謎の美女
いつもご拝読ありがとうございますm(*_ _)m
体調崩してて更新できてませんでした
できるだけ日をあけずにこれからも投稿できたらと思っています!
「たのしかった!! 」
フーカはキャッキャと嬉しそうにしている。
遅い時間ではないが長い間出掛けるのはさすがにダメなので、いつも早い時間に屋敷に戻るのだ。
動物達も自分たちの巣へと帰って行った。
プルとメロはいつも屋敷まで一緒に帰るのでまだ居る。
後はフーカのみだ。
この子は本当にどこの子どもなんだろ。
「フーカのお家はどこかな? 」
「フーカはね、リュークといっしょ!」
「えっと、どういう 」
「ちゃんと説明してあげないとダメでしょう 」
その声は不思議でどこから聞こえてきたのか分からなかった。
ただ風に乗って耳に入ってきた感じでキョロキョロとまわりを見るが何も見当たらない。
「あっ!。シルフィだ 」
フーカが指を指す方を見ると一人の女性が空からゆっくりと近ずいていた。
この世界に生まれて美人やイケメンで耐性ができていたと思ったけど、それを凌駕する美しさがあった。
その美しさは顔の造形やスタイルとかではなく、今まで味わった事の無い、神々しいオーラによるものだった。
その謎の美女は優雅に地上へとおりてきて地面に着くことなく、数十センチ浮いた所で静止した。
「初めまして、リュクスト・シックザールと申します 」
挨拶は大事。
これは前世の時からの癖のようなものである。
あくまで僕の考えだが、人というのは第一印象で判断するものだと思う。結局、どう取り繕っても偏見と思い込みで接し方を変えるのが人間という生き物なのだ。
まあ簡単に言えば、好印象を持たれたいという僕の猫被りでしかないんだけど。
「あらあら、礼儀正しいわね 」
どうやら、好印象を得たようだ。
「ありがとうございます。ほらみんな 」
『私はメロと言います。精霊様 』
『プルだよ 』
「フーカはねー、フーカ! 」
「ふふっ、みんなありがとう。私は風の大精霊シルフィよ 」
風の大精霊。
精霊という存在はこの世界においてかなり高位な存在で人には見ることができないはずだ。
「えっと、あれなんで 」
「ふふっ、貴方は不思議ね。私達を見てこうして触れる事もできるなんて 」
そう言って困惑している僕の頬に手を添える。
暖かい。
精霊にも体温があるんだ。
「赤くなって可愛いわ 」
ふふふ、とどこか妖艶な笑みをうかへる。
「えっと、風の大精霊様がなぜここに? 」
色々疑問はあるが取り敢えずこれから聞く。
「シルフィでいいわよ。この子、ああ、今はフーカだったわね。フーカがあなた達のところに行ったのを見て危険がないか見ていたのよ 」
どうやら、動物達と会話して遊んでいる光景は精霊からすると興味深いものでフーカの後をこっそりとつけていたらしい。
「それにしても凄いわね。その年で3体も契約するなんて 」
ん?、契約?。
「えっと、契約ってなんのことですか? 」
「あら、説明してないの? 」
シルフィは、そう言ってメロやプル達を見た。
『契約ってなんでしょうか 』
メロやプル達もハテナマークを頭に浮かべている。
「ああ、なるほど。産まれたばかりだったのね。仕方ないわね、私が教えてあげるわ 」