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とどめ
この百万円は明らかに自分に対する警告だ。
だが、それがどうした?
警告で済ませたということは何を表すのか。警察という最大の脅しを使わずになぜ遠回しな方法でこちらに伝えてきたのか。
答えは簡単だ。相手も同じ罪を背負っているはずだからだ。
他人の罪を、自分の身を削って伝えようとするだろうか?いや、しない。
なら、なぜ、百万円という精神的な脅しに回ったのか?
この答えも簡単に出る。これは偽札だから。
見た目は本物と変わらない。手に取ってみたが重さも、手触りもまさにそうだ。しかし、本物の金をたかがストーカーに託す馬鹿がいるか?いや、絶対にいない。
この二点を踏まえて導きだされる答えは一つ。
脅しに屈する必要はない。
むしろ、その相手を見つけ出す。自分の行いがバレているというのならただで済ますことは出来ない。暴力以外の方法で解決したいがやむを得ない場合もあるだろう。
何か武器を…包丁はさすがにまずい。何か硬くて、ほどほどに鋭利なものはないか?
そんな都合のいいものはないので、とりあえず果物のフォークをポケットに入れ、もう一度あの図書館に向かった。




