課金1 プロローグ
みなさん初めまして赤井一悟です。
本作品が初作品、初投稿となりますので至らないところが多いかもしれませんがよろしくお願いします、
課金。それはゲーム等において自信に有利になるための道具などをリアルのお金を使って買うこと。
一度課金の沼にはまってしまったものは中々抜けだせなくなる魔性の行為、そうそれが課金。
俺は今そんな課金の沼に足どころか肩まで使っている。
篠宮悠斗18才。高校を卒業後大学に進学することもなく、毎日をゲームと課金に費やす所謂ニートである。
ただし、そんじょそこらのニートとはひと味違う。
まず、俺がニートになったきっかけは簡単でまず両親が他界したことから始まる。
高校卒業直前のある日両親が他界した。
父も母も同じ会社に勤めていたのだが、通勤道中にあろうことかポ●モンGOをしながら運転していたトラックに衝突されたのだ。
まさに家の両親はポ●モンGOであの世へGOしてしまった訳だ。
トラックの運転手も含め3人が死亡7人が重軽傷を負ったこの事故はその後5日間に渡ってメディアにより取り上げられた。
しかも被害者には1人の息子がいたと言うのだ
マスコミ連中が黙っているはずがない。
あっという間に自宅周辺にはカメラが迫り俺のコメントを求めた。
しかし、人の噂もなんとやらともいかず、たったの一週間でまるでそんな事故なんて無かったかのように世界は動いていた。
それからだろう。何もかもやる気を失い俺は家に引きこもるようになった。
幸い父と母が残してくれた財産や生命保険金が手にはいったので暫くはなにもしなくても過ごせていた。
しかし、俺は父と母の保険金には手をつけなかった。心の何処かで保険金が父と母の生きていた価値のように感じてしまったのだ。
多いのか少ないのかも分からない金額、、、
それが二人の生きていた証とするならばなんとくだらない人生だろうと俺は世界を恨んだ
それからの行動は早かった。
俺は今までの自分の貯金を全て崩しFXや株式に全て費やしあっという間に一財産を築き上げた、要するに俺はただのニートではなく、収入があるニート、、、ネオニートなのだ。
そんなにうまくいくのか?と思うだろうが実際に上手くいきまくっているので仕方がない。
稼いだ金は全て課金に費やした。どのゲームでも常に一番課金し最強のプレイヤーになっていた。
現代ゲームにおいて課金者が最強であり絶対なのだ。なので俺は常に一番になり続けた。
不思議と課金している時は色々考えずに済んだからだ。
「よし、課金完了と、総額いくら注ぎ込んだろう、、ちょっと確認するのが怖いな。」
いつも通り片手で株を使い金を増やしながら
もう片方の手でゲームの課金をする、俺が独自に考えた永久課金機関である。
「あ、そういえばあのゲーム今日アップデートだったな。課金しないと」
フリーファンタジーオンライン通称FFO。
全世界でユーザーが20億人を突破した超大手のオンラインゲームである。その特徴として6種類の人種12種類のメイン職業と50種類のサブ職業1000種類を軽く越えるスキルを組み合わせることにより多彩なプレイが可能となっている。また、近年開発されたあたかもまるで本当にその世界に入ってしまったのではないかと錯覚させるようなフルダイブシステムを駆使した操作性もその要因なんだろう。
まず始めにプレイヤーは人族、妖精族、獣人族、竜族、魔族、精霊族の6つから種族を選択しその次にメイン職業、サブ職業を選択する。
メイン職業やスキルは一定のレベルまで達成すると派生していき、実際には無数の可能性がある。
また、一定の確率でプレイヤーにはその個人にしか使えないユニーク職業が与えられる。
そんなゲームにはまるなという方が無理な話であり、数多の人々を課金の泥沼に落としてきた恐ろしいゲームでもある。
そんな大人気を博しているFFOなのだが、近日中に大型アップデートを迎えるということがあり、プレイヤー達は今か今かとその時を待っていた。
アップデート 拡張パック覇王の祭壇
拡張パック覇王の祭壇はゲーム内で新しいステージ、ダンジョンが登場しそれにあわせて新しい武器等も搭載されるという課金内容だ。
「こういう系統のダンジョンってクリアしたらなにか特典があるんだよな。」
しかし、この拡張パック。アップデートする条件がついておりプレイヤーのLVがゲームの無課金者の最高値である255を越え課金者の最高値である300なのだ。
つまりはこの拡張パックを楽しむ為には必ず課金しなくてはならない。
これに対しプレイヤーからは様々な声が出たが誰一人としてこのゲームをやめようとしなかった。それほどこのゲームは依存性が高いのである。
「ま、俺には関係ない話だけどな。よし拡張パック購入と、、、」
購入後すぐさまメッセージが入り
《拡張パック覇王の祭壇購入完了ショップに新しいアイテムが導入されました》
「お、拡張パックを購入したことで新しいアイテムが入ったのか早速課金だな。」
取り敢えず1000万円を課金する。勿論必要次第で増やしていくが今の俺にとって数秒で稼げる額に過ぎない。
「ガチャか、、、また確率がクソみたいに低いんだろうな。」
このゲームのガチャは10回で1万円する。
その理由としては実はこのゲーム、消費アイテムと装備品や魔法に至るまで様々なものが一色単になったガチャなのだ。
「俺も一体いくらつぎ込んだか。よし、気合いをいれて始めますか」
この時まだ俺はまさか自分が転生するなど微塵も考えていなかった。
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