もしもし、こちら何でも屋保神です。
初めての短編です!!
うまくできているかどうかドキドキですが、読んで行ってもらえたら幸いです。
それでは、はじまり~はじまり~
時は9月…。
俺は仲の良い友達四人と試験勉強に明け暮れていた。
なぜなら、明後日から期末テストだからだ…。
しかし、勉強というものは面白くも何とも無い。
試験なんぞクソくらえだ…。
自己紹介が遅れた…。
俺の名前は保神薫。
薫とは女みたいな名前だが、性別は男。16歳。高校2年生。
成績普通、スポーツ普通、ルックス普通、という何のアピールポイントも無い俺だが、ただ一つだけ皆には真似出来ない事をやっている。
それは、『何でも屋』だ。
『何でも屋』なんて誰でも出来るじゃん、と思った奴。そこに土下座して最後まで話を聞け。
俺がやっている『何でも屋』は、ただのソレとは訳が違う。一緒にしてもらっては困る、というより心外だ。
どこが違うのかと言うと、俺のはVIP専用の『何でも屋』だということ。
最近やった仕事は某合衆国の大統領暗殺阻止、東京タワー爆破予告犯逮捕、首相の一日影武者などだった。
いやー、どれも骨が折れる仕事だった。
特に『首相の一日影武者』の時はマジで命を狙われたしねwww。
〜♪ロッキーのテーマ♪〜
電話だ、相手は…。
『首相官邸』
首相だった。
めんどいが電話に出る。
「ハイもしもし、こちら『何でも屋保神』です。ご用件をどうぞ、………はい、うん、………報酬は?………了解」
用件を手短に聞き、電話を切る。
用件は………、東京スカイツリーに仕掛けられた、爆弾の解除及び犯人の確保。
正直キツイ。
だが、ここで俺が「NO」と言うとスカイツリーがボンッだ。
やるしかない。
四人に適当な理由を言ってその場を離れ、携帯を開く。相手は俺の部下、結城初音だ。
プルル、プルル、プルル。いつも通りコール三回で電話にでる。
「結城です。必要な物とそれを届ける場所と時間を教えて下さい。ちなみに現在時間は18:47です。」
「19:30にスカイツリー工事現場。必要な物は、爆弾解体セット、逆探知機、双眼鏡、手錠、散涙弾、ガスマスク、拳銃、弾、バイク、以上。遅刻厳禁だ」
「了解。準備を開始する」
部下への指示を終えた後は目的地へと向かう。
できたら、今日中か明日までには終わらせたい。
なんせ明後日からテストだからな…。
《スカイツリー工事現場》
部下から受け取った道具と、政府からの情報で爆弾の解体を始める。
爆弾は遠隔操作用受信機が取り付けてあるらしい。
犯人にばれないように速やかに作業を行う。
解体を進めていくと、水銀バーを発見。
これは少しの振動で起爆する厄介な物だ。
10分後、解体を終えた俺は遠隔操作用受信機に逆探知用の装置を取り付ける。
政府の特別製だ。
5分後、逆探知機が逆探知に成功。
位置データを携帯端末とリンクして、俺は犯人の所へ向かう。
チラリと時計を見ると、
短針が8と9の間を指していた。
どうやら今日中に終わりそうだ。
21:42
甘かった。
犯人に爆弾が解体された事がばれて逃げられた。
これは政府からの極秘任務なので警察の協力は期待出来ない。
仕方がないので漆黒のバイクにまたがり追跡を開始。
23:58
遂に犯人確保。
結城に連絡を入れ、迎えを寄越させ、その車に犯人をぶち込む。
何とか今日中に任務が終わった。
後日、首相から感謝状と報酬金が送られてきた。
しかし、それはどうでもいい。
金と感謝状はいらないから今回のテストの点数を上げて欲しかった。
あんな任務が入ったせいで今回のテストは平均がかなり下がった。
げんなりしていても、こちらの都合を考えない電話は来る。
プルル、プルル、プルル、
「もしもし、こちら『何でも屋保神』です…」
どうでしたでしょうか?
初めて書いた短編なので、感想等いただけましたら嬉しいです。