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SS7 二人の友人と、写真の話

大人軸に戻ります。

ウェディングフォトを撮った後日談。

当日出席出来なかった村風コンビとの別日のお祝いのお話。


ウェディングフォトも撮り終わり、

誠治朗へのサプライズパーティーも無事に終わって一段落ついた頃、あの日来られなかった高校の同級生の村上と風見の都合がついて、家に来ることになった。


ちょうど、写真のデータが未來から送られてきたところだ。

後でアルバムも作ってくれるという。

楽しみにしてて!と念を押された。


「よ!久しぶり!」風

「お招きありがとう!」村


と、相変わらず息の合った二人がやってきた。


「なんか、前より夫婦っぽくなったな、お前ら」風

「言われてみれば確かに」村


「え、そう?なんか嬉しい!」


満更でもない顔で、照れているうちの奥さん…もとい誠治朗。


「うん、なんかおしどり夫婦って感じする」風

「あ、それそれ!わかる!」村

「いやぁ、照れるなぁ」

「まあ、付き合ってから随分経つからな」


「否定しないとこが憎いよな、こいつら」風

「ほんとほんと、うらやましいぜ」村


「まあ、前座はとりあえずここまでにしてもらって」

「そうだな、せっかく来たし、飲もうよ」村

「そうだな、颯、あれ」風

「ほいきた」村


そう言って二人は、お祝いに、と持ってきてくれた酒だのコーラだのを取り出した。


「あとは、これ俺らから」風

「…写真立て?」

「いい写真、撮ってもらったんだろ?」風

「せっかくなら、飾って置けたらいいかなって思ってさ、壮馬と二人で選んだんだ」村


「ありがとう、使わせてもらうよ」

「さんきゅ、二人とも」


「わ、なんかこっちが照れる」村

「尾浜がいい妻感あって眩しい」風


「お前らなぁ…」

「だろだろ?いい奥さんなわけ。俺は」

「お前……まあ…確かに」


「うわ、出たよ八束のその感じ」風

「ほんと、尾浜には甘いんだから」村


「いいだろ、俺だけの特権なんだから」

「はいはい、それは失礼しました」風


「…尾浜が奥さんなら、尾浜だけど八束ってこと?」村

「え?」

「だから、尾浜がどっちかってーと奥さんなんだろ?だから、八束誠治朗ってことだろ、二人の中では」村


…村上っていつも突拍子もないことを言うなとは思っているが…相変わらずだな…。


「あー、それは、考えたことなかった」

「………俺は考えたことあるよ、浅緋が俺のこと奥さんって言うから…」


は…?


「わ、盛大な惚気が始まった」村

「お前が話題提供したんだろ」風


「そーだそーだ、村上が言ったんだからな元々は」

「あ、そっか」村


「ま、それで白着せたからな。誠治朗には」

「…え、何それ」


俺はタブレットを取り出して、未來に送ってもらったばかりの写真を表示した。


「うわ、めっちゃ幸せそうじゃん二人」村

「うん、すごいよく撮れてる」風

「友達とは言え、プロに頼んだからな」

「え、…この白、ウェディングドレスだったってこと?浅緋」

「そうだけど」


「………はあぁぁぁあ!?聞いてない!!」

「今初めて言ったからな」

「知ってたらもっともっともーっっと噛み締めたんですけど!!」

「そんな怒ることないだろ、似合ってたしいいだろ」

「そ、そうだけどさぁ」


「せっかくなんだから痴話喧嘩すんなよ」風

「え、もっとある?写真」村

「あるぞ、その後ろほとんどだ」

「ちょっと壮馬、次次!」村

「はいはい」風


二人は膨れてる誠治朗を尻目に、続きの写真を見始めた


「え、この尾浜なんかかわいい」村

「確かに。ハートの風船持ってんのいいな」風


二人が可愛いと言うのは、誠治朗が一人でハートの風船を持っている写真。

これは、俺のお気に入りの一つ。


「これ兵助が持ってみろって言うからさ、ノリで」

「え、日比谷も撮影の時いたの?」村

「俺等がガチガチになると思って、サプライズで声かけてくれてたんだ、浅緋が」


「知ってるやつに見られてる方が緊張しないか?」風

「いや、それが意外と楽しくてさ。な、浅緋」

「まあ、カメラマンもすでに友達に頼んでいるからな。ポーズの案ももらったりして、助かったんだ」



「え、これいいじゃん」村

「どれ?」風


村上が指さしたのは、俺が誠治朗を横抱き(いわゆるお姫様抱っこ)しているものだ。


「いいだろ?俺が浅緋にリクエストしたやつ」

「割と重かったからな?…こいつ」

「細身に見えてちゃんと筋肉ついてるもんな尾浜」村

「そう、あんなにいつも何かしら食ってるのに」風

「…そういえば尾浜ちょっと痩せた?」村

「あ、言われてみたら…前に会った時よりちょっとすっきりしてるな」風


………。何も言うまい。


「浅緋の飯で健康的な生活してるからかな!」


………、やましい想像をしたのは俺だけだったらしい。


「なんだ、てっきり毎日熱い夜を送ってるのかと…」村

「颯…野暮なこと言うんじゃねーよ」風


いや、俺だけじゃなかったらしい。


「次は?」

「あれ、尾浜知らねーの?」村

「誠治朗も初めてちゃんと見るデータだ。さっき届いたばかりだから」

「あ、そうなんだ」村


スイスイと次々めくっては茶々を入れられ、最後の1枚となった。


「…おぉ。めっちゃいいじゃん。これ俺等見ていいやつだった?」風

未來がどうしても撮りたいと言ってくれた誓いのキス。


「…いい写真だな、浅緋」

「ん?ああ、未來に頼んでよかった」


「んじゃ、この写真立てにはこの1枚を飾るしかないな!」村


そう言うと先ほど二人が送ってくれた写真立てを指さした。


「毎日お客さん来るわけじゃないだろうし、いい写真、飾ってみるのもありじゃん?」村

「そうだな、ありがたく使わせてもらうよ」

「うん、ありがとな、村上、風見!」


「はぁ…俺もそろそろいい人見つけたいんですけど…」村

「え、こないだの子は?」風

「え、振られた。なんか違うって言われて…」村

「…お前いいやつなんだけどなぁ、何が違ったんだか」風

「まあまあ、村上、飲め飲め」

「飲みすぎるなよ、後が大変だから」


「なんなのこの夫婦…」村

「いいバランスだから許してやれよ、颯」風


そんなこんなで夜も更けていき、思い出話と村上の慰め会となった村風コンビとの一夜だった…。



ちょこっと裏話

①村上くん、いつもいい人止まりで終わりがち。

付き合ってもなぜか毎回、なんか違ったって言われる。

可哀想…

でももう少ししたらいい娘と出会えるかも。多分…。

②浅緋が誠治朗を奥さん、っていうのは作者の癖…と、なんか旦那さんって感じじゃないからです…!笑

奥さん、がしっくりきてるので、男女じゃなくても、奥さんって呼びます。

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