13-7:電脳世界(“ノイズ”の介入)
(場所:電脳世界・“江戸OS”)
「オラオラオラァ! キリがねえんだよ、この“写し”どもがァ!」
俺(玄)は、蒼い霊刃を振るい、襲い掛かってくる魑魅魍魎(データ)の群れを、斬って、斬って、斬りまくっていた。
だが、こいつらは無限だ。
この「呪いのOS」そのものが、こいつらを生み出す“工場”なんだからな。
(チッ! 埒が明かねえ! “大元(おおもto)”はどこだ!)
俺(玄)が、次の五体をまとめて斬り捨てようとした、
その、瞬間だった。
キイイイイイイイイイイイイイン――!!
「!?」
“音”がした。
いや、音じゃねえ。
この地獄絵図(OS)に満ち満ちていた「怨嗟の声」とは、全く“異質”な、
清浄すぎる、「ノイズ」だ!
それは、この「呪いのサーバー」の設計思想(OS)に、一切“存在しない”はずの、
規格外の“データ”!
(――やめてよぉぉぉっ!)
(あ……!?)
俺(玄)の奥で、俺(愁)の意識が、その「声」の“主”に気づいた。
(亜美……!?)
その「純粋な拒絶の祈り」は、
この“江戸OS”にとって、
最強の“異物”。
最悪の“バグ”だった!
『ギ……?』
『ノ……イズ……?』
『イブツ……(異物)……ハッケン(発見)……』
ピタッ。
さっきまで、俺(玄)を殺そうと襲い掛かってきていた、全ての魑魅魍魎(呪い)の動きが、
バグったように、一瞬、
完全に、「停止」した。
「……!?」
俺(玄)は、その、ありえない“静寂”に、一瞬だけ、戸惑った。
(なんだ、この“声”は…!?)
(怨念じゃねえ……だが、この「OS」のモンでもねえ……!)
だが、
江戸の「鬼神」は、
その、千載一遇の“隙”を、見逃さなかった。
(――好機だ!)
魑魅魍魎ども(=ファイアウォール)が、止まった。
奴らが“壁”となって隠していた、
この燃え盛る「江戸OS」の、
さらに“奥”。
その「中心」に、
それは、あった。
(見つけたぞ……!)
燃え盛る江戸城の天守閣。
その“玉座”に鎮座する、
巨大な、黒く脈打つ「心臓」。
無数の「呪い」を吐き出し続けている、
この「OS(おーえS)の核(呪いのサーバーの電脳体)」!
(小僧! 見たか!)
俺(玄)は、俺(愁)の意識に、吼えた。
(アレが“大元(おおもto)”だ!)
(一気に、ぶち込むぞ!!)




