93 中継拠点
砂浜に投げかけられる葉の陰の、その切っ先の輪郭があまりにも明瞭に見えること。
木製のチェアに腰掛けていなければ火傷するほど、熱く焼かれた鋼鉄のデッキ。
あまり長くない僕の髪をなびかせられるほど強い、ときおり吹いてくる海風。
南国というには少しばかり穏やかな島の一角で、僕は生温くなったサワードゥーズを煽っていた。
太陽は頂点を二時間前ほどに通り過ぎ、日光浴が苦にならないほどには日差しも和らいでいた。湿気のある風は冷たいとは言えなかったが、汗を飛ばしてくれるぐらいには有り難い存在だった。
「…………」
隣で和菓子擬き――――ラッガを噛み砕く音が響く。口を大きく開けば、その端からぶちぶちと引き裂かれてしまいそうな肌を隠すこともなく、そして僕と大した会話をするつもりもなさそうに、ラスティは僕と二人で時間を潰していた。
ここは中継拠点、皇国と共和国の間にある内海を二分する位置にある諸島だ。
視界を遮るような霧を置いてきたのは十数時間前、ここに付いたのは五時間ほど前だろうか。それから待っていた連合軍とのブリーフィングに食事にその他諸々、ざっと三から四時間。
解散してからは今の通り、大して親しくもない「部隊長」と二人でバカンス気分に浸っているという経緯になる。彼も暇なことには違いないらしく――――僕の拳銃のグリップを、僕の短剣を用いて何かしらの工作をしているようだった。
「……アサナギ。何て名前だったか、あの科学者」
「はい?」
唐突に会話が始まった。目を向けた彼の手は全く止まっていない。
「科学者だ。こいつの開発者で、俺達の技術的支援を担当している奴」
耳元の無線機を指先で叩き、ぎょろりとした瞳を僕の席へ向ける。
「あぁ、カロさんです。タクロウ・カガ」
「あいつも日本人なのか。こりゃ国籍に偏りがありそうだ」
〈呼びました?〉
耳元であの声がした。臆病とも取れる優しく静かな、理性的な彼の声。
ラスティが反応を見せたあたり、三人のラインが繋がっているのだろう。
「あぁ。この無線はあんたも聞いてるのかと訊きたくてな。常時、漏れなく」
〈えぇ、聞いてます。流石に記録まではしていませんが、各個人の相対的な位置情報、接続された通信ライン、機能状態はモニタリングしています。無論、プライベートな話題は早めに忘れるようにしてますから〉
「信じて良いのか?」
〈大丈夫ですよ。プライバシーの重要性は身に沁みて実感してます〉
カロは答えたが、ラスティの言葉は明確に僕へ向けられていた。
と言うか……この小さな機械の中に、どれだけの機能を詰め込んでいるんだ? 話を盗み聞きされていたことより、そちらの方が僕には衝撃で、恐ろしいと思えたことだった。
「大丈夫です。秘密を簡単に漏らす人ではありません」
「そうか。ならこの話も早めに忘れて貰いたい」
〈分かりました、ご安心下さい。それでは〉
邪魔者が消えてから数秒、ラスティは念のための間を取った。
「……ガルシアからある程度の話を聞いたんだが、あんた、女がいるそうだな」
「女?」
「居るんだろう。イリアとかいう」
そんな話題が出ると思っていなかった僕は、気管へ炭酸飲料を流し込む羽目になった。
「……こういう話題は苦手か? そういう所はティーンエイジャーだな」咳き込む僕が落ち着いたのを見計らい、浮かれた男子中学生のような嘲笑を見せる。
「いや、女って、そういう言い方は……」
「ハハ、じゃあ何て呼べば良い? 許嫁? それとも運命の女か?」
「止めて下さい」
柄に無く素直な反論が出来たのは――――ラスティの言葉に全くの棘も悪意も無かったというのもあるが――――彼が笑い、楽しげにしているのを初めて見たからだった。
軍人というと、どうにも手厳しい、取っ付きにくいという印象が先に来る。
こうしてただ一人の人間なのだと思うには――――赤の他人という時点からではあるが――――あまりに恐ろしい存在なのだ。
そういう点からすれば、こうして「個人」としての本性が見れると一種の安心が生まれる。「こういう人間だ」と思えるだけで心持ちはかなり変わる。
「悪い、アイツを会話相手にしているつもりでいた。本題に戻ろう」と彼は謝罪を入れ、「あんたがこの戦争に協力しているのは、その彼女のためだって聞いてな。何、無愛想で冷徹な奴かと思ってた所にその話だ、けっこう義理堅い奴なんだろうと思ったまでさ」
「……はぁ」
話の向かう先が読めず、ただ相槌を打つしかなかった。
木製のグリップがますます削られていく。作り出された窪みに短剣の柄を当て、構え、納得いかないように首を捻りながら再び削る作業に戻る。
「なぁ、あんたらは有用なギフテッドだ。素の能力も、今のその能力も、ただ国に使われるのには惜しすぎる。いいか、これは提案なんだが……」
にわかに言葉を切った。視線は全く動かなかったが、その焦点は僕の遙か後方へずれこんだようだった。
「よぅ、話が弾んでたようで、結構結構」
ガルシアの声だった。金属製のタラップを叩く靴音は複数人ぶん、振り向いた先には多様な顔ぶれが顔を出すところだった。
「ミィナは……まだ荷積みと慰安か。ほんと働きモンで、優しいんだよなぁ」
「…………ガルシア、後ろの奴は」
ラスティが背後の人影を顎で指すと、ガルシアを一歩追い抜き、右手を胸へ添えた。毛並みと顔面だけが獣の人物はある程度見かけるが……ここまでの血の濃さは久々に見たような気がする。
「ノトル・ファル・バルト。代表諸侯であり、今作戦における総団長である。先刻の場では私的な挨拶も無かった故、覚えておらずとも仕方あるまい」
ヒトならざる手をしたアニマリアの手の甲には、体毛に埋もれるように十本の線、そして盾にも見受けられる五角形が彫り込まれていた。
僕は人の顔も、ましてや犬狼の顔を見分けられるほどにできた頭ではない。
彼が自己紹介するまで、件の会議で顔を合わせた重鎮であることに気付きもしなかったのだ。
「こちらは私の甥だ。アストラリアという」
もう一人の方を指すと、見知った友も同じ仕草で礼を返す。
結果的とはいえ、とんでもない立場の人と交友関係を築いてしまったものだ。
「海向こうで世話になったと聞いた。何の礼も出せはしないが、まずは感謝を、と思った次第だ」
「代表諸侯ってのは……上院議員みたいなもんか? そんな方が来られるとは」
銃と短剣を椅子に置いて立ち上がり、ラスティは右手を差し出した。
バルト候は一瞬戸惑いのような硬直を見せたが、直ぐに握手に応じた。
「……しかし、老いた身に島の陽は堪える」
バルト候は空を見上げる仕草をみせ、「中に入らせて貰えるか」とラスティへ尋ねた。
「中は狭っ苦しいうえ、外より暑苦しい。それなら本部の方に赴かれた方が」
「何、共和国の新鋭艦、その中身が見たいまで。構わんさ」
一度陸地を見る振りを見せて、再びラスティを見据える。
彼は何かを察したようで、これといった反応を見せずに、甲板の奥――――と言うより、甲板の下へと続く通路に先陣を切った。
「――――済まなかった、アサナギ殿。まさか貴公も居たとは」
「いえ、見えない以上、居ないも同然です」
お気になさらず――――などという馴れ馴れしい言葉は、どうしても口にするのが憚られた。全員が一列でしか通れないような通路で、人の上に立つ人物の前を歩くのはひどく背筋の凍るような体験だった。
「あの場では一言も発さなかったが……なかなか落ち着いた声なのだな」
「萎縮しているだけです……バルト、候」
「そんな固くならなくて大丈夫だよ、アサナギ君。叔父さんはそこまで厳しい人じゃない」
「いや、そうだとしても礼節は……」
「構わんさ。非の無いよう努めているのは分かっていること。無知の子に何を期待すべきかという話である」
どう受け取れば良いのか分からない言葉に悩まされている内に、話題は別のものに変わった。
「しかし、確かに狭い」
「必要な設備、人員、食料。それを最小限のスペースに押し込めば……こうなる」
「成る程……して、この腐臭、或いは死臭は何処から?」
バルト候が尋ねると、ラスティは肩をすくめた。
「ちょいとしたアクシデントでしてね」と答えたのはガルシアだった。
「ここに来る前、海軍基地が襲撃を受けたのは報告にあったとおり。実はその当時……ここの乗組員は訓示の真っ最中だった訳でして。偶然か意図的かはともかく、一兵残さず見事に殲滅させられてしまったんですな」
「……なら、今ここで働く乗組員は」
「その人らです。当人にとっちゃ不幸の連続みたいなモンですが、そこの隊長さんが……まァ『蘇生』させたんですな。死んだままですが」
不幸中の幸い、取れる最善の手段のように喋るが、事実は紛う事なきマッチポンプだ。
ここまで計算していたのかは僕の与り知らぬところだが、お陰様でここにいる生者は僕ら数人のみ。まさしく幽霊船と言うに相応しいクルーの人種編成となっている。
「そうか、それなら……話も漏れ出すまい」
バルト候がそう言うと、耳を挟むように取り付けていた無線機を外す。この場に居る全員が総じて同じものを取り付けており、その意図するところに誰もが彼に倣うことになった。
僕は……必要に応じて取り付けることにするか、ガルシアに頼むことになるか。
「ここが艦長室……今は私が使っているが、全員……入れるか」
ラスティが入った艦内唯一の個室に、四畳半のワンルームに集まった一行の様相を醸し出しながらも全員が入室した。上座も下座も無く、各々がくつろげるスペースを早い者勝ちで探し出すような状況で、僕は板張りの床に腰を下ろすことにした。
「それで。何やら話があるように見受けられるが」
「いや、何。大層な言い方をしたが、単に確かめたいと思ったまで。私的に、な」
ラスティが切り出すと、バルト候はガルシアに僕の所在を尋ねた。僕が床に座っていることを聞くと、ベッドに降ろしていた腰を同じ高さに下げた。
「アサナギ殿。以前に伺ったところによれば、皇国との平和的な決着が望みだそうだが」
僕はガルシアの方を見た。道中でそれらしい話は横聞きしていたが、詳細はさっぱりだ。
「私は些か解しかねていてな。何故にそこへ拘るか」
バルト候は僕の戦争に対する参加意義を知りたがっているようだった。
イリアの保護に対する見返り、という風に捉えられているのは間違いないようで、そういった取引そのものが異端だという前置きを持って、本題に入る。
「彼の者が厄介な境遇にあるのは理解している。彼女の行きやすい世の中、これすなわち人間の居場所ある社会、と貴公は考えておられるようだが……こうは考えられまいか」
彼女は――――アニマリアであり、人間ではないと。
ガルシアが軽く頬を引き攣らせ、見られてはいないかと瞳だけを忙しなく動かす。
「皇国にとって、我らもその者も、等しく存在してならぬ者に違いあるまい」バルト候は軽く頬を搔き、「貴公にとっては、いっそ滅ぼした方が後腐れなく、不安も無いのでは……と、私なら考えるところだがね」
意見を伺いたい、という終わり方だった。
あまりにも唐突に、しかも僕個人に当てた問いかけだったこともあって、間をつなぐ意味の無い声すら出せなかった。
突拍子も無い内容だから、ではない。
別段反論する理由が一つもなかったからだ。
確かに、言われてみればということだった。
僕が求めるのは平穏な生活で、そこに彼女がふらりとやってきただけのこと。満ち足りた生活が送れていれば、僕を取り巻く環境の維持だけが興味の湧く範囲である。平和的解決に拘っている訳でもない。
お人好しな人種も一定層居ることを最近は知ってきたが、だとしてもこれほどのスケールをどこまで実感できるものだろうか。後々を考えれば、滅してしまった方が楽――――言わんことは理解できるし、そういう選択だってありではあるのだろう。
そこまで考えて気がついた。これは皇国のしていることだ。
恐ろしいとは感じず、なるほどこういう感覚なのかと一種の納得を覚えたようだった。
「私がお答えしましょう」
口を開いたのは僕では無かった。
「ガルシア殿?」
「いや、なに。我が主人が喋れるのは、これを付けてるときだけでしてね」
取り外した無線機を手元で器用に遊びながら、バルト候の口調を真似して笑う。
「それで、先程の問いですが。成る程たしかに、言うとおりでもございましょう」
「ほう、それで」
僕は何も伝えていない――――そう主張しようとしたが、ガルシアの視線に押し留められた。大丈夫だ、任せろと言わんばかりに。
それで僕は……まこと自分勝手ながら、果たすべき行為を全て押し付けてしまった。
これが信頼なのか、責任の放棄なのかは僕が決めることじゃなかろう。
「出来るのならば、そうするでしょうな」
極端な話、とガルシアは面白そうに口角を上げる。
久々に見る。冗談めかして言うときの彼の仮面だ。
「……これは私の持論ではありますが、文明が無くなってしまえば、危害が及ぶ争いもありますまいよ」
「…………」
笑っているのは本人のみで、バルト候とアストラリアがどう思っているかは想像に――――及ばない。とんでもないことを言っている以上、僕が予想できる反応は僕だけに当て嵌まるものだ。
「要するにそんな話ということですよ。我々はこの世界に執着しているわけではないですし、静かで穏やか、満ち足りてさえいれば世界はどうあろうと構わない。そりゃ、こんな力は世のため人のために行使されるべきではありましょうが、誰かが決めたわけでもない……結局は個人に依存する力、そんなもんですよ」
「つまり、皇国を消すことに吝かではない、と?」
「いや、別に」とガルシアは肩をすくめる。「してもいい、ってだけですよ。喜んで他人を不幸に……したがる人間も居るには居るでしょうが、辛い境遇を知っている我が身に取っては、ね」
それに、とガルシアは続ける。
バルト候は聞く立場を崩さなかった。かなり挑発的な物言いにも関わらず、この人は実に真摯かつ誠実に彼の目を見つめていた。
「話し合いや痛み分けで終わるなら、それに超したことはないでしょう。誰だって死にたがってるわけでもないし、死んででも殺してやりたい、なんて衝動を持ち合わせるわけでもない。第一、こんなことになったのは二種族が揃って『ニンゲン』を疎外したのが切っ掛けである以上、本来我々が協力すべき陣営は……という話になってしまいます」
ガルシアは僕を見た。僕は何も言わなかった。
一字一句とまではいかず、更には行きすぎの感もあったが、僕には何も言うことが無かったと言える。納得できると言うより――――内懐を見透かされているような感覚だった。もし僕に彼のような人格があったら、確かにそう言っていたかもしれないと、奇妙な確信すら持てた。
「要するに、バルト候。貴方が何を訊きたいかは分かりませんが、そっちの意向には従いますよ。殺せって言うのであれば殺しますし、殺すなって言うなら努力します」
両手の平を上に向け、これで終わりだとアピールしてくる。
場の空気をどうにか茶化そうと思案しているようだが、何せ権威の塊が中央に座している。各々が先の見えないまま、静かに待つしかなかった。
「……いや、済まないことをしてしまったな」
思案に暮れること十数秒、ようやく居心地の悪い空気が薄らいだ。
「本当に確かめたかっただけでな。ここまで堅苦しく追い詰めるつもりも無かったのだが……いやはや、悪い癖だ。老いるとこうも……」
苦笑を浮かべているつもりらしいが、言葉が無ければ威嚇しているようにしか見えない。
「さて、確かめたのには理由があってな。先のガルシア殿の言葉を信じるとすれば、あくまでこちらの指示に従うと言うことらしいが」
「そりゃ、上官に従うのが軍隊の常でしょう。いくら平和ボケしてようとそんぐらい分かります」
「それを聞けたのも一つの安心だ。と言うのも……」バルト候は一度無線機へ視線を落とし、「……先程私が言ったような旨を、真剣に考えてしまう輩が居るわけでな」
「貴方は違うと?」
「無論。根絶なぞ無理に等しく、禍根を残せば延々と終わるまい。これを可能と信じる者の気の方が知れんものだ。前線で猛威を振るっているであろう、ユートレス候などな……」
僕たちがその理念で動いていたら、というのを懸念していたようだった。
「……とはいえ、彼らを見下せまい。『林檎の酸いは囓らねば』とはよく言ったもの。甥がこうしていなければ、私とてどちらに立っていたか」
立ち上がったバルト候が、アストラリアの肩に手を置いた。
彼は複雑そうな顔を見せた。どんな意思であれ、絶対に表へ出すまいと決意した表情……に、僕は見えた。
「誰もが不当な差別なく暮らせる国に……何であれ、和睦と理解、贖罪はオルギニス王が求むるもの。国を相手取れる貴公らが同じ立場によって協力してくれると分かったのは、何よりの幸運」
バルト候は位置を変え、僕らギフテッドを見渡せる入り口に立った。
「ノルマンド攻略作戦に変更は無く、私が求める結果も変わりない。貴公らの正義と人情に従い、求める世界のために奮戦できることを祈らせてもらおう」
「お送りしましょう、閣下」
立ち上がろうとしたラスティを「構わんさ」と制した。
「老いた身であれ、自らの臭いを忘れるほどではない。これ以上の貸しは作れぬと言うもの」
「では、ハッチまで一人付けましょう。二人だけで出て行かれればこちらの非がどう映るか」
「そうか、では頼もう」
そんなやり取りを待っていたように、一人分の影がこちらにやってくる。無機質とも思えるぐらいに生気が抜けた肌、瞳、致命傷の痕を残す服装。
二人は多かれ少なかれ驚いたようだったが、流石は人の上に立つ者とだけあって、自然な振る舞いの中に掻き消される程度のものだった。
「……ハァ、緊張したァ」
足音が消えたのと同時に、固いベッドへガルシアが倒れ込んだ。
「止めてくれよな、ホント。俺達ゃ一般人だっつの……」
「嫌いか、認められているのは変わりないと思うが」
「期待される重圧が分かんねぇのか……なぁ?」
僕に話が振られるが、まぁ、とかあぁ、という答えぐらいしか出てこない。
先程の議題が、今なお頭から離れずに渦巻いている。
「しかし、ノルマンドか……」
そんな僕に構わず、ガルシアはラスティと雑談を続ける。
「まだ居るんかね、あの爺さん」
「さて、な。そもそも素性すら分からん、見つけられはせんだろう」
「居ない方が良いかもだな。世話になったあの人を撃ちたかないし、死なせたくもねぇし……にしても、奇妙な人だったよな。覚えてるか? 言ってたこと」
どうにも言葉に出来ないわだかまりを抱きながら、言葉に耳を傾ける。
僕らは戦争に参加している。話の上では理解しているつもりだった。しかし……。
世界の情勢さえ変えかねない闘争に、個人の幸福と平穏とを秤にかけても良いものなのだろうか。




