表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

45/168

9-6:攻防(こうぼう)

詩織しおり精神世界せいしんせかい視点してん


ふかい。


くらく、つめたいみずなかすすむようだ。


ここは、おれたちがるインターネットじゃない。


ひとの「うらみ」や「悪意あくい」が、コールタールのようにからう、汚染おせんされた霊的れいてき空間くうかんだ。


(……つけた。あの、ひときわつよよどんでいる場所ばしょが、“しろ”のサーバー……!)


わたし意識いしきが、その「霊的座標れいてきざひょう」にれようとした、その瞬間しゅんかん


『『『キエエエエエエエ!!』』』


データのノイズに擬態ぎたいした無数むすう怨霊おんりょうたちが、霊的れいてきトラップ(“バグ”)として、わたし精神せいしんおそいかかってきた!


そして、まえに。


おびただしいかずの「のろい)」という文字もじが、集合しゅうごうし、回転かいてんし、巨大きょだい防壁ぼうへきとなってちはだかる。


(……ッ!)


現実世界げんじつせかい


「う……っ!」


結界けかいなか正座せいざしていた詩織しおりかおが、苦悶くもんゆがんだ。


たまのようなあせが、彼女かのじょのこめかみをつたう。


精神せいしんが、てき呪詛じゅそ防壁ぼうへきとらえられかけている!


「おい、詩織しおり!? しっかりしろ!」


護衛ガードについていたおれは、彼女かのじょ異変いへんづき、おもわず結界けかいなかむ。


そして、こおりのようにつめたくなっていた彼女かのじょを、つよにぎりしめた。


詩織しおりもどってこい!」


その瞬間しゅんかんおれとおして、おれなかの“鬼神きしん”が、彼女かのじょ精神せいしんかって咆哮ほうこうした。


小娘こむすめェ! そっちじゃねえ!』


おれ意識いしきと、げん強烈きょうれつ殺気さっきが、にぎったつうじて詩織しおり精神せいしんへとながむ。


『……そうだ、おもしたぜ。この“結界けっかい”のくせ……江戸えどのあの(・・・)、土御門つちみかど屋敷やしきられていたのろいとおんなじだ!』


げんの“江戸えど記憶きおく”。


あの、土御門つちみかど一味いちみ使つかっていた、呪詛じゅそのパターン。


やつらの悪趣味あくしゅみな“におい”はこっちだ! ワシ(・・)の“殺気さっき”を辿たどれ! ワシ(・・)が、ヤツらの防御まもりの“”をこじけてやる!』


詩織しおり精神世界せいしんせかい


(……このこえは、げんさま!?)


怨霊おんりょうかべつぶされかけていた詩織しおり意識いしきに、荒々(あらあら)しい鬼神きしん殺気さっきが、みちしるべのようにさった。


(……えた! かべの、あの“ゆがみ”!)


詩織しおり霊力れいりょくが、げんちからせて、一本いっぽんやりとなる。


そして、呪詛じゅそ防壁ぼうへきの、わずかな“”をつらぬいた!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ