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蒼と葵  作者: よしくん
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第十四話

自分が意識を取り戻してから5日が過ぎた。

あれから食事も普通になり、体重も急速に増えていった。


身体は骨の密度も元に戻り、運動も出来るようになっていた。それに合わせて落ちてしまった筋力などの回復のリハビリも始まったが、医者も驚くほどの予想以上回復を見せた。自分はよくわからないが通常ではこんな短期間で筋力が回復はあり得ないらしいが自分の身体はみるみる筋力がつき、平均的な女性の筋力まですでに回復していた。

それと体重が増えるにしたがって、胸は大きくなりウエストはくびれ、腰回りは丸みがでて、女性らしいボディラインになった。


特に胸は目覚めた時は申し訳無い程度の膨らみだったけど、今はどんどん大きくなり看護師さんの話だと『その大きさならCかDカップはあるはずよ。』と言っていた。確かに掌からあふれるほどのボリュームの胸は驚きだった。母さんや看護師さんにそろそろブラジャーも必要ねと言われているが、胸がまだ大きくなるかもしれないし現在様子見と言う事になっている。


今日のリハビリを終えて病室に戻って一息ついた時に担当の先生がやってきた。


「どうだい?その体にもなれたかな?」


「はい。だいぶなれました。」


「そうか、それなら良かった。男の時のような筋力とはいかないが、今の蒼くんの筋力は平均的な女性よりいいぐらいの筋力まで回復している。そろそろ退院も考えていいかもな。」


「退院ですか?」


そろそろ病院生活も飽き飽きしていた所なので願ってもない申し出だった。


「そうだね。明日改めて検査して問題なければ退院でいいかな。」


「家に帰れるんですね。嬉しいです。」


「まあ慌てないで明日の検査次第だからね。後、検査に他の医者が数名立ち会うからちょっと我慢して欲しい。もちろん女性の医師だから安心して大丈夫だ。」


他の医師が立ち会うというのはどういう事なんだろう・・・わからない。不安にかられて「どうしてですか?」と聞いてみた。すると医師は、


「どうしても通らないといけないんだ。今、蒼くんのお父さんが裁判所に申し出をして性別の変更の手続きをしている。」


そうか・・・体が女になってしまったのだからこれからの事考えたら戸籍の性別が男って訳にもいかないよな。父さんや母さんに迷惑かけっぱなしだな・・・

ちょっと落ち込んでいた。自分を先生が優しく話を続けた。


「今回の事は異例な事で裁判所も困っている状況で、蒼くんが男から女になる過程と女になってからの身体の状況を報告しなければならない。蒼くんが女だという証明のために第三者がチェックする事になっているんだ。それが済んで今までの経過をまとめて裁判所に提出すれば認められるはずだから安心して欲しい。」


こんな体の人が何人もいるわけないもんな。チェックって一体なにするんだろう。緊張してきた・・・でもこれが終われば退院出来るのだから頑張ろう。そう自分に言い聞かせた。

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