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生贄の魔女  作者: Yuyu
2/3

俺が終わって私が始まった

シナリオ通り

「なんじゃこりゃーーーーーーーーー!!!」


そう叫んでも俺は悪くないだろう


だって明らかに俺が目の前の姿見に映っている美女になっているのだから


「はぁあああああ!?」


なんだコレ!なんで俺がこんな絶世の美女になってんだ!?


俺がそう混乱しているとまたしてもダウンロード画面が出てきた


今度は先ほどと違ってダウンロードに時間がかかっているようだった


そんな風にダウンロード画面をぼーと眺めていると、部屋の中にすごく大きい音がした


すわ!また謎の人物の仕業か!?と考えていると、ただ単にスマホがなっているだけだった


「アラートか?」


そう災害時に政府から緊急で全てのスマホ等に直接通信されるものだった


確かにこんな世界規模でダンジョンやインストールされる人が出てくるなんて超常的な現象でなければ説明がつかない


これがドッキリとかだったらアラートなんて使わないだろうし、何よりも俺がこんな絶世の美女になってんだからドッキリはありえない


とにかく俺はスマホのアラートを消し、殺風景な部屋にあるテレビをつけるのだった


ーーーーー


『緊急速報です。本日4時5分頃、日本国民全員に急に言葉が聞こえてくるという現象が起きたとのことです。内容としては地球が滅びるなど要領が得ないとのことです。なお、世界中でも似たような現象が報告されていますが、事実確認は出来ていないようです。皆さん本日は不要不急の外出は避けるよう政府から通達されております』


「…」


俺はテレビの緊急ニュースを見ながら、混乱している頭をなんとか静めようとしていた


「ってもなぁ、なんでこの姿になったのかわかんないし、…いや、この姿は謎の声が言っていた過去の偉人達の一人ってわけか」


そう言いながらも今だにダウンロード画面のままの触れられないウィンドウを眺める


ダウンロード画面はやっと半分を超えてきたが、これは100%になるとまた変化が起こるということだろうか


これ以上変化が起こると、ただえさえ混乱しているのに、まだ何か起こることに戦々恐々している俺であった


「っていうか、ユサラ・ゲンターって何よ?俺の名前と似ていることに関係あんのかな?」


そう俺の名前は由佐元太という


ここまで似ていることには何か関係があるはず


「順当に考えると、この体の人物がユサラっていうひとなんだろうが…」


そう言いながらも時間がたつにつれて、混乱も収まってきた


だが、混乱が収まってきたことで他の問題も浮上してきた


「あ、今日平日じゃん」


そうなのだ今日は平日である。平日ということは健全な者はなにか用事があるものである。そして俺はブラック企業で酷使される社畜である


だから俺は思った


「会社どうしよう」


と。いや、まじでどうしよう、こんな状態じゃ会社に行けないし、俺だともわからないだろう


会社だけじゃない。戸籍もなくなるだろうし、知人や家族にも俺だということは伝わらない


俺という存在が日本、いや世界からなくなってしまったのではなかろうか


「…どうしよ」


新たな問題に体が女性になったこと以上に戸惑っていると、ポンという音がした


音の発生源をたどるとダウンロード画面が完了したのか、違う画面に変わっていた


「アップデートを完遂させてください?」


画面にはアップデートを完遂する[YES][NO]の文字が浮かんでいた


「…」


[NO]←


アップデートを完遂する[YES][NO]


[NO]←


アップデートを完遂する[YES][NO]


[NO]←


アップデートを完遂する[YES][NO]


[NO]←


アップデートを完遂する[YES][NO]


[NO]←


アップデートを完遂する[YES][NO]


[NO]←


「NOって押してるじゃねえか!なんで元に戻んだよ!?無限ループか!?この野郎!」


何回NOを押しても元に戻ってしまう。これはいわゆる強制イベントなのでなかろうか?


その後もNOを押しても無限ループから抜け出せない。俺は観念してYESを押した


パッパラッターパッパー


陽気な音とともに妙に低音ボイスのいい声でインストールを完遂しますという言葉が聞こえてきた


その瞬間


「ギッ!?グゥ…アァ!!ッツ!?」


声が出ないくらいに痛みが襲いかかってきた


身体中が、いや、もっと奥の根源的な何か。そう魂がいじられているような不快感が一気にきた


痛いどころじゃない。前後もわからない。時間の感覚さえわからない。自分という個が何か別の生物に変わるような、まえうで自分が粘土になってしまったかのような体験をしている感覚だった


ーーーーー


何分が経っただろうか?10分か1時間か、もしくは一瞬だったのかもしれない


そんな体験をしていた俺は識った


そう、識ったのだ


いや、思い出したというべきか


ああー


「そうだ、妾は魔王だった」

妾笑

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