表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

21/168

6-2:二足(にそく)のわらじ

俺の「おもて」の仕事しごとは、想像以上そうぞういじょうにハードだった。


サイバー・ガーディアンが契約けいやくしている大企業だいきぎょうへの攻撃こうげきを、リアルタイムで監視かんし分析ぶんせきし、防御ぼうぎょする。


秒単位びょうたんいながれる膨大ぼうだいなログのうみおよぐような作業さぎょうだ。


「……よし、撃退げきたい


キーボードをたたゆびめ、フゥーッといきく。


となりせきでは、ケビンがあやしげな呪文じゅもん本人ほんにんいわく、効率化こうりつかのマントラらしい)をとなえながら、俺のばいのスピードでコードをいている。


れてきたようだな、浅河あさかわくん」


いつのにか、背後はいご霧島きりしまっていた。


こいつ、気配けはいがなさすぎる。もしかして同業者どうぎょうしゃ暗殺者アサシン)か?


一応いちおうくぎしておくがね」


霧島きりしまは、俺の耳元みみもとささやいた。


きみの“副業ふくぎょう”――れいの『鬼神きしん』のけん黙認もくにんする。だが、ウチの機材きざい情報じょうほう私的してき使つかうなよ。あくまで、きみ個人こじん範囲はんいでやれ」


「……はい」


「あと、残業ざんぎょうと“副業ふくぎょう”がかぶったら、ウチを優先ゆうせんしろ。給料分きゅうりょうぶんはたらいてもらうからな」


ブラックなことをサラリとのこし、霧島きりしま自分じぶんのデスクにもどっていった。


『ケッ、サラリーマン稼業かぎょうか。馬鹿馬鹿ばかばかしい』


脳内のうないで、げん悪態あくたいをつく。


『そんなことより小僧こぞう昨夜さくやの“恨み(うらみ)”はどうなった?』


かってるよ。いま昼休ひるやすみだから……)


俺は、会社かいしゃPCピーシーからはなし、自分じぶんのスマホをす。


詩織しおりから、メッセージがとどいていた。


『ターゲットの特定とくてい完了かんりょうしました。秋葉原あきはばら拠点きょてんにする、悪質あくしつ転売てんばいヤーのグループです。めで、子供こどもたちのクリスマスプレゼントをうばったつみおもいです』


(よし、定時ていじダッシュで仕置しおきだな)


『おうよ! 久々(ひさびさ)にあばれさせろ!』


おもてでは、くにまもるホワイトハッカー。


うらでは、庶民しょみんうらみをらす仕事人しごとにん


俺の、まわるような二重生活ダブルワークはじまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ