あれから3ヶ月
天上界で初めての選挙が行われ
無事、りおは地上に帰り
3ヶ月が経ちました
そんな折、りおの自宅へアルテミスが訪ねてきました
「あーみん
いらっしゃーい
司馬家へようこそー」
「おじゃましまーす
来るの遅くなってごめんねー
あ、美聖さん
おじゃまします
よろしくお願いします」
「アルテミスさん
いらっしゃい
その節は、りおがお世話になりました」
「いえいえ
こちらこそわたしたち神が
りおさんに助けていただきました
美聖さんと風規さんには
しばらくりおさんをお借りしたことで
人間界の諸手続き
ありがとうございました」
「全然大丈夫ですよ
最初にりおが戻ってくるって教えてもらえたから
わたしにとっては、むしろ
りおがいないあいだをゆっくりできてよかったです
オニの居ぬ間のなんとやらです
風規くんはいろいろ手配が大変だったみたいですけどね」
「……きこえてますよ
おかあさま…」
「あら
りお、そこにいたの
きかれて困ることは
はなしてないから大丈夫ですわよ」
「そういえば
風規さんはどうされてます?
(アルテミス)」
「あー
『ふう』は最近『ひゅー』とべったり
わたしは置いてきぼりでつまんない」
「ヒュブリス…
やっぱり、きょうもこっちなんですね
りおりんごめんね
ヒュブリスに風規さんとられちゃったね」
「ほんとだよ
ふうも楽しそうだしさ
わたしんときに『そんないい顔する?』って感じ。。」
「あははは…
でも不思議ですよねー
あのヒュブリスが
こんなに人間界に入り浸りになるとは思わなかったです
りおりんのおかげですね」
「おかげじゃないよ
ふうもふうだしさ
ひゅーをつれてくるんじゃなかったと思ってるよ。。
ま、おかげでわたしからすれば
ネタができたから、まあよしだけどね」
「あ、ユーキの新しい展開だね
ヒュブリスはレイかなー
それにしてもレイを悪く書きすぎじゃない?」
「だってさーーー」
「あはは
さてはよっぽどヒュブリスにとられてますね」
「もういいって
また夜に話すよー」
「うん
わかった楽しみー」
「楽しみじゃないよ
もう……
ま、それはそれとして出かけますか
あーみんにたべてほしいものもあるしさ
地上のインフラのひとつ
クルマを楽しんでくれたまえ」
「うん
あ、りおりんが運転するんですか
あー、このクルマは当たったヤツですね」
「そーですよ
あーみんに当ててもらったクルマだよ
この子がおでかけには大活躍なんだ
ありがとね、あーみん
おかあさーん
そろそろいくよ」
「はーい
準備はできてますよー」
………
……………
遡ること3ヶ月
5人の最高神候補者の『コエノカタマリ』や討論会は天上界で全神の意識を変えた
(え、人間へのフォローって全員にするの?
そんなのムリムリ
アルテミスさん20000人全員のフォローしてるってすごすぎでしょ
それにそんなミスひとつひとつ対応するって
『あなたは神か?』って思っちゃうよ。。)
(そうだよねー
わたしももっと天上界
いろいろあってもいいと思うんだ
全部、能力使うってナンセンスだよね
わたしもネットとかあればいいと思うよ
それにAIがあれば
確かにもっと人間のフォローできるよねー)
(ヒュブリスは悪い噂しかきかなかったが
意外と意外だ
ボクも人間のフォローしたり、しなかったりだけど
確かになにか基準をきめてピックアップすれば
判断しやすいな)
(ヒュブリスは能力があるから
次の最高神かと思ってたけど
オレ嫌いだったんだよね
だけど、これはもしかしてヒュブリスは一皮むけたのかも
期待してみるか)
(あのヒュブリスさんにアルテミスさんも
ほかの3人も負けてない
みんなが同じ方向を向いてこの天上界が
よくなることを考えてくれてる
こんな討論会いいよね
選べないよーみんなに1ポイントずつかなー)
全神が『コエノカタマリ』をきいたことで
それぞれがいろんなことに思いをはせることができた
そして開票日
りおはアルテミスに強い手応えを持ちながらも
確信をもてないでいた
初めての天上界での選挙
りおには当初、作戦があった
それは神ひとりにつき1票でなく
神ひとりにつき5ポイント
そして+ポイントだけでなく−ポイントもいれられる
ということ
(あーみんは無名だけど
まっすぐさと実は優秀なことが
『コエノカタマリ』で伝えられるから
ポイントは集まると思うんだよね
ヒュブリスさんは権力者で実力者
能力も高いから
単純票はあーみんよりたくさん集まる
だけどアンチも多いから−ポイントもたくさんになるハズ
だからこの+−方式ならあーみんが勝つ
そう目論んでいた
ところがヒュブリスの『コエノカタマリ』が
予想外の内容で好感度があがっていたのだ
想定外に−ポイントが入ってないかも
りおは票読みができなくなっていた
「りおりん
いいですよ
ヒュブリスが最高神になっても
ちゃんと天上界のこと考えてくれそうですよ」
「そうなんだけどね…」
ゼウスのもとへ候補者5名が参集した
「これより開票をおこなう
そしてこの開票の結果で
最高神を継承する」
ゼウスの最高神としての最終日、さいごのお仕事
開票結果…
「最高神は…
アルテミス……」
「わー
やったー
あーみんおめでとー」
「…そして、もうひとり
ヒュブリス…」
「…えっ
どういうこと?
(りお)」
「そういうことだ
最高神は同ポイントだった
アルテミスとヒュブリス
このふたりだ」
「はい」
「はい」
アルテミスもヒュブリスも動じることなく
任命賜った
りおの票読みは正しかった
その実力から+ポイントの数だけであれば
ヒュブリスが一番高かった
ただ−ポイントもヒュブリスが一番多かった
ヒュブリスは
『コエノカタマリ』で評価を高めたものの
それまでの悪評は完全には払拭できておらず
−ポイントが少なからずあった
だから結果として
ふたりが同ポイントだったようだ
「オレは最高神だろうが、そうでなかろうが
神の世の改革はするつもりでいたから
どちらでもいいよ」
「わたしは最高神になっても
ひとりでなく
みんなと話し合っていくつもりだったから
ちょうどよかったです
ヒュブリスさん
最高神おめでとうございます
そしてよろしくお願いいたします」
「ああ
こちらこそよろしくアルテミス」
「アルテミス、ヒュブリス
おめでとう
そして、ふたりが最高神として
この天上界をひっぱっていってくれ
よろしく頼む
このあと『オモイノカタマリ』として
ふたりには天上界に声を届けてほしい
最高神がふたりだと
むつかしい面もあるかもしれないが
ふたりならうまくやってくれるとわしは確信している
『オモイノカタマリ』で表明するまえに
打ち合わせしておくとよい」
「いや、いい
いいよな? アルテミス」
「はい
いきましょう」
ここまで読了いただきありがとうございます
今回は場面展開がわかりにくく
読みづらいかもしれません
時系列がいったりきたりします
新しくなった天上界は落ち着きを取り戻したころ
アルテミスがりおを訪ねてきたところから始まりです
そしてまさかの
アルテミスとヒュブリスのふたりが最高神になった
そんな新しい天上界となったようです
さらにヒュブリスは風規のもとへ
いりびたりのようです
なにがなんやら…




