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ゼウスの策略


アルテミスは仕事に向かった後

あらためてゼウスはりおに頭を下げた

そしてりおにゼウスの思いを話し始めたのでした


そして……



ゼウスは

りおにあらためて頭をさげた


「りおさん

あらためてここに連れてきてしまい

ご迷惑をおかけします


アルテミスはお見受けのとおり

すこしだいぶヌけています

だけど素直でまっすぐ、芯の強い子です


孫なんでどうしても欲目が入りますが

彼女は彼女自身が思うほどダメな神ではありません

実は神の中でも優秀な子なんです」



「はい

わたしもそう思います


わたしはゼウスさんとあーみんしか

神さまをしらないので

比較はできないですけど

それでもあーみんは優秀だと思います


わたしに関していえば

あーみんのおかげでクルマが当たったり

なによりわたしの目指した作家にもなれたし

素敵な彼もいます

彼のことはあーみん、いってなかったけど

おそらく力添えしてくれてるなと

わたしは思っています


確かにココに連れてこられたり

わたしが毎回いのちを賭けた勝負をしていると

勘違いしてたり

あーみんは、おっちょこちょいですけど

まっすぐに全部フォローしてくれているのは

すごいと思います」


「りおさん

ありがとう


そうなんです

わたしは神全体の仕事をみて

人間界のできごとやポイントの補正をしています


正直にいえば

よっぽどでなければ

わたしは見守りだけでフォローはしません

そんな雑把で大きな事だけの対応ですが

それでも、世界全体の人間や

動植物すべての対応となると

フォローできてない場合も多々あるのが実情です


わたし自体がそうなんで

ほかの神も然りです


たとえばアルテミスは20000人をみてます

そして20000人すべてをフォローします

アルテミスはほかの神もアルテミスと同じように

対応する全員をフォローしてると思いこんでいるので

10万人をフォローする神をすごいと思っています


ただ実態は10万人をフォローできている神なんて

いません

ほんとにちゃんとできている神で

10万人のうちの1/3程度のフォローです

一般的な神は1/10も対応できていません

ひどい神の場合は

やったふりで何にもしていない神も

残念ながら存在します


アルテミスは生真面目に

20000人全員をフォローしていますし

フォローできてもいます

これは実は神のレベルからすれば

トップクラスなんです




…りおさん

りおさんはアルテミスのミスで

ここに連れてこられたことになっています

少なくとも、アルテミスはそう思い込んでいます



……実はりおさんはわたしがここへ呼びました

ごめんなさい

そしてあらためてお願いがあります」



「………えっ?

えっと、いまよくわからなかったんですけど

あーみんのミスではなく

ゼウスさんがわたしを天上界に呼んだと?

そういわれました?」


「はい

じつはわたしが意図的に

アルテミスにミスをさせました

というより

アルテミスが自分でミスをしたと思うように

仕組みました」


「えっと

やっぱりおっしゃってる意味がわからないです」



「…はなしは壮大になります


わたしゼウスがこの天上界のトップとして

全体を統治してます

この天上界と地上界の安寧が

わたしの願いであり職務です


天上界は見た目の秩序は保たれています

わたしとしては

それでも多々改善すべきところがあると

考えています

たとえば仕事についてです


アルテミスの仕事をみます

アルテミスの仕事は

20000人の地上のひとの見守りです


この20000人すべてのひとの行動と考えを見聞きし

将来どのようにするか、アルテミスが担っています

この仕事を

5人の神たちとチームになって

シフトで回しています


今回ここにりおさんを連れてきた元凶にもなる

願掛けや行動のポイント化

願い事を叶えるバーの設定

叶えるためのフォロー…

サポートといったほうがわかりやすいかもしれません

ポイントとは結びつかない全体のフォローもあります

20000人を同時並行して、すべて対応します

これらの仕事

りおさん想像できますか」


「すごいよねー

としかことばがないです


わたしでいえば

編集担当として

先生がちゃんと期日まてに脱稿できるように

一緒に考えたり

サポートしたりみたいなことかなと思います。


かかわり具合次第ですけど

わたしの場合、ちゃんと対応しようと思ったら

3人の先生のフォローが精一杯かな


人間界で伝説になってる聖徳太子さんは

10人のはなしを同時に聞き分けるということで

英雄になってますよね」


「そうですよね

かかわり次第っていうのはいい得てると思います

おっしゃる聖徳太子くんは10人ではあるけれど

それぞれのはなしをちゃんときいて実行したから

地上で伝説になれたんだと思います


はなしをきくだけなら

そんなに大変ではないです

しかし、10人全員が納得いくカタチで

対応するとしたら

それは大変ですよね


われわれからすれば20000人を

同時並行して見守るということ

それ自体は仕事として当然のことです


だけどアルテミスはそのほとんどについて

見守るだけでなく

なんらかの対応をしています


その事実をほかの神は知らない

そしてアルテミスはほかの神も同じように

対応していると思い込んでいます

だから自分はまだまだと思い込んでいるし

ほかの神はすごいと思っています


はなしがそれましたが

神にもいろいろなタイプがいます

アルテミスのように一生懸命対応している神

要領よく出来事に対して

対応するしないを見極める神

とりあえずは仕事をこなす神

などなどです


そして人間界では

どの神に対応してもらっているかで

一生懸命努力しても報われない人間

りおさんのように努力が報われる人間

差がでてしまいます 


ある程度のこの差…運というと

わかりやすいかもしれません

この差がないと

同じことをしたら同じ結果になってしまうので

努力して報われる

努力しても報われないこともある

どっちもあるべきだとは思います


ただ、努力したら報われる人間を増やしてあげたい

そして、できるだけ理不尽はなくしたい

そうは思います



りおさんはこちらにきて

電気などがないことに驚いていらっしゃいました

そして風規さんは夢の中で

仕事の分業や、AIの活用をおっしゃっていました


わたしもインフラは必要だと思います

そしてなにより仕事の分業や整備が

必要だと思っています


神の世界では

『わたしたちはなんでもできる』

そんなおごりや勘違いから

インフラ整備の発想がありません

また仕事を減らす

整備するという発想がありません


『全部対応するには時間が足りない』

そう感じる神は少なくはありません

だけどそれを改善しようとは思いません

『全部対応する必要はない』

いままで大きな問題にはならず

『対応できないものを無理に対応する必要はない』

『ふつうにできることだけをすればよい』

そんな考えだから

改善という発想がありませんでした


アルテミスは逆です

みんながすべて対応していると思っているから

全部が対応できない自分をダメな神だと思っています

だからこそ

どうしたらよくなるかを考えます


わたしも

どのようにしてアルテミスの考えを活かせるか

様子を窺っていました

そこにりおさんがいた

そういうことです」



「えーっと

すごく壮大で回りくどいですけど…

途中、全然違うはなしかともおもいましたけど…

結局は

わたしがゼウスさんの企みにまきこまれた

そういうことでしょうか」


「そうです

そのとおりです

わたしがりおさん

そして風規さんを巻きこみました

ごめんなさい」




「…おっおっおっ………


おもしろい

それはおもしろい

わたしが神の世界の構造改革の中心的存在ってこと?

影の支配者的な?


ぜーじー

それはおもしろいですなー」



「あ、えと

ぜーじー?

わたしのことですか」


「そうですよ

ぜーじー

あーみんとぜーじー

よいひびきでない?」


(どうやら司馬りおは時により

バグることがあるようです)


「あ、はい

わたしは

(りおさんってこんなキャラ?)

この世界を変えたいと思います

ただ、わたしがわたしのチカラをつかって

変えても根本的には変わらないと考えています」


「そうですか

最高神であるゼウスさんが変えるのが

ほかの神も従いやすいし

秩序だっていていいと思いますよ」


「(いつものりおさん?)

確かにわたしが先導して変えることはできます

ただそれでは

いままでの流れでの変化でしかないので

みんなの考え方を変えるには至らないと考えています


だから、ここで世代交代もするのが効果的と考えます

真っすぐで一生懸命なアルテミスが

神世界をよりよい世界に導く

そして全神が世の中が変わる

変えていくということを認識できる

そのための演出が必要だと思っています


そこにりおさんが必要だと思いました」




ここまで読了ありがとうございます

りおを天上界に連れ出したのは

アルテミスのミスと思われたが実はゼウスの策略でした


そして

ゼウスの告白にりおは…


想定にない流れになったとき

ヒトはバクることがあるようです

ただ、りおのバクりかたは。。


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