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『壊れた日常』

どうも初めまして89Rです。

ガンアクション物が書きたくなり執筆を始めました。

どうぞお楽しみ下さい。

 何気ない日常。


 いつもの様にバイクで大学に通い。教授の退屈な自慢話を聞く授業を受け。いつもの様にアパートに帰る。そんな日常がこれからも続くと思っていた。

 しかし、心の奥底ではそんな日常に刺激を求めていたのかもしれない。


 俺の人生はある日を境に180度変わった。


 いや“変わった”なんて生易しいものではない“壊れた”のだ。


 人は失うことでそのものの本当の尊さに気がつく。





 小鳥のさえずりと日差しの暑さで目が覚めると全く知らない場所に仰向けに倒れていた。

 周りには何もなく見晴らしのいい草原が広がっているのみ。


 服装はジーパンに黒い胸ポケットがついたシャツ姿。靴に至っては履いてなく靴下だけ。


 普段見慣れた狭い自分の部屋の面影はどこにも存在していなかった。


 まず、頭に思い浮かべたのがこれが夢であること。

 しかし、これほどまでにリアルな夢をみるほど俺は頭が逝っていないはずだ。

 地面の草を引き抜き手に取る。根に付いた土がボロボロと落ちていき、雑草独特の青臭さが鼻に衝く。


 自分でも驚くほど冷静に今置かれている現状を考える事が出来た。

 普通なら取り乱しても可笑しい状況なのになぜ?


 取りあえず意識なくなる前の事を思い出すことにした。

 大学の授業が終わってから,バイクでアパートまで帰り夕食をとってからパソコンを開いた所までは覚えている。その後の記憶が一切ない。


誘拐の可能性は・・・ない。俺の家は極普通の一般家庭であり誘拐するリスクと釣り合わない。さらに誘拐されたなら手足が拘束していないのはありえない。この線は低いか・・・。

 俺に恨みを持った何者かの犯行とすれば心当たりはなくはない。

 思い当たるのが、昔不良の集団と殴り合いになったことぐらいか。



 最後にここは元の世界ではないという可能性だ。

 

 これは保留にしておこう。

 一番可能性がありそうで怖い。


 ひとまずこの場所にいる手掛かりになるものを探そう。運が良ければ人に会えるかもしれない。

 それが敵か味方かはわからないが・・・・・・。


 現在の持ち物を確認している時に上着の胸ポケットになにか入っているのに気がついた。

取り出してみるとそれは見慣れないPDAだった。


こんな物、俺は持っていなかった。

誰かが意図的に入れたとしか考えられない。ますます訳がわからない。

とりあえずこのPDAを調べるしかないようだ。



PDAの画面に触れるとPDAが起動した。


 PDAの作りもしっかりした作りになっておりちょっと落としただけでは壊れそうもない。


 画面には『Map(マップ)』,『Mission(任務)』という簡単な項目があった。普通のPDAならば残量バッテリーの表示や電波のアンテナなどの表示はされているはずだがそれが見当たらない。

 『Map(マップ)』,『Mission(任務)』のほかの項目が見当たらなにので、まずは『Map(マップ)』を開いてみる。


Map(マップ)』には今現在自分がいる場所が映し出されていた。

 GPSは機能しているようだ。

 丘が詳細に表示され,ここから見える川も『Map(マップ)』に載っていた。



「ブリューナル?」



 全く知らない地名だ。

 ヨーロッパ辺りにはありそうだが、俺がいた場所は日本の東京である。

 『Map(マップ)』の項目をひとまず閉じて、次に開いたのが 『Mission(任務)』と表示されているファイルだ。


 まるでゲームのようだ。


Mission(任務)』を開くと『New』と表示されている枠を見つける。


その枠を開くと『目標地点まで移動せよ』と記されていた。

目標地点?


再びマップを開き確認する。

マップにはここから約300メートルほど離れた森の中に赤い点で印が表示されていた。



「行くしかないか」



 遭難した際は下手に動かないほうが理想だが俺の場合は誘拐に近い。さらに唯一の手がかりであるこのPDAに表示されている『Map(マップ)』が正しいのかなど確認するためにも目標地点まで行くもうが今のところ最善の様だ。


 立ち上がり服に付いた土を落とし靴を履いていないため足元に注意しながら歩き出した。

 こんなところで足を負傷し動けなくなれば死ぬ確率が跳ね上がる。


 それにしてもここは空気が澄んでいるな。

 実家がある田舎よりも空気がおいしい気がする。



  移動しているうちに気づいたが思ったより体が軽い。


 森に入ると,木々が生い茂っており舗装されていない地面が足場を悪くしている。だが全く苦にならない。さらには何らかの気配に対して感覚が敏感になっている。これはただのビビリかもしれないが・・・・・・・。



  マップを確認しながら目的地に到着する。

 目的地にはパラシュートが付いた金属製の箱が気にぶら下がっていた。


 それほど高くない木だったため難なく登る。

 子供の頃の木登りをした経験がここで役に立つとは思わなかった。


 枝にパラシュートが絡まっておりなかなか箱がとることができなかったが枝を折って地面に落とす。


 落ちた音からして中身は重量がかなりある。


地面に降りるとPDAが振動する。

PDAには,『箱の中のものを装備しろ』という新しいミッションが追加されていた。


ミッションを達成すると次のミッションが送られてくる仕組みか。

だとすれば俺を常に見張れる事ができる場所にいるはず。周りを見渡すがそれらしいものは見つからない。


  いつまでも探すのもしかたないので箱を開けてみる。

 開けて見ると軍隊が使用しているマルチカムと呼ばれている迷彩色の迷彩服とPCWCプレート・キャリアと呼ばれている防弾ベスト,暗視装置,救命パックが入っていた。

さらに目に飛び込んできた物が,日本にいれば一般人には全く縁のない『(兵器)』だった。


  銃を見ても俺は驚かずこれがどういうものなのかどう使うのかが手に取るように理解する事ができた。


初めての感覚だ。

 まるでいつも触れていたようなあたり前のような不思議な感じ。


兵器は自動小銃,狙撃銃,拳銃,手榴弾など予備の弾薬と一緒に入っており。自動小銃,狙撃銃は森に合うように塗装されておりこれなら目立つ事はないだろう。どうやら戦闘装備一式がこの箱に入っているようだ。


こんなものをどうやって用意したのか。


このミッションを達成しなければ次のミッションがこないようでPDAには一行に変化はない。


 一通り装備を身に着けていく。

 服、靴のサイズはぴったりだった。


何処からどう見ても今の俺はどこかの兵士にしか見えない。

箱の中の物をとりあえず装備すると再びPDAが振動する。


『西に向かえ』


マップを確認すると,ここから少し移動すると道に出れるらしい。道に出たらその道に沿って進むと小さな村にマークが付いていた。この村が目的地のようだ。


だいぶ離れている。

村はここから60㎞近く離れており今日中に付くのは無理かもしれない。

暗くなる前にどこかで野宿するしかないか。


アサルトブーツで地面を蹴る。装備の重みを体に感じながら歩みを進めていく。


 






いかがでしたか?

ご意見やご感想があればよろしくお願いします。

次の投稿は一ヶ月後を予定しています。

どうぞこれからもよろしくお願いします。

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