1/4
Prologue ありふれた子供の幻想
ご高覧頂きありがとうございます。
いつも優しい母さんがいた。
頼もしく勇敢で、厳しい父さんがいた。
村のみんなでよく色んなことをやった。みんな仲が良かった。
最初は気に入らなかったけど、親友と胸を張って言える友ができた。
こんな自分のことを、大好き!といってくれる子がいた。
毎日誰かが何かをして、それに村のみんなが集まって、騒がしかった。平和だった。それが当たり前だった、、、
振り返れば、振り返るだけ思い出せてしまう色褪せない思い出。思い出せば出すほど、自分の中にドス黒いものが溢れていく。けれど忘れようとは思わなかった。
そう、当たり前なんてないのだ。全てを守ることなど出来はしない戯言だった。
何も知らない子供の幻想だった、、、