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14-4:デジタルの“奥義”

(場所:電脳世界・“江戸OS”最深部 天守閣)


『グガアアアアアッ……!』


目の前の巨大な“コア”――黒幕の電脳体が、激しく痙攣した。


俺(玄)が斬りつけた傷口からだけでなく、


外側リアル”からも、見えないワクチンで斬り刻まれているのが分かる。


(……ほう)


俺(玄)は、その“傷”を見て、ニヤリと笑った。


(小僧! リアル(そっち)の“ワクチン”とやらも、ワシの“型”を使ってるようだな!)


(気味が悪りいくれえに、タイミングが合ってやがる!)


詩織が翻訳し、霧島が撃ち込んだ「鬼神ワクチン」。


それが現実リアルの黒幕を斬るタイミングと、


俺(玄)が電脳デジタルで刃を振るうタイミング。


それが、完全に一致している。


(ああ! まるで“鏡写し”だ!)


俺(愁)の意識が、玄さんの興奮に呼応する。


霧島さんは、わざと俺たちとタイミングを合わせているんじゃない。


俺たちが“動く”から、ワクチンも“動く”。


今、世界は完全にリンクしている!


(……玄さん、今ならいける!)


(リアル(霧島さんたち)と電脳オレたちで、同時に“核”を突くぞ!)


(ケッ、注文の多い相棒だ! ……だが、悪くねえ!)


俺(玄)は、蒼い霊刃れいじんを、正眼せいがんに構え直した。


だが、ただの突きじゃない。


ここからは、俺(愁)の出番ターンだ。


(玄さん、俺の“目”を使ってくれ!)


俺(愁)は、意識を研ぎ澄まし、この「江戸OS」を構成する膨大なデータの奔流ストリームを“”た。


燃え盛る炎も、崩れ落ちる城も、すべては「0」と「1」の羅列。


その膨大なデータの中に、一瞬だけ生まれる、処理落ち(ラグ)。


セキュリティの隙間。


プログラムが書き換わる、コンマ0.0001秒の空白。


(見える……データの流れ(フロー)が……!)


(敵のサーバーのクロック周波数こどう……データの送受信こきゅう……!)


剣術アナログで言う、相手の「呼吸」を読む行為。


それを、ハッキング技術デジタルで、「データの隙間」として完全に見切る!


(――そこだ、玄さん!)


(敵がデータを吸い込む、その“一瞬”!)


俺(愁)が捉えた“急所ポイント”に、


玄さんの“殺意カーソル”が、吸い込まれるように重なった。


(――合点承知ィ!!)


カッ!!


俺たち(ふたり)の魂が、完全に同調シンクロした。


ハッカーの「解析眼」が捉えた一点を、


アサシンの「神速」が貫く。


これぞ、現代デジタル過去アナログが融合した、


俺たちだけの“奥義ハッキング”!!


「「貫けェェェェェェッ!!!」」


俺(玄)の身体が、蒼い流星となって、


無防備に晒された“コア”の中心へと、突き進んだ――!!

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