ゼウスじいちゃん
これまでのいきさつを
アルテミスのおじい様のゼウスは把握していた
オトナなあいさつを交わすゼウスとりお
ゼウスのチカラで地上でりおの本体を見守る
母と彼氏の枕元へ向かうのでした
「アルテミス
はなしはきいていたよ
そういうことなら
お母さんと風規さんへは
夢まくらに立つ的にお伝えしようかね」
「わ、じいちゃん
びっくりしました
どっからきいていたんですか」
「どっからもなにも
わたしは神全員を見守るのが役割だから
みんながどんな行動をしているか
すべて把握しとるよ
アルテミスのミスも
ここまでのいきさつも全部把握しとるよ」
「そうなんだ
じゃあはなしが早くて助かります
ゼウスじいちゃん
ということで
わたしのミスが原因で
大事なお友だちのりおりんが
困っているので助けてください」
「おー
お友だちだ
あーみんありがとう
ゼウスさん
あらためまして
司馬りおといいます
わたしは人間です
いままでアルテミスさんのお力をお借りして
いろいろ助けていただきました
アルテミスさんのおかげで
わたしの夢だった作家になることが叶い
素敵な彼氏とも出会えました
ほかにもクルマをプレゼントいただいたり
ほんとに感謝しかないです
だから、たとえ今回のミスがあっても
アルテミスさんには感謝しています
ここまでいろいろ支えていただいて
ありがとうございます
そしてアルテミスさんは自分のミスだと
正直にいってくれました
わたしたち人間界では
ミスを隠してやり過ごすひとが多いです
アルテミスさんも
そのままミスをやり過ごして
わたしのことはなかったことにすることもできた
ハズです
だけど、アルテミスさんは急いで駆けつけてくれました
もしそのままやり過ごされていたら
わたしはそのまま人間界で死んだものとして
片付けられていたと思います
ほんとにありがとう
あーみん」
「司馬さん
ありがとう
アルテミスはまだまだ半人前で
ほんとにご迷惑をおかけいたしました
そんな風にいっていただけるのは
大変ありがたいことです
…と、司馬さんとは話したいこともたくさんありますが
まずは夢まくら作戦を進めましょう
いま
司馬さんは病院に運ばれて
意識が戻らない状態でベッドにいます
ちょうどお母さまと風規さんが司馬さんを
見守っているところだから
いまのうちにふたりを安心させたいと思います
わたしが順番に眠らせますから
司馬さん
話をしてきてください
まずはお母さんにしようかね…
…ほい
司馬さん
お母さまがこくりこくりしだしましたよ」
「あ、ありがとうございます
…えっと、どこまでここのはなしを
していいんでしょうか」
「あ、そうですね
神の世界とか天上界って
いってもらえばいいですよ
具体的なわたしのなまえやアルテミスのなまえは
ださないほうが混乱しないと思います
あと、人間のみんなを
神が採点しているといった制度は
話さないほうが無難です
お母さまも風規さんも
はなしのわかりがよい方たちなんで
大丈夫だとは思いますけどね」
「わかりました
じゃあ、いつでもいけます
ゼウスさんありがとうございます
あーみんもありがとね」
「ほい…」
ここまで読了いただきありがとうございます
りおはゼウスとの会話では常識あるオトナな会話に
務めています
りおはさすがの社会人のスキルもちのようです




