「そうだね」
兄弟は満足したのか家に帰って行った。
兄弟が遊んでいたところには今もまだ川の主の死骸があるのは別の話。そして、川の主はまた来世も同んなじ運命を辿ることも別の話。