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『大移動始動』

短いですがお楽しみください。

ケリサにある冒険者ギルドの会議室には多くの人物が集まっていた。

1人がケリサ商業ギルド長、その隣には冒険者ギルド長のアヴァラが座り、中央の席にはアルフィー・ベラ・フォレスターその隣にケリサの守備軍の司令官が控えている。

ジュンの後ろにはいつもの様にルルとリルが控えている。



「まず、(わたくし)の呼びかけでお集まりいただいたことに感謝します」



 冒険者ギルド長としても顔が利くアヴァラに頼み町の有力者を集めてもらった。



「ここにお集まりいただいたのはある者からの急を要する情報が入りましたのでお伝えしたくお集まりいただきました。それではジュン、皆様にご説明をお願い」


「はい、この場で私の事を既にご存知の方もいると思いますが改めて名乗らせていただきます。現在ケリサ外周区に駐屯しております傭兵達を束ねておりますジュンと申します」



 既にここの会議室に集まっている人物のほとんどは俺の事は知っているが礼儀として名を名乗り頭を下げる。



「近頃の魔物の活動が活発化しており街道、比較的安全であった平原でも頻繁に確認されるようになりました。このことから冒険者ギルドでは既に大移動が始まっているということで対策を進めさせていただいております」


 

 周辺の地図をプロジェクターを使用し、会議室の仮設スクリーンへと投影していく。

 地図には赤い印で魔物の被害が起こった場所が示されておりその分布が少しずつ都市や村に接近してきていることが伺える。



「そして、これが昨日フォレスター様を襲ったワイバーンが飛来してきたと思われる予測進路です」



 地図にはワイバーンがどのルートを飛行して街道まで来たのかが記されている。

 その正確な資料に会議室に集まる代表たちからは驚きの声が上がる。



「この進路を我々が調べたところワイバーンはあれだけではないことが判明いたしました」



 その言葉を聞いて会議室の空気が一気に凍り付いた。

 ワイバーンが2騎が出ても大騒ぎなのにさらにワイバーンの群れがいるとなると絶望しかないのだろう。



「そんなものは信じられん・・・・・・」


「確かに信じがたいことでしょうが事実です。しかし、我々にはそれに備える時間があります。それには我々が一丸とならなければなりません」


「はッ! 備えるワイバーンに! そんなことをする前に逃げるべきだ!!」


 町の代表の男性が鼻で笑い、立ち上がり逃亡するべきだと主張する。


「どこにですか? 我々には逃げる場所は存在しません」


「何を根拠に!!」


「他の国でも魔物の活発な活動が確認されています。その中で荷物を持って移動していれば狙ってくださいと魔物にいっているようなものです」



 これまで静聴していたフォレスター様が口を開く。


「どうすれば我々は・・・いえ、この国が明日を迎えることができるのですか?」


「私に考えがあります」






 ◆





ケリサにある駐屯地では完全装備の隊員たちが黙々と戦闘準備を整えていた。

トラックには重機関銃に使用する予備の弾薬を積み込み、商業都市に向け出発していく。

隊員を乗せたトラックもそれに続く。


 ワイバーンのが真っ直ぐ商業都市に向けて向かってくることがわかっているため対応が限られる。


 PDAには、『ワイバーンから商業都市を防衛せよ。』という新しい指令が出ていた。

 更にPDAのMapにはそのワイバーンの大群が赤い点で示されている。備える時間はあるが、問題なのはその数である。見るだけで100騎は超えている。



 いよいよ恐れていた大移動が始まった。

 ワイバーンの大群は真っ直ぐ商業都市に向かってきている。商業都市が墜ちれば次は、ケリサが襲われる。そして、最後に首都だ。


 これと同様に他の国でも魔物の大群による都市への被害が出てきているようだ。


 各都市はバリスタなどの大型の武器を至急用意しているがどうしても数が足りていないのが現状だ。



「アヴァラさん、それでは我々も商業都市へ移動を開始します。こちらには通信兵を残しておきますので情報があれば即座に連絡がいくように指示しておきます」


「わかったわ。商業都市へはこちらからも人をなるべくまわすわ。ここは私が守るからケリサをお願いね」


「了解しました」



 敬礼を持ってアヴァラに答え、後方のハンヴィーに乗り込む。

 城壁入り口では住民たちの人だかりができていた。


 見送りに来ているのだ。これから化け物と戦いに行く我々の為に。

 ブリューナル上層部は、市民にたいしワイバーンの群れが接近していることを発表した。混乱を招くため辞めるべきだという意見も出たがフォレスター様は、市民には知る権利があると主張した。発表された当初は混乱したがフォレスター様がそれを収めた。


 住民の間を徐行で進む。


「がんばれ!」


「生きて帰って来いよォ!」



 住民たちはそれぞれに声を上げる。

 目だし帽(バラクラバ)をしている隊員が手を住民に振り返す。


 恐らく厳しい戦いになるだろう。

 いくら兵器があるからといって無傷とはいかないだろう。




 

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