ああ黄昏の都よ
ガブリエルブレインを手に入れたジャンヌ。
ひとつの冒険が終わった。
「じゃあ、またいつでも来てな」
「クエスさんこそ、大須に来てください」
「いや、まく朗ちゃんの家は坂祝なんやろ? なんでそこに招かんのよ?」
「聖地だからです」
「まあ、たしかにあそこは興味あるけど」
岐阜駅まで見送りに来てくれたクエス。このアニメちっくな修道女は駅中にいても、やはり目立つ。通りすがりの人々の中にはこのコスプレイヤーまがいの写真をパシャパシャ撮っていく人も結構いたが、彼女自身はまんざらでもなさそうだった。
「ウチもこれからは一層アクティブに動くことにするわ!」
「お金には気をつけて」
「わかってますよ、ジャンヌ様!」
本当にわかっているのかは不安である。
しかし、それよりも、本当は聞きたいことがあった。
少年を、クエスはこれから探しはじめるのだろうか。
彼女は、ずっとガブリエルブレインに縛られていた。使命を終えてもなお続いた呪縛。そこから今は放たれたのだ。
追いたいはずだ。
だから、その時が来たら力を貸そう。それはおそらく、私の今の使命が終わった後になるであろうが、その時は。
手を振るクエスと、高山方面の電車に乗るまく朗と別れ、その日の私は独りになった。名古屋に向かう快速いちばん後ろの車両に乗った私は、椅子にもたれてぼうっと窓の外を見た。
今日はたいへん疲れた。
久々に魔力も使ったし、階段も昇ったし、ガブリエルブレインの記憶にも触れた。
外の夕焼けの空に輝く太陽も、もうすぐ山谷に去りその身を癒すため暫しの眠りにつくのだろう。
さらば柳ケ瀬。
時に翻弄された街よ。
その傷口が再び宝石に変わる事を願い、今日は別れを告げよう。
……
……と、大げさな言い方をしたが、うまくいけば自宅から1時間くらいで来れる距離なのである。実は結構近い。隣県だからそんなものなのだろうが、JR東海の便利さもよくわかった今回の一件なのであった。
<END>
本編は以上になります~
おまけがありますので、良かったら読んでくださいね!




