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始まりを告げる者

誤字がありましたら申し訳ございませんm(*_ _)m






人は自分に対する不幸を考える時、逃げるように考えようとする。

また、現実突きつけられるとそれから逃れるように考えようとする。それが人間なのだ。

それがこの時である。


_____


「………」

何を言っているんだかさっぱりだ。理解ができない。

「あの、トキヤ様、聞いていますか?」


「え、あー、嘘だよね?」


嘘かどうかを証明したい、嘘だと言ってほしい。

「なぁ、嘘だよな??」


「はい?嘘なんか一言もついておりません、つく気がありません、そんなの無駄なエネルギーを消費するだけです。」


ここで、全ての現実を突きつけられた。

現実、真実を。


「いやいや!言ってる意味わからないって!いやー何言ってるんだかwほんと高機能型なわけ?」


「トキヤ様がわかりません、本当です、あと私は高機能型です。」


「あ、そうなのね………」

「あーもう、ほんと嫌…」


エイトは無表情でトキヤを見つめてもくもくと抹殺について説明を始めた。


「まず、トキヤ様には、目標となるこの人、コードネーム、エルブs01、超危険人物です。」

「抹殺の仕方は自由ですがー…」


「いやいや!やるとか言ってないし。」

やらないと抗議するも次に発したエイトの言葉に耳を疑った。


「やらないのであればトキヤ様は不要な存在として…」

「この世界から、''消えてもらいます''」


何言ってんだ、こいつ、ほんとこの世界は意味がわからないぞ、全くわからない。


「は…はぁ?消える!?なぜ!?」


「この世界の住民はこの世界にいる超危険人物の排除をすることを義務とし、生活しています。」

「また、その報酬として、望みをなんでも叶えてくれるという、''ある物''を与えられます」


「ある物?なんだそれは、意味がわからないぞ」


「ある物、なのです、私は詳しいことは話せないようプログラムされています。」


ある物ね、不特定多数、信じ難い、簡単に信じられん、第一にそんな物が存在するか?否だ。存在などしない。


「馬鹿な、信じないぞ、俺は」


「そうですか、トキヤ様がそこまで言うのであればここから、この世界から消えてもらいます。」


「はいはいー、消してみてくださーい」

次の瞬間、ただならぬ異様な感覚を感じた。


「システム、キルモード実行…」

「コード、00881102…」

エイトの体から無数のコードのようなものが飛び出しまるで触手のようだ、こちらを指している。


「ま、まずいんじゃ…ないのか?」

殺気を感じた、いや増している!?

殺気がどんどん伝わってくる…


「キルモード、システム万全、殺害可能」


まずい、と思った次の瞬間。


(ドギュッ!!!!ズシューーッッッッ!!!!)


「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッッッッ痛いっ!!!!痛い痛い!!!!」

無数の触手のようなものは、トキヤの足めがけて弾丸のように飛んで、足を飛ばした。

「痛い痛い痛いっ!!!!やめて!やめてくれぇ!」


「キルモード、最終フェイズに移行…」


「わかったっ!やるから!やるから!!!!」

次の瞬間無数の触手のようなものが、エイトの体の中に入っていった。


「キルモード、強制終了、目標の殺害を断念する」


「あ…ああ助けてくれ…足がぁ…足が…」

殺されるのは免れたものの、足が飛んでしまいパニックに陥ってしまった。


「わかりました、今すぐ治しますのでお待ちを。」


「あ………」

意識が遠のいて行くのがわかった、はっきりと。


「あ…?ここ、どこだ…?」

目覚めたのは真っ白の部屋、ベットに横たわっているようだ。


「おはようございます、トキヤ様」

「体調はどうですか?」


あー、なんだか体が重いな、俺の体ではないようだ。


「まぁまぁだな、でも大丈夫だぞ。」

あることを忘れているような、ないような…

「!?そうだ!足は!」


「無事に治っておりますよ、大丈夫です」


ほんとに治っていた、元も子もなかったかのように

完治していた。


「ほん…とだ、治ってる…」


「はい、完全に、トキヤ様の足を再現しました。」


「再現?どういう意味だそれは。」


「言葉の通りでございます、トキヤ様の足を複製しそれを接合して治しました。」


「接合、ね…」

ほんとにありえない世界だなここは、非現実的すぎる、俺はこういうのを望んでいたのか、馬鹿すぎるな、ほんと…。


「それで、抹殺のプランなのですが…」


「あーはいはい、で?なんなのさ、プランってのは。」

ほんとこんな話するなんて、おかしいと思うがやらなくては殺されるくらないなら聞くしかない。


「抹殺といっても、全くこっちの世界のこと、この任務のことも知らないと思いますし説明しつつプランを伝えます。」


「そうだな、それがいい、ありがたいよ。」


エイトがそれを聞き動き始めた、この真っ白な部屋には何も無いようだが壁に手をがざすとそこが反応し、ディスプレイのようなものが出てきた。


「おお…すごいな。」


「トキヤ様、これが普通でございます。」


「普通ね、普通、この世界ではね。」

そんな話をしているとエイトが説明をし始めた。


「まずこの世界の名前は、エイスフィア。」

「電脳世界です、この世界には朝、昼、夜、というような概念は存在しません。」

「ですが、時間はトキヤ様がいた世界と同じように動いています。」


この世界は電脳の世界らしい、ほんとに非現実的だ、SF映画って感じだ、外は暗い。

だが、ビルや建物の光で明るくなっている。


「なるほどな、電脳世界、ね。」

「それで?今は何時だ?」


「トキヤ様のいた世界に合わせると、朝の7時ですね。」


「7時、ねー、随分俺は早起きになったもんだ。」


「この世界のルールどういうよりも義務、ですかね、それを紹介します」


「義務?」

確かいっていたな、排除するとかなんとか、狂っているなこの世界は。


「はい、義務というのは、超危険人物というより、あれは人間ではないのですが、我々に害を及ぼす者達です、それを排除するというのが義務です。」


エイトは真顔でもくもくと俺に説明をする。


「さっきのおっさんみたいなやつか、ほんとに人間じゃないのか?俺には人間にしか見えないんだがー。」


「あれは人間では、ありません、正しくいえばー。」

「電脳世界に存在する害を及ぼす''バグデータ''です。」


「バグデータ?」

あれがデータなのか、完全に人間にしか見えないな。


「あれは、仮の姿です、バレないように扮装しているのです。」


定かではないが、あれは確かに人間、おじさんの様な容姿をしていた、陽気そうで、元気そうな。


「なるほどな、わかった、それでどう抹殺するんだ?」


エイトから淡々と説明をされた。


「普通に暗殺とかそんな感じでいけばいいんだな?」


「はい、そうです、武器はこれを所持してもらいます」


そこには、小型のハンドガンらしきものと、刃渡り15cm以上あるマチェットのようなものがアタッシュケースの中に入っていた。


「すごいな、これ本物なのか?」


「紛れもない本物ですよ、ただし人間には害はありません」


試しに銃を握ってみた。


「か、カッケーッ!いいなこれ!」

「試し撃ちとか出来るのか?」

エイトにがっついた。


「はい、可能ですよ、準備しますので目を閉じてください」


「おう!わかった! 」



「…………はい、いいですよ」


「わかった、おお!?」

部屋が真っ黒になっていた、周りを見渡すと正面に50mぐらいだろうか、そこには的があった。


「じゃあ早速、撃たせていただきまーす」

トリガーに指をかける。


「ピーーー…ドキュッ…!!!!」


「あ、あれ?なんも起きねーじゃん」


「トキヤ様、的をご覧下さい」


「あ、あれ?」


的の真ん中を撃ち抜いていた。


「この銃は自動補正がついております、もう1度いいますが、人間と我々、機械には全く効果がありません」


反動など全くなかった、撃った感覚も。

これで本当にやれるのだろうか。


「まぁいいか、よし、そろそろ始めようか」


「トキヤ様、一応これを着てください、生身ではいけません」


エイトが持っていたのはパワードスーツのようなものだった、全体黒でいくつかの装甲がついており、マスクのようなものもあった。


「このスーツの名前はプロトコルアーマーというものです、ある程度の攻撃から身を守ってくれます」


「なるほどな、ありがたく着させてもらうよ」

(ジーーッ!ピピッ!!カチンッ!)


「おお!自動に着れた!」

「マスクは自分で付けないとなのね」

(ガチッ!!)


「おーーっ!かっこいいな!これ!」


「お気に召されて光栄です」


「よし!じゃあ、行こうか!」

そう言いだし気合いを入れエイトに質問をする。

「どうやって目標の所まで移動するんだ」


「転送装置を使います、大体20秒ぐらいで到着可能です」


「おっけー、了解した」


転送装置へと向かうエイトについて行く。

そこには、アニメで見るような転送装置的なものを発見した


「これだろ、転送装置ってのは」


「それですね、ではこの上に乗ってください」

言われるがままに転送装置にエイトと一緒に乗った


「では、行きますね、座標確認、転送スタート」



「おお!すげーよ!すげー!」


次の瞬間、目を開けると


「ここ、なのか?」


「ここです、転送成功です」

そこは、真っ黒で月だけしかない空と。

それを彩る、ビル群の光。

とても賑やかで、人やアンドロイドがたくさんいる中。

「あいつ…なのか?」


「はい、目標発見です」

人のように見えて人ではない何かがそこには存在していた。



end

読んでいただき有難うございます

機会がありましたら書きます

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