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名前の咎

少女

「知ってるけど…」


大智

「な!どこにいるんだ!?」


空夜

「僕たち、その陰陽師に会いに行きたいんだ!」


少女

「ちょっと待って!

ここで立ち話もなんだし

私の家に来ない?

もう少し行ったところにあるし

詳しい事はそこで話すからさ」


大智

「そこで、詳しい話を聞けるなら」


空夜

「お邪魔させてもらおうか」


10分後


少女

「ここが私の家だよ」


大智

「ここはなんだか、古ぼけてるなぁ」


ダンッ!


大智

「いったぁぁ!足踏む事ないだろぉ!」


少女

「失礼ね!これでも百姓の家よ!」


ヒソヒソ

空夜

「大ちゃん、この時代の百姓の家なら

これでも良い方だよ。

身分によって

もっと貧しい所もあるから」


大智

「そうなのか」


おじいさんが話し掛けてくる


おじいさん

「おぉ、お絹帰ったか

なにやら連れがいるようだが

どちらさんですかい?」


お絹(少女、改めお絹)

「旅の人達だよ。

今日泊まる宿が無いんだってさ

だから、うちまで連れてきた。

いいだろ?部屋は余ってるんだし」


おじいさん

「それは構わないが、

旅の方とやら

ちょいと汚いですが広い家なので

ゆっくりくつろいで行ってください。

お絹に後のことは任せますので」


ヒソヒソ

空夜

「どうやら、泊めてくれるらしいね」

大智

「それはありがたい」


家の中に案内された


家の中は木で出来ていて

それなりに大きいようだった。

木の柱が黒ずんでいて

かなり年期が入っている。


居間の様な所に連れて来られた。


お絹

「そこに座って」


空夜

「よいしょ」


大智

「それで?陰陽師について

詳しく聞かせてもらおうか」


お絹

「うん。私も人伝いに聞いた話だから

よくは知らないんだけど

昔は占いとか薬を出したりとか

人を助ける様な事をやってたみたいなんだけど

最近は様子がおかしいって言った」


大智

「様子がおかしい?どんな感じに?」


お絹

「なんだか、こう

別人になったような…危険な感じになったって言ってた」


空夜

「危険な感じ?」


お絹

「具体的には分からないけど」


空夜

「うーん、よく分からないな」


大智

「情報不足だな。これは直接確かめに

行くのが早いかもな」


空夜

「そうだね、その陰陽師は

どこにいるか分かる?」


お絹

「聞いた話によると

隣の国にいるって話だよ」


空夜

「隣の国か、かなり離れてる

可能性もあるね」


大智

「陰陽師のいる所に近づいていけば

情報も増えるだろう」


ガラガラ


おじいさん

「話は終わりましたかい?

お絹、お客さんに何もお出ししないで

気が利かないねぇ」


お絹

「今、やろうとしてたの」


おじいさん

「夕食の支度がもうすぐで終わりますので

もう少しお待ちください」


大智

「はい、ありがとうございます」


プルルルルプルルルル

ポチッ


博士

「おぉ、やっと繋がったか

連絡が遅くなって済まないな

どうだ?そっちの様子は?」


空夜

「陰陽師がいる場所から

かなり離れているみたい」


大智

「今回のミッション、

なんかキナ臭い気がする。

陰陽師の事を知ってるっていう人から

聞いた話だと

別人になっているって言ってたんだ。

多分だけどなんらかの

力が働いたか誰かが

何かの作用をもたらしたか」



博士

「なるほど、こちらでも調べてみよう

引き続きよろしく頼むんぞう」


大智

「それから博士!麻酔銃、壊れてたぞ!

弾が発射しなかったんだからな!たく」


博士

「なに!?それは済まなかった。

整備不良だったかの〜」


大智

「まぁ、また後で」


空夜

「ちょくちょく、連絡するよ」


博士

「分かった、こちらからも数時間毎に連絡

するからの」


夕食どきになり

囲炉裏を囲むように座った


それぞれの前に味噌汁と白飯、魚が

出された。


僕らは味噌汁や白飯が食べた事が無かった

自分たちが住む地域には

より早くという考えがあり

食事も効率良く素早く食べられる物や

エナジードリンクやゼリーやパン

サンドイッチの様な

片手で食べられる物が主流になっていた。


当然、箸の持ち方も分からなかった


お絹

「どうしたの?食べないの?」


大智

「いや、あのさ…」


空夜

「箸の持ち方知らないんだ」


お絹

「うぇぇ!?そうなの!?」


じいさん

「やはり、身なりといい容姿といい

西洋のお方でしたか」


空夜

「すみません」


お絹が僕たちに箸の持ち方を教えてくれた

たどたどしく、見様見真似だが

なんとか夕食を食べる事が出来た。


大智

「魚、美味しいですね!うっめぇー」


空夜

「この白米も美味しい!」


じいさん

「喜んで頂き、とても嬉しく思います」


お絹

「変なの、こんな飯

毎日なのに」


夕食の後に

木の風呂に入り

布団というもので寝た。


僕らは甚平という着物を始めて来た


朝になり

良い匂いが部屋に立ち込める


扉を開けると

じいさんが朝食の準備をしていた


お絹が

外から野菜を木網のざるに入れて持ってきた。


お絹

「あ、起きたんだ。もうすぐ朝飯だよ」


大智

「おはよう」


空夜

「おはようございます」


じいさん

「おはようございます。昨晩はよく眠れましたか?」


大智

「はい!よく眠れました!」


じいさん

「そうですか。もう出来ますんで

そこにお座りになっていて下さい」


朝食を食べ始める。

まだ箸の使い方には昨日の今日で慣れていない。

お絹が味噌汁をひとすすりして話しかけてくる


お絹

「今日は何をするの?」


大智

「今日はここを出て陰陽師のいる所に向かって行こうかと思ってる」


空夜

「早めに仕事を済ませたいからね」


お絹

「本当に行くの?やめておいた方がいいと思うけど」


じいさん

「陰陽師に会いにですか?

何か占いにでも行くんです?」


大智

「いえ、一目会いに」


じいさん

「ほー、左様で。なら、このお絹も連れて行ってくれやしませんか?

この子は本当に人の言うことを聞かない

駄目な子でしてね。あの陰陽師様に会いに行くなら

是非、この子も連れて行ってくれやせ」


大智

「それは構わないけど」


空夜

「お絹ちゃんはどう?」


お絹

「爺がこう言うんじゃ行くしかないだろう。もう付いていってやるよ!

それに土地勘もないようだし

私がいる方が早く着くってもんだい!」


じいさん

「こんな言ってますが根は真っ直ぐなんで

どうか面倒見てやってくだされ」


空夜

「はい!こちらも道案内してくれる人がいるだけで安心します。任せてください!」


朝食を食べ終え

家の門の前


じいさん

「どうか、きぃつけて行ってらっしゃいませ」


大智

「はい!行ってきます」


お絹

「爺!私がいないからって

畑の手入れ、手を抜かないでよね!」


じいさん

「分かっておる。迷惑掛けるんじゃないよ」


お絹

「分かってるっての」


空夜

「では、行ってきます」


隣の国

京の陰陽師までの旅が始まる


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