『血潮、水の心』 -ひとのセカイ-
祈る気持ちを持ちながら
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『血潮、水の心』 -ひとのセカイ-
わたしわ人が好きだ
たとえ壊れかけた世界でも
そこには命があり
一生懸命に生きる人たちがいる
人にはいろいろな事情
出来事や出逢ったことがある
そうしたものに囲まれて
彼らの世を生きている
時に救われて
時に苦しさを感じながら
耐えかねて
歩みを止めてしまったり
耐えながら
歩くことを止めずにいる
生きて目指す道を進みながら
時には逃げる道を選びながら
人は生きている
人が好きだ
好きなのだ
良いことや悪いこと
いろんな影響を受けた人がいるけれど
それでも人が好きなことには変わりない
火と水の心を持つ人
時に全てを焼き尽くし
時に全てを押し流す
時に温もりを与え
時に潤いをもたらす
人は
多くの心を持つ
壊す心も
育む心も
人よ
どうか
いきてほしい
できるなら
世を育みつつ
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人は信じていない。
けれども、
人の可能性は信じてる。
そう語った物語があった。
人であることを厭う心、自らを否定する心と、
人を愛する心、自らが人であることを認める心が入り混じる。
人の血……
自らに流れる血潮……
誇るものと厭うものとが混ざりあい、
混沌とするものが荒れ狂う。
正しくあらわせない心。
多くの想いが渦巻いている。
本当に人は……
人の血は先へ進めるのだろうか……
進めさせても良いのだろうか……
あなたの気持ち。
あなたの血と想いを感じる。
死に目に逢えず、いった父。
息をひきとる最期の時、家族や親族、親兄弟を前にして、
にっこりと、満面の笑みを皆にみせていったそうだ。
父に会いたい。
あの笑みを見たかった。
今、
自分の年が父に近づき越えようとする頃の現在……
そんな下らないことで思い悩む自分を、あなたはどう見るだろう?
どう話すだろう?
父に会いたい。
あなたへと再び会いたい。
高き山の峰に立ちすくむ気持ち。
深き水底へ沈み動けない気持ち。
立ち向かわねば、
進まねば、
そう思うのだ。
出来るなら、
流れる水のように、
形を変え癒す水のように。
優しく受け入れる心を持ち、
望むものを潤すような歩みで、
進んでゆきたいのだ。
だから進もう。
遅々とした歩みでも。
だからこそ立ち止まらずに。
出来ないことで悩む時間などない。
たとえ出来損ないでも進むのだ。
歩け!
歩け!
望むもののために。
自分のものだけでなく、
持とうと思った人の想いを抱えたまま。
進むのだ。
そう決めたのだから。
そうだ。
歩こう。
いつかあったその人に、
胸を張って話せるように。
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また父がいった日が来ますね
できるなら、ああ楽しかったと
自分も笑ってゆきたいものです
父がいた頃とちがう世界ですけれど
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