番外編:ミア・ステラ独占インタビュー!
藤崎ハルト(16歳)、気弱な高校生でありながら、夜は女装アイドル「ミア・ステラ」として活躍中。ミアのSNSフォロワーが10万を突破し、インディーズ音楽誌「ポップビート」が、オンラインでミアへの独占インタビューを企画。ハルトは、ミナミのボロアパートでパソコンを前に、ミアとしてビデオインタビューに挑む。だが、正体を隠すため、ウィッグ、メイク、ボイスモジュレーターをフル装備し、気弱なハルトのドタバタとコミカルな誤魔化しが炸裂! インタビュアーの鋭い質問や、予想外のハプニングで、ミアの秘密がバレる危機が迫る!
シーン:ミア・ステラ、インタビューで大ピンチ!
ミナミのアパート、夜9時
薄暗い部屋に、ノートパソコンがポツンと光る。テーブルの上には、ピンクのウィッグ、キラキラのメイク道具などが散乱。ハルト、つまり僕、は鏡の前で必死にミア・ステラに変身中だ。
「うう…僕、インタビューとか無理だって…! 喋ったらバレるよぉ…」
気弱な声でグチる僕に、ミナミ姉貴がタオルを投げつける。
「ハルト、グズグズ言わない! ミアの人気、爆上がり中なんだから! このインタビューでバズれば、借金返済もグッと近づくよ!」
「で、でも、質問されたら…僕、頭真っ白になるし…」
ミナミ姉貴、ニヤッと笑ってウィッグをガバッと被せる。
「大丈夫! ミアはキラキラなアイドル! ハルトの気弱さ、絶対出さないでよ!」 僕は、ピンクのフリフリドレスに袖を通し、ボイスモジュレーターのマイクを耳に装着。鏡に映るミア・ステラは、長いまつ毛、キラキラのコンタクト、ピンクのリップ。
「うわ…僕、ほんと別人…でも、緊張で吐きそう…」
パソコン画面に、ビデオ通話の接続音。インタビュアーの声が響く。
「ミア・ステラさん! ポップビートのライター、佐藤です! 準備OKですか?」
「ひっ!? え、えっと…はい、ミア・ステラ、キラッ☆と準備OKです!」
モジュレーターが僕の声を高く変え、ミアのキラキラボイスに。ミナミ姉貴が袖で「ナイス!」と親指を立てる。
シーン:インタビュー開始!
画面に映る佐藤さんは、20代の女性ライター。メガネの奥で目がキラキラしてる。やばい、めっちゃミアのファンっぽい…。
「ミアさん、初のインタビュー、ありがとうございます! SNSで10万フォロワー突破、おめでとうございます! まずは、ミア・ステラの名前の由来を教えてください!」
簡単な質問! よし、ミナミ姉貴と練習したやつだ!
「えっと、ミアは…星の光、ステラは輝くって意味で…キラキラな夢を届けたいなって…☆」
ウィンクを投げるけど、コンタクトがズレて目がチカチカ。
「うっ…!」
「ミアさん、大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫! 星が目に…キラッと入っちゃって! ハハ!」
慌てて誤魔化す。ミナミ姉貴、袖で「落ち着け!」とジェスチャー。 佐藤さんがニコニコで次の質問。
「ミアさんの歌声、めっちゃ透き通ってますよね! どんなトレーニングしてるんですか?」
やばい、歌の話! 僕、普段は音痴装ってるから、適当に…。
「えっと、トレーニングは…朝、鳥のさえずりに合わせて…ハミングとか? 自然のパワーで、キラキラな声になるんです!」
ミナミ姉貴が「何それ!?」って顔で首振ってるけど、佐藤さんはメモってる。セーフ!
シーン:ピンチの連鎖!
質問が続く中、佐藤さんの目がだんだん鋭くなる。
「ミアさん、噂なんですけど…ライブでウィッグがズレたこと、ありますよね? あの時、ちょっと声が低くなった気がして…ミアさんの地声、どんな感じなんですか?」
「ひぃっ!?」
心臓がドキン! あのウィッグ事件、SNSでバズっちゃったやつ! モジュレーターの電池切れで、僕の地声が一瞬…。
「そ、そそ、それは…ファッション! ウィッグズレも、ミアの遊び心なの! 地声? えっと、キラキラすぎて…企業秘密! ハハ!」
佐藤さん、怪訝な顔。「ふーん…でも、ミアさんのビブラート、なんか聞き覚えがある気が…」
やばい、バレる!? 僕、冷や汗でドレスがビショビショ。ミナミ姉貴、袖で「誤魔化せ!」と必死のサイン。 その時、最悪のハプニング。部屋のドアがガチャッと開き、ミナミの飼い猫・タマが飛び込んできた! タマ、僕のウィッグにジャンプ!
「にゃー!」
「うわっ、タマ、ダメ!」
僕、思わず地声で叫ぶ。モジュレーター、反応せず! 画面の佐藤さん、目を丸くする。
「え、今の声…なんか低くなかった!?」
「ち、違う! あれは…ミアの…マネージャー! そう、楽屋にいるマネージャーの声!」
ミナミ姉貴、慌ててタマを抱えてクローゼットに隠れる。僕、必死で笑顔キープ。
「ハハ、ミアの楽屋、賑やかでしょ? キラキラなチームワークなの☆」
佐藤さん、半信半疑。「へぇ…マネージャーさんの声ねぇ…」
シーン:正体バレの危機
佐藤さん、ついに核心を突く質問。
「ミアさん、実は地元・星ヶ丘の噂で、ミアに似た人が高校にいるって…。星ヶ丘高校、知ってます?」
「ひ、ひぃぃ!?」
僕の学校! カズヤやリコのせいで、噂が…! 頭真っ白、ミナミ姉貴もクローゼットから「ヤバい!」って顔出す。
「え、えっと、星ヶ丘? うーん、聞いたこと…あるかな? ミア、星から来たアイドルだから、地球の学校は…ふふ、謎なの☆」
佐藤さん、ニヤリ。「ふふ、ミアさん、めっちゃ誤魔化しますね。実は、私、星ヶ丘高校の卒業生なんです。音楽部の子で、ミアのビブラートに似た子、いる気が…」
「うそ、なんで!?」
僕、叫びそうになるけど、ミアの笑顔を必死でキープ。
「そ、そんな! ミアは…宇宙のキラキラだから、誰とも似てないよ! ハハ!」 その時、さらなる悲劇。モジュレーターの電池がピーッ!と切れた! 僕の次の言葉、地声で出ちゃう!
「う、うわ、ほんと…ダメ…」
佐藤さん、画面でガタッと身を乗り出す。「え、今!? ミアさんの地声!? めっちゃ男っぽい!?」
「ち、ちがっ! これは…ミアの…低音チャレンジ! 新曲の練習なの!」
ミナミ姉貴、クローゼットから飛び出し、電池を交換。僕、急いでモジュレーターON。
「ほら、ミア、キラキラ復活☆ ね、佐藤さん、次、どんな質問?」
佐藤さん、完全に怪しんでる。「うーん…ミアさん、秘密多いですね。次回のライブ、絶対見に行きます!」
シーン:インタビュー終了、放心のハルト
インタビュー終了後、僕はパソコンを閉じて床にへたり込む。
「うう…僕、死ぬかと思った…バレる、バレるよぉ…」
ミナミ姉貴、タマを抱きながら笑う。
「ハルト、ナイス誤魔化し! でも、佐藤さん、めっちゃ食いついてたね。次、気をつけなよ!」
「次!? もうインタビュー絶対ムリ! 僕、ミア辞める…!」
でも、スマホに通知。ミアのインタビュー予告が「ポップビート」のSNSでバズり中。コメント欄は「ミアの秘密、気になる!」で溢れてる。
「うそ…これ、もっとバレやすくなるじゃん…」
ミナミ姉貴、ニヤニヤ。「ハルト、ミアのキラキラ、止まらないよ! 次のライブ、もっと派手にいくから!」
僕、ウィッグ握りながら泣きそう。「僕の人生…どうなるの…?」
外では、夜の星がキラキラ。ミア・ステラのドタバタ伝説、ますます加速しそう!(つづく)