第五話
「よう!!蒼!」
そう呼ばれてそちらをみたら翔太が立っていた。
「お前、女になったんだってな。そうなれば、親友は今日でおしまいだ。」
俺は驚いた。親友がおしまいだなんて翔太は何を言っているのかわからなかった。
「女?翔太なにいっているんだ。俺は男だよ。親友やめるってどう言う事だよ。」
「よく自分を見てみなよ。お前は女だよ。前にも行っただろ。お前が女なら恋人だって!! だから親友は今日でおしまい。今日から恋人同士だ。」
そう言うと翔太は俺を抱きしめた。驚きのあまり翔太を突き飛ばしてしまった。
「な、なにするんだよ男同士で気持ち悪い!!」
突き飛ばされた翔太はゆっくりと立ち上がりこちらを見つめながら優しく教えるように言ってきた。
「蒼・・・自分の身体をよくみてみろよ」
そう言われて俺は自分の身体をみた・・・
「!!!」
驚いた。声にならない叫びがでた。
自分の胸にあるはずの無い膨らみが・・・
慌てて股間を触ったら・・・ない・・・あるはずのものが・・・無い・・・
「俺・・・女になったのか?」
翔太にそう聞くと嬉しそうに答えてきた。
「そうだよ。蒼は女になったんだよ。だから蒼は俺の彼女だ!!」
そうして翔太がまた、近づいてきて抱きしめた。
パニックになった俺は何もできずに立ち尽くしていた。
翔太がこちらをじっと見つめている。顔が近い・・・
おい・・・まさか・・・
そう思うと同時に翔太の顔がさらに近づき、目を閉じる翔太・・・
「まてまて!!おい!俺たち男同士だろ!!」
「蒼は女だよ。」
そして翔太の唇が俺の唇に触れそうになった時・・・
「うわぁーーー」
と叫ぶと同時に目が醒めた。
 




