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第三章:ミナミの鬼特訓! ハルト、声の壁を越えろ!

藤崎ハルト(16歳)、気弱な高校生でありながら、女装アイドル「ミア・ステラ」として活躍中。ボイスモジュレーターに頼って高音を出し、ミアのキラキラな歌声をキープしているが、ライブでの電池切れハプニングで地声がバレかけたトラウマが残る。ミナミ(ハルトの親友の姉)は、ミアの人気急上昇と借金返済のチャンスを逃すまいと、ハルトにモジュレーターなしで高音を出せるよう「鬼の特訓」を課す! 舞台は主にミナミのアパートと星ヶ丘高校の音楽部、そしてライブハウス「スターダスト」。ハルトの気弱さが引き起こすドタバタと、ミナミの無茶ぶりで、コミカルな特訓の日々が幕を開ける!

シーン1:特訓のきっかけ、ミナミの無茶振り

ミナミのアパート、夜

薄暗い部屋、テーブルの上にはピンクのウィッグとキラキラのメイク道具が散乱。ハルト、つまり僕、はソファに突っ伏してグチってる。

「うう…僕、インタビューで死ぬかと思ったよ…モジュレーター切れた瞬間、ほんと終わった…」

ミナミ姉貴、腕を組んでニヤリ。

「ハルト、甘い! ミア・ステラがそんなピンチでビビってどうするの? 次はモジュレーターなしで高音出して、完璧なアイドルになるよ!」

「え!? む、無理無理! 僕の声、カエルみたいだし…!」

気弱に首を振るけど、ミナミ姉貴の目が鬼モードに光る。

「カエル? ハルト、ミアのファンは10万超えたの! 借金返済もあと900万! モジュレーターに頼ってる場合じゃないよ!」

姉貴、スマホを突きつける。ミアのSNS、コメント欄に「ミアの地声、低音もカッコいい!」「次は生声聞きたい!」って…やばい、ファンが期待してる! 「でも、僕、高音とか…怖いんだ…」

僕、ポツリと本音を漏らす。小さい頃、合唱で高音出したらクラスのみんなに笑われて、それ以来、自分の声が嫌い。モジュレーターのキラキラな声じゃないと、歌えないんだ…。

ミナミ姉貴、珍しく優しい顔。「ハルト、ミアはキラキラだけど、ハルトの声だって悪くないよ。特訓すれば、絶対高音出せる! ミナミ姉貴の鬼トレ、受けてみな!」

「鬼…!? 僕、死にそうになるよぉ…」

でも、姉貴のキラキラした目見て、断れない。こうして、僕の地獄の特訓が始まった!



シーン2:鬼特訓パート1 - ミナミのアパートで大騒動

翌日、ミナミのアパート。部屋は特訓仕様に改造されてる。壁に「ミア・ステラ、高音マスター!」と書かれた紙、床にはヨガマット、テーブルには謎のドリンク(「声帯パワーアップジュース」とか書いてある)。

「ハルト、まずは腹式呼吸! 吸ってー、吐いてー!」

ミナミ姉貴、ストップウォッチ片手にコーチ気取り。僕、ヨガマットの上でヘコヘコ呼吸。

「う、吸う…吐く…うう、苦しいよぉ…」

「気弱すぎ! ミアのキラキラパワー、腹から出せ!」

次は発声練習。姉貴がピアノアプリで「ドレミ」を鳴らし、僕に高音を強制。

「ハルト、『ラ~!』って出して! ミアの天使ボイス、イメージ!」

「ラ、ら…うっ、ガラガラ…!」

僕の声、途中でひっくり返ってカエルの鳴き声みたい。ミナミ姉貴、爆笑。

「ハハハ! ハルト、カエルじゃなくて天使のイメージで! ほら、胸張って!」

そこへ、猫のタマが乱入! 僕の足にスリスリして、バランス崩してドシン! 謎のジュースがこぼれ、部屋が謎の臭いに包まれる。

「うわ、僕の特訓、めっちゃグチャグチャ…!」

ミナミ姉貴、タマを抱きながらニヤリ。「ハルト、ピンチもキラキラに変えるのがミア! 明日から本気モードよ!」

「明日も!? 僕、逃げたい…」



シーン3:学校での特訓、ドタバタ危機

星ヶ丘高校、音楽部の部室。放課後、カズヤが部員をガンガン煽ってる。

「スターフェスまであと少し!ハルト、お前のビブラート、もっと磨けよ!」

「ひっ! ぼ、僕、ビブラートとか…無理だって…!」

カズヤ、僕の肩をガシッと掴む。「ハルト、絶対ミアの親戚だろ! あのキラキラ感、隠せねえ!」

「ち、違う! 僕、変な声なんで…!」

必死で誤魔化すけど、心臓バクバク。ミナミ姉貴の特訓、実は部活でも続いてる。姉貴、部室の隅で「秘密コーチ」として潜入してるんだ。 「ハルト、休憩時間にこれ飲め!」

姉貴、こっそり「声帯パワーアップジュース(改)」を渡してくる。飲んだ瞬間、口から変な味!

「うっ、なにこれ!? 生姜!? はちみつ!?」

「声開く秘訣よ! ほら、高音出してみ!」

部員が見てる前で、僕、渋々「ラ~!」と叫ぶ。…お、意外と高い! でも、途中で声が裏返って「ギャウ!」

部員たち爆笑、カズヤが目を輝かせる。「ハルト! その裏声、ミアっぽいぞ!」

「うそ!?言わないで! ただの失敗だって!」 そこへ、リコが部室に乱入! 双眼鏡とメモ帳持参、ミアのオタク全開。

「ハルト! その裏声、ミアのライブのビブラートと同じ波形! 証拠撮った!」

リコ、スマホで僕の声を録音! 僕、パニックでジュース噴き出す。

「リ、リコさん! やめて! 僕、ただの…部員だから!」

ミナミ姉貴、慌ててリコのスマホを「うっかり」叩き落とす。「おっと、ゴメンね! ハルト、特訓続き!」

カズヤとリコ、僕をガン見。やばい、ミアの秘密、部活でバレそう!



シーン4:ライブ直前の最終特訓

ライブ前日、ミナミのアパート。特訓は最終段階。ミナミ姉貴、鬼モード全開。

「ハルト、モジュレーターなしで『キラ☆メキ・ドリーム』歌ってみな!」

「え、うそ、無理! 僕、モジュレーターないと…声、震えるよ…」

「震えてもいい! ミアはハルトの心で輝くの! ほら、腹から!」

僕、深呼吸して、恐る恐る歌う。

「キラキラの夢…つかまえて…」

声、最初はガタガタ。でも、ミナミ姉貴が「ハルト、ミアだよ!」って叫ぶと、なんかスイッチ入る。

「ハートに火をつけるよ!」

お、うそ、高音出た! モジュレーターなしで、ミアのキラキラに近い!

ミナミ姉貴、拍手。「ハルト、できたじゃん! これでライブ、モジュレーターは予備でOK!」

「で、でも…本番、怖いよ…ファンがガッカリしたら…」

姉貴、僕の頭をポンと叩く。「ハルトの声、ファンは絶対好きになるよ。信じな!」

僕、ちょっとだけ…自信、湧いてきたかも。



シーン5:ライブ本番、キラキラの第一歩

ライブハウス「スターダスト」、当日。ハルト、ミアに変身。ピンクのドレス、ウィッグバッチリ、でもモジュレーターはポケットに予備で。

「僕…ほんと、できるのかな…」

ステージ袖で震える僕に、ミナミ姉貴がウィンク。「ハルト、ミアはキラキラの星! 行ってきな!」

スポットライト、歓声。「ミア! ミア!」

僕、マイク握って一歩踏み出す。モジュレーターなし、自分の声で。

「キラキラの夢、つかまえて! ハートに火をつけるよ!」

声、最初は震えたけど、だんだん安定。観客、静まり返った後、大歓声!

「ミア、生歌最高!」「キラキラやばい!」

僕、ミアとして笑顔。やった…僕の声で、ファンが喜んでる! でも、ハプニングは忘れない。曲の途中で、ウィッグのピンが緩んでグラッ!

「ひっ!?」

慌てて押さえるけど、観客は「ミア、ウィッグ芸キター!」って大ウケ。カズヤとリコ、最前列で叫ぶ。

「ミア! その声、ハルトっぽいぞ!」

「ハルト、絶対ミアの親戚!」

「ち、違う! ミアは…ミアだよぉ!」

アドリブでウィンク投げて誤魔化すけど、冷や汗ダラダラ。 ライブ後、楽屋でへたり込む僕。ミナミ姉貴、笑いながら肩ポン。

「ハルト、モジュレーターなしでやったじゃん! ミア、もっと輝くよ!」

「うう…僕、疲れた…でも、ちょっと…嬉しかったかも…」

ミアのSNSに通知。「ミアの生歌、最高!」「次も聞きたい!」

僕、ニヤッと笑っちゃう。でも、また怪しいメッセージ。「ミア、秘密、知ってるよ」。

「ひぃ!? また!? 僕のドタバタ、終わらないよぉ…!」(つづく)

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