とある暇のつぶし方
ある日、ある部屋にて…
「せんぱい~、暇です~。遊んでください~」
「…いきなり人の部屋に乗り込んできて、お前は何をいってるんだ?」
「だってー暇なんですよー?仕方無いじゃないですかー」
「…かと言って、人の部屋に飛び込むのはどうかと思うけどな」
「何だっていいじゃないですか、せんぱい。それより何かしましょう?ね?」
「…ネットでもしてろよ、買ったばっかの奴」
「つまんないこと言わないでくださいー。私はせんぱいと遊びたいんですー。人の温もりに憧れているんですよう」
「…飢えてる、だろ?可愛い感じで言ったのに台無しだな。妖怪か?」
「可愛いだなんてそんな、せんぱいったらー。何も出ませんよー?」
「…妖怪には突っ込まないのかよ。っていうか、別にお前に可愛いって言ったわけじゃ…」
「じゃあ、誰に言ったんですか?まさか、浮気、なんてこと…」
「…とんでもない事言うのな、お前。俺が浮気?するわけないだろ?俺を信じてないのか、お前は」
「はっ、それはどうですかね?信じろ、だなんて口で言われましてもねー」
「…粘着質な奴だな、お前。じゃあ、どうすれば良いんだよ?どうすれば、満足なんだ?」
「だから、遊んでください、って言ってるんですよ。わたしは、せんぱいと少しでも一緒に居たいんですー」
「…少しでも、って言うけど、毎日来てるんだから、良いじゃないか。今日ぐらい、一人にさせてくれ」
「連チャンで不在だったじゃないですか!わたし、せんぱいに会ったの四日ぶりなんですけど!」
「…怒鳴るなっての。そういえば、最近お前と会って無かったっけ?いやーすまん。すっかり忘れてたわ」
「忘れてたってせんぱい、それはあんまりじゃないですか…わたし、寂しかったんですよ?」
「…四日も会ってないとは思ってなかったんだよ。ごめんな?」
「…何してたんですか、四日も?私のこと、ほったらかしにして…もしかして、わたしの事、もう好きじゃない?」
「…いや、ちょっと友達と遊んでたんだけで、べつに何も無いんだよ?お前がきらいだ、とかそんなことは一切無い。寧ろ大好きだから。だから、安心して?な?」
「…何必死になってるんですか、せんぱい?そんなに必死にならなくても、そんな事ぐらい知ってますよ?わたしも一緒に遊んでましたし」
「…死にたいのか、お前?」
「えー?何でですかー?わたし、何かしましたか、せんぱいー?」
「…いいや、何にも。…はぁ」
「あはははは…それはそうと、せんぱい、ひまです。遊んでください」
「…今、遊んでるけど?」
「どう見ても、喋ってるだけじゃないですか。一体何して遊んでるって言うんですかー?」
「…会話の最初から思い返してみろ。確かに遊びになってる」
「いや、どう考えても遊びになってませんよ?」
「あっ、ちなみに今終わったから。お前、負けな?」
「えぇ!?終わっちゃったんですか!?しかもわたし負けた!?」
「ほら、負けたんだからさっさと帰れって。遊んでやったんだしな」
「何でですか!?何でわたしは負けたんですか!?というか、何して遊んでたんですか、私たち!?」
「…チッ。二回戦かよ。まぁ良いけどな」
「な、何なんですか、一体!?一体、何なのさー!!」
「…さて、何でしょう?分かるかな?」
単なる思いつきです。
一応は、遊びになってるはずです。…少し簡単すぎたかもしれませんが。