表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/14

女神降臨

 バーン帝国皇帝、オーグは悩んでいた。

 父から帝位を継いだのはいいが、何をすればいいのか分からなかったからである。


 別に、オーグは仕事ができない人間ではない。

 通常の業務はきっちりこなすし、部下が優秀であったため帝国はいい感じに運営できている。



 しかし、それだけなのだ。

 帝国千年の繁栄の為には、それだけでは足りない。

 何か新しい事をしないといけない。


 戦争で広がる領土に対し、「今が上手くいっているから大丈夫」などと言うのは楽観論ではなく自殺願望である。

 部下を10人使うのと部下を100人使うのが全く違うように、国を10征服した後の統治と100征服した後の統治が同じでいいはずが無い。

 かといって軍拡路線を止めれば現状維持も出来ずに帝国は破綻する。外の国を征服し、領土と奴隷を手に入れねば今の帝国は成り立たないのだ。戦争を止めれば、などとはとても言えない。


 戦争を続ければいずれ帝国は破綻する。戦争を止めればすぐに帝国は破綻する。

 なのに何をすればいいのか分からず、ただゆっくりと時間が過ぎていく。

 オーグはこの状況を打破したくとも打つ手が無いことに焦っていた。





 そんな時、彼の前に救いの女神が降臨した。





 その女神は身長1mを少し超えたぐらいで、黒髪黒目の、幼い娘であった。

 女神は赤い鞄を背負っており、綿に似ているがよく分からない材質のどの地方の物とも似ていない服を着て、黄色い帽子をかぶっていた。


 幼い女神はキョロキョロと周囲を見て、オーグを見て、自分が全く見たことの無い、どことも知れない場所に居ることを理解して、


「うわーん、おかぁーーさぁーーーーんーーーーーーーー!!」


 大声で泣き出した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ