第七章:スターフェス開幕!
シーン1:ポスターの衝撃とハルトの絶叫
星ヶ丘高校、朝の廊下。色とりどりのポスターが貼られた掲示板前。僕、藤崎ハルトは、教科書を抱えてトボトボ歩いている。気弱で目立たないのがモットーだけど、最近はミアのドタバタで胃がキリキリ。
「うう…スターフェス、ただでさえ緊張なのに…ミアの秘密、守れるかな…」
掲示板に目をやると、ド派手なポスターが! 「スターフェス特別企画! 超人気アイドル ミア・ステラ&早希 奇跡の競演!」って、キラキラの文字とミア(僕!)と早希の写真が!
「な、なんで!? 僕、出演するなんて聞いてないよ!?」
僕、叫びながらポスターにしがみつく。クラスの生徒が「ハルト、うるせーよ!」って笑うけど、頭真っ白。急いでミナミ姉貴にLINE。
「姉貴! スターフェスにミア!? 聞いてないよ!?」
返信、即返ってくる。「ごめーん☆ なんか色々来てた出演依頼の中に入ってたみたい! でも、ミアの人気高めるチャンスじゃん!」
「チャンスじゃない! 学校でミアとか、バレたら死ぬよぉ…!」
僕、頭抱えて廊下でうずくまる。 そこへ、佐伯ユイがニコニコ近づいてくる。中性的な顔立ちにぶりっ子笑顔、制服のリボンを揺らして。
「ハルト君、一緒にライブ楽しみだね〜☆ 早希とミア、キラキラ対決しちゃおっ♡」
「ひ、ひぃ!? ユイ…早希さん、気楽に言わないでよぉ…!」
ユイの笑顔、裏に鋭い光。僕、涙目で後ずさる。僕の秘密知ってるユイと一緒に、学校でミアに変身とか…何考えてるの!?
シーン2:カズヤの燃える恋心とリコのスクープ魂
昼休み、音楽部の部室はスターフェスの準備でカオス状態。カズヤがポスター持って目をキラキラさせて叫ぶ。
「ミアちゃんが学校に!? マジか!スターフェスで告白のチャンス再び! 俺、ミアに絶対気持ち伝えるわ!」
「え、うそ!カズヤ、また!? ぼ、僕、応援するけど…!」
僕、気弱に誤魔化すけど、胸がズキズキ。カズヤの恋心、純粋すぎる…でも、ミアは僕だから! 屋上の告白を思い出して心がグチャグチャ。 そこへ、リコが双眼鏡持って乱入。メガネの奥で目がギラギラ。
「ミアと早希の競演!? これは絶対何か起こる! 大スクープ間違いなしだよ!」
リコ、メモ帳に「ミア=ハルト? 早希=ユイ?」って書き込んでる。僕、冷や汗ダラダラ。
「リ、リコさん! スクープとか無いから…ミアは普通のアイドルだし!」
「ふふん、ハルト君、誤魔化しても無駄! スターフェスで全部暴くよ!」
カズヤ、リコに向けてガッツポーズ。「リコちゃん、協力する! ハルトとミアのイチャイチャは、俺が絶対に許さねえ!」
「イチャイチャしてない! 僕がミ…。いや、ただの…気弱な部員だから!」
僕、叫ぶけど、カズヤとリコのテンション、止まらない。スターフェス、絶対ヤバい…!
シーン3:ミナミの無茶ぶり特訓、再び
夜、ミナミ姉貴のボロアパート、テーブルにミアのドレスと早希のライブ動画が流れるスマホ。僕、ソファで泣きそう。
「姉貴、スターフェスでミアって!? 学校だよ!? カズヤもリコもユイもいるのに! バレたら終わるよぉ…!」
ミナミ姉貴、ニヤリと笑う。「ハルト、ピンチはキラキラのチャンス! ミアと早希の競演、めっちゃバズるって! 借金返済もグッと近づく!」
「姉貴の借金より僕の命が…!」
姉貴、僕の肩バン!と叩く。「ユイが相手なら、なおさら負けられない! 新曲でミアのキラキラ、爆発させな!」
新曲「スターダスト・ハート」、作詞作曲・ミナミ姉貴によるキラキラ全開の曲。僕、ミアとして練習するけど、ユイ=早希の不敵な笑みが頭にチラつく。
「ユイ…、僕のことどうする気? 秘密、ホントに守ってくれる…?」 と独白。姉貴、猫のタマを抱き抱え猫吸いしながら言う。
「早希がライバルとして輝くなら、ミアで圧倒的な魅力を見せつけなくちゃダメ! 特訓再開! 高音もダンスも完璧に!」
「うう…僕、また鬼トレ!?」
部屋で、腹式呼吸、ダンス、歌の特訓。タマがウィッグに飛びついて転げて、ドレスがビリッ!
「ひっ!? 僕のドレス! スターフェス、間に合わないよぉ…!」
シーン4:スターフェス前夜、ユイの接近
スターフェス前日の放課後、準備で学校はカオス。僕は屋上で一息つこうとフェンスにもたれる。
「うう…明日、ミアの姿で学校とか…僕、倒れそう…」
そこへ、ユイが現れる。ぶりっ子笑顔で近づくけど、目が鋭い。
「ハルト君、スターフェス楽しみだね〜♡ 早希とミア、一緒にキラキラしちゃお?」
「ゆ、ユイ…さん、僕の秘密、ホントにバラさないよね…?」
ユイ、クスッと笑う。「フフ、約束は守るよ。でも…ハルト君、ミアでいる時、めっちゃ輝いてるよね。私が早希で輝くのと同じように」
「え…そ、そんな…」
ユイの言葉、心に刺さる。ミアでいる時、気弱な僕が消える…早希も、そういう気持ちで?
「ハルト君、スターフェスで負けないよ。早希のステージ、ミアを超えるから♡」
ユイ、ウィンクして去る。僕、フェンスを握って呟く。
「早希…ライバルだけど…なんか、気持ち分かる気がする…。でも、やっぱりライブ怖いよぉ…」
シーン5:スターフェス、嵐の幕開け
スターフェス当日、10時開演の校庭特設ステージ、観客席は生徒と保護者で満員。ポスターの告知通り、ミアと早希の競演が目玉。バックステージで、僕はミアに変身中。ドレス、ウィッグ、メイク完璧。でも、緊張で膝がガクガク。
「うう…学校でミアとか…カズヤもリコも見てるし…バレたら終わりだ…!」
ミナミ姉貴、袖で「ハルト、もうすぐ始まるよ! 早希に負けるな!」って気合入れる。 早希のステージが先。早希が黒いドレスで登場し、歌声は力強く、観客を圧倒。
早希「闇を切り裂く、私の声…届くでしょ?」
リコ、双眼鏡を覗きつつ「早希…何か隠してる?」とメモ。早希が歌い終わると、ステージ上でチラッと僕の方を見てニヤリ。
「ひぃ!? 早希、僕のこと狙ってる!?」
僕、意を決してミアとしてステージへ。スポットライトが当たり、「ミア! ミア!」と歓声。カズヤ、最前列で「ミア! 待ってたぞ!」と叫ぶ。新曲「スターダスト・ハート」を披露。
ミア「星の光、つかまえて! ハートにキラキラ届けよう!」
高音バッチリ、ダンスもキラキラ。観客も大熱狂。でも、カズヤの「ミア…俺、諦めねぇ!」とリコの「ミア、怪しい!」の声が聞こえて、心臓バクバク。 ライブ中、ユイが早希としてコラボして近くで歌う。目が合う瞬間、早希の不敵な笑み。
「ハルト君…、負けないよ…」
僕、ミアとして微笑み返すけど、内心泣きそう。
「僕…早希に勝てる!? でも、秘密守らなきゃ…!」
歌い終わり、休憩のためにステージ裏に下がると、足元に謎の紙切れ。拾い上げると「ついに会えたね。ミアの秘密、お見通しだよ」。
「うそ、また!? ユイ? 誰!?」
スターフェス、キラキラの裏で、ミアとハルトの運命が揺れる…(つづく)