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陰なる支援者(アウトサイダー)

ジャンヌを見送った後……男は静かに再動する……



「ガブリエルブレインとジャンヌ・ダルクか」


漆原の長は煙草(たばこ)をふかし、部下に向けて静かに重く語る。


「この世界の裏で、何かが、動いているようだな」


「親父さん、やはりあの子達の事を信じてはおらぬのですか?」


「否、あの少女達は信じるに足る。問題はその背後だ」


「それは……」


「彼女達を利用達にガブリエルブレインを探すよう促した者、そこに関しては疑うところがある」


「あの子達は利用されていると言いたいわけですか」


「あの、ジャンヌ・ダルクはただ従う愚鈍ではない。ある程度疑問を持った上で動いているのだろう。常人ならぬ力も持っている。ただ、それでも危険因子を排除するには足りない。最悪の事態も想定される」


「親父さん、それは柳ヶ瀬のエメラルドの一件以来の一大事が起こるってことですか?」


「クエスにも既に話した。定期的に連絡をとるようにして現状を知るようにとな。ただ、それだけでは足らない。我々、漆原も久し振りに腕を振るわねばなるまい」


「わかりました。調査を、開始いたしましょう」


「頼むぞ」


漆原の長は、机に置かれた写真スタンドを持ち上げ、そこに写る清楚な少女を見た。


「四月、お前が守った柳ケ(せかい)を悪いようにはさせん。この父の命に代えても……な」


男の誓いの言葉を、聖女は知らない。

それが後々どのように作用するのかも、今はまだわからない。


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