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あーみん、選挙に出馬?


アルテミスが帰宅するとりおから相談を持ち掛けた

りおはアルテミスに選挙に出馬してほしいという

完全拒否なアルテミスをりおは説得に成功し

アルテミスは選挙に出馬するのでしょうか




「たっだいまー

つっかれたー」



「あーみん

おっかえりー


おつかれさまでした」



「あ、りおりん

遅くなってごめんなさい

じいちゃんにおいしいものたべさせてもらった?」


「うん

ありがとね

いろいろよくしてもらったよ


あ、でね

あーみん落ち着いたら、きいてほしいことが

あるんだ 

お疲れのところごめんだけど

お風呂とかでて一息ついたら

おはなししよう」


「はい

わかりました


あ、でも、わたしたち

お風呂にも入らないんです

チカラで自動洗浄とリラクゼーション

するんです


りおりんはじいちゃんに

人間界と同じ施設を用意してもらいましたよね

ちょっとだけ整えてくるから待っててね」


「あ……そ・う・な・んだ

あのお風呂は私用なんだ…」



………


「おまたせです

りおりん

おはなしってなんですか」


「あ、うん

ぜーじーといろいろはなしたのね


(かくかくしかじか)


……でね、ぜーじーは

よりよい天上界にしたいって願いから

最高神を後進に託したいんだって」


「…えっーーー!

なに、それ

きいてない!


わたし、ゼウスじいちゃんいなかったら

困るよー」


「大丈夫だよ

あーみんは大丈夫

ぜーじーもあーみんはああみえて優秀だって

いってたよ」


「それは孫だから欲目ってやつだよー

わたしが大丈夫にみえますか」


「うん

実はわたしも知らないけど大丈夫だって思ってるよ」


「えー

ありがとー

だけど

それはよくみすぎだよー

わたしはほんとにおっちょこちょいでポンコツで…」



「大丈夫だってば


でね、ぜーじーさー

後継者を選挙で決めたいんだって」


「…選挙?って

あの、りおりんのとこでやってるみたいなのですか?」


「お、そうそう

あーみんさすがだね

神さまにはあんましなじみがないみたいだけどね」


「そうですねー

わたしたちの世界では最高神が指名して

次の最高神を決めるので

選挙って発想はないですね」


「ぜーじーは

さすがだね

いままでとおりの指名だと神の世界が変わらないから

よくしたい、変えたいって思いから

自分は退いて新しい風を吹き込むための選挙だって

それでいろんな変化を起こすんだって


やっぱりインフラ整備とかもしたいし

生活の構造改革

仕事のはたらきかた改革もしたいみたい


あーみんが普段思っていること

ぜーじーも進めていきたいみたい


わたしも

あーみんたちの世界のはたらきかた改革をすることで

地上や人間界によい流れができると思ってる


わたしは選挙に大賛成

ぜひうまくすすめてほしいと思ったよ」


「そうですよね

端的にわたしたちの仕事のやり方がかわるだけで

地上界もよくなりますよね

風規さんがおっしゃってたAIの導入で

わたしみたいなミスも減らせると思いますし

もっと願いを叶えたり

みなさんのフォローにも注力できると思います

わたしも天上界が変わる必要を感じます」


「で、ぜーじーは

わたしにその選挙のお手伝いをしてほしいみたい」


「えっ、それはすごいですね

そうですよね

天上界では選挙はなじみがないし

人間界でされてる選挙のことや流れは

りおりんがよくわかってますしね

りおりんが選挙のお手伝いをするなんて

わたしも嬉しいです


わたしも応援するね

天上界のことよろしくお願いいたします」


「うん

わたしとしても

天上界がよりよくなることで

人間界がよくなることにつながるから

この選挙は成功させたいと思うの

ぜーじーの思いも大事にしたいよ


でね

この選挙を成功させるために

わたしはあーみんにお願いがあるんだ」


「わたしにできることがあれば

お手伝いしたいです


わたしもりおりんやじいちゃんの思いと同じ

この世界をよくしたいと思います


これまでわたしは

わたしの能力目一杯でできる限り

お仕事頑張ってきました

それでもやっぱりわたしはポンコツで

20000人全員を見守るのはむつかしいす

今回のりおりんのときみたいなミスもします

仕事が終わったらぐったりで

そのあとは次の仕事までからだを休めるだけです


仕事の見直しで

全部のお仕事をしなくてすむようになったら。

風規さんがいってたように

仕事の一部をAIが対応してくれるようになったら。


きっとお仕事のクオリティあげることができます

そしたらきっとミスも少なくなりますし

疲れも残らないからおやすみを楽しめるかも。

きっと人間界にもいい影響がありますよね

人間界みたいに交通期間や居住空間

ネットやテレビ、遊園地みたいな施設もあったら

仕事してないときの余暇も楽しめると思います」


「そうだよ

わたしさっきあーみんがお風呂入らないの

びっくりしちゃった

神さまはお風呂にも入らないんだね

神さまの世界は効率ばかりでつまんないよ


…お風呂はね

身体の洗浄だけじゃないんだよ

いやむしろ洗浄なんてどうでもよくて

(よくないです)

湯船につかってぽーっとする

その瞬間のきもちよさはこの世の幸せだよ

あーみんにも体験してほしいな


そう

温泉

あーみん、こんど温泉においでよ

ぜったいあーみんをトリコにしてあげるよ

お風呂も温泉もはいったことないんだよね

うん

ぜったい

体験してほしい


ってはなし逸れたけど

あーみんにお願いがあるんだ


そう

あーみん

わたしのお願い



…選挙にでてほしいの」






「……………えーーーー?


どういうこと?


ムリムリムリムリ

選挙にでるって

わたしが最高神になれってこと?

いや

そもそも選ばれるわけないし

万が一選ばれても

そんな大役できないよー


わたしがそんなの

ムリにきまってますよ


りおりん

なにいいだすの



ムリムリムリムリ

ぜったいムリだよ


わたし

いまの仕事でさえちゃんとできてないんだよ」



「違うよ

あーみんは

勘違いしてるよ


あーみんはダメな子じゃない

ちょっとだいぶポンコツだけど


ぜーじーもいってたよ

あーみんは20000人全員に対してケアしてる

これって実はすごいことなんだって


10万人ケアしてるひとのことすごいって

あーみんはいってたよね。

じつは10万人のひとはどんなにすごい人でも

半分もフォローできてないんだって


それに

実際あーみんみたいに

一生懸命やってる神さまばかりじゃなくて

手を抜いて楽をしてる神さまもいるみたいだよ。

やっぱり仕事量が多いんだよ

それによって

わたしたち人間界では不祥事も起こっているし

どんなに一生懸命

夢に向かって努力しても報われない人もいる。

わたしはたまたま

まっすぐで一生懸命で

わたしたちのことを考えてくれている神さまに…

あ、あーみんのことだよ。

みてもらっているから

こんなに幸せだけど

そんなひとを増やしてほしいんだ



だから

あーみん

わたしのお願い


選挙にでてください

わたしがあーみんを最高神にしてみせるよ

それがぜーじーの願いでもあるし

もちろん人間界をよくしてほしい

わたしのお願いでもあるんだ


あ、そうだ

あーみんが

わたしをここに連れてきたお詫びってことで…


ま、そこは半分冗談としても


ほんとにわたしは

あーみんに最高神になってほしい。

そしてあーみんは最高神になれる。

お願いします」




「…むー


んー


ほんとにわたし

なんにもできないよ


わたしなんかが最高神ってそんなのムリだよ……



…でも確かに

りおりんや風規さんと話して

わたしたちの世界は

もっともっとよくできるんだって思いました

それにわたしも

りおりんや人間界全体をもっとよくしたい。

そのお手伝いができるなら………



……うん

わかりました

選挙にでます


だけどほんとに

わたしだけじゃなんともならないと思います

りおりん

お力貸してください」



「もちろんだよ

あーみんありがとー

まかせておいて


…というか

あーみんはあーみんの思っていることを

そのまま、神さまのみんなに伝えてもらえれば

それでいいよ

それとここはぜーじーにも相談だけど

仕事の分業やAIについては

わたしよりふうの得意分野なの

だからふうを一度、こっちに連れてこようよ

みんなに話すにしても

AIの仕組みや危険性すべてわかったうえの方が

みんなに思いを伝えられるからね」


「はい

わかりました

じゃあ、わたしなりに理解した上で

どうすれば、この世界を変えられるか

そんなことを考えてみるね


あらためてりおりん

よろしくです」


「うん

よろしく


きょうはさ

ゆっくりそれぞれが作戦練って

あしたぜーじーと打ち合わせしよう

あーみんはぜーじーに話をしといて。


全神への告知はぜーじーにお願いしたいし

ふうのことも相談しよう


じゃあ

ほんとにありがとー

わたしがぜったいあーみんを最高神にしてみせるからね


おやすみ」



ここまで読了いただきありがとうございます

アルテミスからすれば思ってもみなかった

ゼウスの引退、自分の選挙出馬

そして最高神への要請

青天の霹靂のオンパレードでした

それでも叶えたい未来に向けて

きもちを奮い立てるアルテミスはえらいと思います


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