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『空からの襲撃』

 町外れの広場のテントの中には循とザックがいた。



「こちらが現在不足している物資の一覧になります」



 ザックから不足物資の一覧が載った資料を受け取りながらコーヒーを飲む。

 この世界には紅茶はあってもコーヒーはないらしい。



「弾薬と燃料の消費が多いか・・・・・・思ったより魔物が出てきているな」

「はい。冒険者ギルドや町の記録から比較しても多くなっています」

「至急本部に連絡を入れろ,物資を余分によこすようにと」

「了解しました。失礼します」



 ザックが敬礼をしそれに返礼で答え,ザックがテントから出ていく。

 軍隊で一番大切なのは,兵站だ。

 武器があっても兵士は戦い続けることはできない。どうしても腹は減るし喉も乾く。


 どんな強力な兵士であっても。

 兵站がお粗末ならいとも簡単に殲滅できる。



 現在,俺たちが仮の駐屯地にしているのは,商業都市『シェール』と王都『アルタイル』の間の『ケリサ』と呼ばれている町だ。農業が第一産業であり,重要拠点でもあるため多くの兵士が駐屯している。

 町の外れになぜ駐屯しているのかというと,現地の兵士といざこざを避けるためと物資の管理のためだ。


 この世界の傭兵はあまりいい印象はないらしい。

 さらに,我々が扱う銃火器の情報を少しでも隠すためでもある。



「攻めの備えはできたから次は内部からか・・・・・・面倒な連中はどこにでもいるからな。本格的に諜報部を設置しなきゃならないな」



 今後の諜報対策に悩みながらコーヒーを飲む。


 戦力の増強は順調だ。

 訓練は順調であと半年はかからずに新兵ができあがる。航空機のパイロット育成は少し手こずりそうだが戦力増強は急務だ。

 車両では,走行できないところでもヘリならば最短距離,短時間で突破できる。 


 この世界の空の戦力は一応存在する。

 一般には、飛翔兵(ひしょうへい)竜騎士(りゅうきし)などと呼ばれており風竜や小型の亜竜種を使役(しえき)している。しかし,風竜や亜竜種は使役が難しくそうやすやすと竜騎兵を置くことはできない。

 そのため大型の気性がおとなしい『カノープス』と呼ばれる鷲のような魔物を使役する飛翔兵を配備する国が多い。


 この世界の竜種とはまだ戦闘を行っていない。

 ファンタジーだと竜種の鱗は矢を弾き,火にも強いというのが定番である。

 念のため竜種について調べてみたが定番道理の固い鱗を持っているそうだ。そのうえ炎や毒を吐く竜種もいる。

 炎は理解できるが毒は反則だろ。



 PDAを操作して『Mission(任務)』のファイルを開く。

 ファイルの中には,達成した項目が並んでいる。


 仮にこの支持を出しているのが神様としよう。

 なぜ,神(仮)が俺をこの世界に拉致し,冒険者になるように指示したのか・・・・・・・。


 ギルドの掲示板に載る依頼がPDAにも『Mission(任務)』に追加されている。

 これは確実に俺にやれと言っているようなものだ。



「またか・・・・・・」



 いつものように新たに『Mission(任務)』が追加された。しかも緊急と出ている。

 これを解決するとまた俺にとってプラスに働くだろう。

 これまでの『Mission(任務)』もどれもマイナスになるような物はなかった。

 だが,いつか必ず『Mission(任務)』を出している奴に鉛玉をぶち込んでやる。





 ◆





 

 ようやく首都に帰れる。

 首都の一つ前の町『ケリサ』に目指し馬に揺られながら警護隊長の男は,首都に住んでいる家族を思い浮かべた。

 彼は,最下位の爵位の男爵ではあるが剣の腕もたち指揮能力もあるため,外交官の隣国訪問の護衛として命じられたのだ。

 人当たりもよく部下からも上司からも信頼されているため今回の隣国訪問には適任と言えた。

 護衛は,50騎の騎兵で構成されており,白い馬車を中心に街道を進んでいた。

 きらびやかな装飾を施した鎧を装備した精鋭たちであった。



「隊長は,今回の隣国訪問はどう思われますか?」



 護衛の若い兵士が1人,警護隊長に馬を追走させながら質問をする。



「私は,今回の隣国訪問は今後についての準備だろうと思っている」

「戦いですか?」

「そうだ・・・・・・最近では近郊に普段現れないような魔物が出没している」



 魔物がよく出るようになったのは隊員たちも感じ始めていた。

 隣国に行くまでに4回も襲われている。


 幸いけが人もなく魔物は殲滅したが。

 


「大移動がおきれば多大な被害が出る。その前に隣国と共闘できれば被害を最小限にとどめられるだろうと上層部は考えているのだろう」



 多数の魔物による移動は大移動と呼ばれており数百年に一度起きると言われている。



「貴様もしっかり訓練に勤しめよ。早死にするぞ」

「わかってますよ」



 見晴らしが良くても敵は地上だけとは限らない。空からもやってくることもある事を彼らは知っていた。 一般の兵士では見晴らしがいい場所なら気を抜いてしまうが。突然何かが起きればすぐさま動けるようにしていた。


護衛任務だが精鋭でもある彼らだから気が付くことができた。上空から猛スピードで降下してくる大きな翼をもった魔物に――――――――





 


 







次回の話では戦闘シーンを頑張って仕上げていきたいと思っております。

ご意見やご感想があればよろしくお願いします。

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