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異世界往還の門番たち  作者: 葦原
二章 時の渦
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35.時の福音②

 時間が止まる、という現象を外側から眺めるのは何度目だろうか。

 サリッサが居た場所を円筒状の闇が包んでいた。光さえ静止しているらしいが、原理はやはり分からない。

 千年前も、この権能の仕組みを真剣に解き明かそうとしたことは一度もない。真面目に頭を捻ったところで理解できるとも思えなかったし、理解する必要もなかった。

 時の福音が味方である限りは、だ。

 今は事情が大きく異なる。

 

「やろうと思えばやれただろうに」

 

 彼が操る時間操作能力にはいくつかの発動形態があるが、そのひとつである時間停止の現象攻撃《静止限界(スタティックリミット)》は、実のところ、攻撃にまったく向いていない。

 黒柱は見た目こそ禍々しく異様であるが、黒柱の内部、つまり効果範囲内の時間が止まっている限り、奴自身も内部に手出しができない。

 敢えてそうした意図が読めない。月天騎士団の騎士達がされたように、風化(ウェザリング)で塵にした方が早かった筈だ。

 顔をしかめる俺に、礼服に身を包んだ皇帝は淡々と言った。

 

「それも勘違いだ。お前から無用な恨みを買うのは本意ではないが、今のは槍使いの娘が余の退行(リグレス)を防いでみせたのだ」

 

 いくらサリッサの身体能力が人間離れしているとはいえ、往還者でもない普通の人間が、神の力たる現象攻撃を防ぐなど有り得ないことだ。

 だが、奴には嘘を言う理由もない。

 

「気になる娘だが、生憎とこの体で若者の相手は骨が折れる。今は年寄り同士、お前と話をつけるとしよう」

「話し合いの余地があるとでも言うのか」

「我々が戦ったところで互いに益はなかろう」

 

 長剣を向ける俺に対し、皇帝は何の構えも見せず立っている。

 舐め切られている。そう感じる反面、至極真っ当な判断であるとも思う。

 彼我の戦力差はそれほどに開いている。個人としての戦闘能力は勿論、サリッサが囚われてしまった今、戦術的にも勝算はない。

 

「お前が何を知り、なぜこの塔に居て、なぜ二番(・・)と行動を共にしていたのかは問わん。所詮、お前が何をしようと盤面は変わらぬ」

 

 二番、というのはアーネストのことか。

 子を番号で呼ぶのか。再び怒りが込み上げてくるが、どうにか抑えて続きを促す。

 

「……何が言いたい」

「余計な真似をするな。二番とその配下のみであれば外典福音(アシル)で事足りていたものを。お前のせいで晩餐の予定を変えねばならなくなった」

「おっとり刀で駆けつけて、その格好か。悪いが俺の知ったことじゃないな」

(まつりごと)には相応の苦労があるのだ。この体は時と共に衰える。お前と遊んでやる時間はない。そして、槍使いの娘を見捨てぬ限り、お前に選択の余地もない」

 

 確かに選択の余地はない。

 俺はサリッサを見殺しにできない。そう思った。

 

「賢明だ」

 

 しばらくの葛藤のを経て剣を下げた俺へ、皇帝は鷹揚に頷いてみせた。

 こうなってしまえば、次は往還門の在り処を要求される可能性が高い。易々と教える訳には――いや、仮にそうなったとしても俺はサリッサを見捨てられない。自分でもよく分からなかったが、そんな確信がある。

 しかし、表情を崩した皇帝は予想外の言葉を語った。

 

「何を構えている。問わぬと言っただろう」

「……なに?」

 

 皇帝は足元に転がっていた剣を拾い上げた。

 元の持ち主は塵にされた月天騎士団の誰かだろう。無骨な作りのそれを、まさか得物とでもするのかと顔をしかめる俺の前で、彼は疲労の溜息と共に両手で剣を床に突いた。

 どうやら杖代わりにするつもりのようだ。

 

「時の福音は未来を読む。故に、わざわざお前から情報を聞き出す必要などない。余がどのような問いを投げかける未来であっても、お前は必ず答えを返す。こちらの手中にあの槍使いの娘がある限りはな。その未来を見るだけだ」

 

 理解が追い付かない。

 ただ戦慄するしかない。

 奴の言葉が真実だとすれば、それは、もはや。

 

「真に時間を支配する力とはそのような意味を持つ。無限に等しい時間の枝から全知に至るのだ。大径(セフィラ)を持たぬ、お前のような成り損ないには理解できぬのだろうが」

 

 嫌な汗が背中を伝う。

 大径(セフィラ)とは何か。俺が成り損ないとはどういう意味なのか。

 いくつもの疑問が脳裏に浮かんでは消えていくが、俺はそれらを口にすることができないでいた。

 少なくとも同じ往還者である皇帝の事を、ある程度は把握しているつもりだった。戦うと決めたのは――戦えると判断したのは、その前提があったからだ。だが、目の前の老人は、もはや俺の理解が及ばない存在に成り果ててしまっている。

 

「……そんな力を持ちながら、どうしてもっとマシな使い方ができない。延々と侵略を繰り返して、色んなものを巻き込んで。千年生き続けてやる事がそれなのか」

 

 搾り出した自分の声が震えているのを自覚しながらも、俺は超然と立つ老人に向けて言葉を連ねた。

 俺自身にも刺さる言葉だ。皇帝の、皺だらけの顔に張り付いた冷ややかな表情を見ても分かる。俺は、こんな言葉が言えるほどに何かを成し遂げてきたわけじゃない。

 しかし、奴は反論も糾弾もせず、しばしの黙考を経て重々しい口調で答えた。

 

「見せる方が早かろう」

 

 次の瞬間、俺の立っている場所は騎士達の残骸が並ぶ白い広間ではなくなっていた

 見渡す限りの赤。

 燃え盛る街と、炎に染まった夜空が広がっていた。

 剣戟の音、銃声。飛び交う怒号、悲鳴。

 見知らぬ街で起きた、俺の知らない惨劇が目の前にあった。

 

 だが、臭いがしない。

 焼ける木や肉の臭いがない。血の匂いがない。音と映像だけだ。

 これは幻術に類する魔法に違いない。

 靴の裏に先程まで立っていた広間の硬質な床の感覚がなければ、転移魔法で何処かに飛ばされたのかと勘違いしていたかも知れない。

 

 だが、そんなは些細な事だ。どうでもいい。

 問題は銃声だ。

 現界(セフィロト)では銃火器は発明されていないし、持ち込まれてもいない。

 存在しないのだ。

 では、これは現世の――異界(クリフォト)の映像なのか。

 一瞬そう考えるも、すぐに思い直す。

 異界の出来事だとすれば、剣戟の音が聞こえる筈がないからだ。

 

 耳を(つんざ)くような風切り音に振り返ると、焼ける空に航空機――群れを成した軍用ヘリの一団が見えた。両翼に搭載した火器を地上に向けて放ち、街を焼き払っている。あれは、明らかに異界(クリフォト)の近代兵器だ。

 

「これが未来だ」

 

 脳に響く言葉は、雷鳴のような衝撃を俺の思考にもたらした。

 声は若々しく、老爺のものではなかったが、聞き覚えのある声だった。

 千年前のかつて、俺と同じく自ら希ってこの世界にやってきた少年のものだった。

 

「千年前、俺は予知でこの未来を見た。あの醜い異界の軍隊に、この世界が蹂躙される光景をな」

「な……に……!?」

 

 足元がおぼつかなくなる。

 ふらつく視界を遮るように額を抱え、俺は、何とかして平静な思考を維持しようと否定的な要素を探す。

 視界の端に隊列を組む人影が見えて、視線を移した。

 迷彩服を着た、実に近代的な軍隊の姿があった。突撃銃を手に、姿勢を低くして走り抜けていくその様を見て、俺は汗の流れる顎を拭った。

 

「馬鹿な! あんな大勢が……あんな大きな兵器が往還門を通過できる訳がない!」

 

 自分に言い聞かせるように叫んだ。

 往還門が通じているのは俺のマンションのクローゼットだ。ヘリなどクローゼットの扉どころか、玄関にだってどう押し込めても入らない。軍隊もだ。

 だからこれは虚像だ。

 皇帝が魔法で見せているまやかしに過ぎない筈なのだ。

 

「上を見ろ」

 

 込み上げる吐き気に耐え、夜空を見上げた俺は絶句した。

 行き交う航空機にばかり気を取られていて気が付かなかった。緋に染まった夜空には無数の光が浮かんでいた。一見すると星々をかき集めたかのような、天の川にも似た光。

 その光を、その形を、俺は知っている。異界(クリフォト)で見たことがある。

 天体写真ではなく、衛星写真で。

 

 あれは、地球だ。

 空が繋がっている(・・・・・・・・)

 

 現界と異界が、中天を境界にして鏡合わせになっている。俺が空だと思って見上げていたのは、夜の闇に紛れて浮かぶ異界(クリフォト)の地表だったのだ。

 浮かぶ、という表現は正確ではなかったかも知れない。何せそれは、空の全てを覆い隠している。

 天体同士がここまで接近すれば互いの重力で干渉しあって、双方が崩壊するように思う。ただの想像だが、現実もそう遠い結果にはならないだろう。

 目で見えている通りの現象ではないのは確かだ。

 

 いや、それよりも、問題は見えている(・・・・・)というただ一点に尽きる。

 現界(セフィロト)の空に異界(クリフォト)が見えているということは、逆に向こうから見えていても何ら不思議ではない。もし、近代文明である異界(クリフォト)現界(セフィロト)を観測したら。そして、もし、あの鏡合わせの空が物理的に繋がっていたとしたら。

 空に見えている大地を探査しようとするのは当然の流れだろう。航空技術が高度に発達した異界(クリフォト)の人類にとっては、さほど困難な事ではないように思える。

 

「資源だよ」

 

 夜空に蓋する文明の灯をただ呆然と見上げる俺に、皇帝の声は言った。

 

異界(クリフォト)の狙いは現界(セフィロト)に存在する化石燃料、鉱物資源だ。連中にとっては幸いな事に、現界の人類種の総数はたったの十億程度。七十五億の人間を救うことと比べれば、不都合のある数じゃない」

「資源だと!? たかがそんなものの為にか!?」

「そうせざるを得なくなった事情も異界(クリフォト)側にはあるらしい。そもそも異界の人間が、現界の人類種を人間として認めなかったのもあるかもな。何にせよ戦端は開かれた。現界側は敗北し、十億の人類種が犠牲になる。それが俺の見た未来だ」

 

 

 術が解かれる。

 凄惨な未来の映像は過ぎ去り、

 静まり返った白い広間に、皇帝が剣で床を突く音だけが響いていた。

 自失の状態から意識を持ち上げた俺は、枯れ木のような掌で剣を突いて歩く皇帝を目で追った。老爺はしゃがれた声で断じる。

 

「現界は異界に勝てぬ。絶対に」

 

 事実だろう。むしろ勝てる要素がないと言ってもいい。

 この世界には魔法がある。超人的な能力を持つ騎士が居る。

 だが、それだけだ。人口も工業力も、そもそも文明のレベルからして違う。どれだけ強かろうと生身の騎士や魔術師は航空機に太刀打ちできない。

 陸戦であれば、まるで戦いにならないという程ではないだろうが、戦争をして勝てるかどうかで考えると話にならない。

 

「放っておけばこの世界は間違いなく滅びる運命にある。その未来を知った時、俺は決めた。この世界を守ろうと。どのような手段を使ってでも。どれだけの時間を費やしてでも。成し遂げてみせると誓った」

 

 その為なのだ。

 彼が旗揚げしたこの巨大な軍事国家も、スキンファクシのような航空艦も、恐らくは、火葬(クレメイト)という例の魔法も。おぞましい手段を使って転生を繰り返し、自己を保存し続ける理由すらも。

 異界(クリフォト)との戦いに勝利する。

 ただ、それだけの為に。

 

 仮に。

 皇帝の言葉がすべて真実だとしても、

 奴のとっている手段が許し難い蛮行であることに変わりはない。

 だが、俺はどうだ。千年も同じ場所で往還門を守っていただけだ。善悪は別として、奴の千年と俺の千年は重みがまったく異なっている。ただ圧倒されるしかない。

 

「手を貸せ、アキト」

 

 心の奥で迷いが首をもたげ始めた時、皇帝が言った。

 

「まずはこの現界(セフィロト)をひとつに纏めねばならぬ。この世界の保全はお前も望むはずだ。ただ一人、この世界の行く末を案じるが故に、往還者による介入を良しとしなかったお前ならば」

 

 その言葉に奇妙な感覚を覚えた。

 既視感だ。つい最近、似た状況があったような気がして記憶を探る。

 そして、指先に記憶の断片が触れた瞬間、俺は我知らず苦笑していた。

 少し前、セントレアの教会でミラベルが俺を自陣営に加えようと説得してきた時の状況と似ていたのだ。

 目的の為ならあらゆる手段を厭わず、利用できるものは全て利用しようとする。皇帝とミラベルは良く似ている。

 彼女の事を想起した時、同時に彼女が語った言葉も思い出した俺は、迷いを振り切るように問いを放った。

 

「耳障りの良い事ばかりを言うが……結局、お前は現界と異界の衝突自体は回避しようとしていないんじゃないか?」

 

 皇帝は僅かに怪訝な顔をしたものの、すぐに悟ったような顔をして口端を吊り上げた。奴が言葉通りに未来を読み、その副作用として全知に近い知覚を持つのなら、俺の返答も既に予知しているに違いない。

 その推測通り、皇帝は床に突いていた剣尖を持ち上げ、切っ先を俺に向けた。

 

「ままならぬものよ」

 

 図星だ。

 奴の真意は現界(セフィロト)の保全などにありはしない。

 確信して、俺も一層強く長剣の柄を握り込んで両手で構える。

 サリッサが囚われている状況に対して打つ手もなく、千年を経て力を増した時の福音への対抗策もない。だが、やはり戦う外はないのだと理解する。

 

「ならば、お前は此処で小径(パス)を余に捧げ、そして死ぬがよい」

 

 俺と正対した皇帝は純白の懐中時計を左手で掲げた。現象攻撃が来る。

 遺物(アーティファクト)時の渦(トゥールビヨン)』。アリエッタの『慈悲の杖(マイトリカルナ)』と同じく、福音による権能を行使する為の道具だ。

 往還者同士の戦いは、そもそも福音の能力を使わせないのが最も基本的、かつ効果的な戦術になると俺は結論付けていた。その答えはアリエッタとの交戦を経た今も変わってはおらず、奇襲が最善の手なのは間違いないように思える。

 想定外だったのは時の福音の予知能力だ。具体的にどれ程の力かは分からないが、こういった局面では常に最悪を想定するべきで、不意を突くような攻撃はまず通らないと考えた方がいい。

 

 ――いや、本当にそうだろうか。何かを見落としていないか。

 

 疑うばかりの思考とは裏腹に、俺の手は迷いなく剣を振るう。捻じ曲がったように見えたように見えた空間から皇帝の姿が掻き消えた瞬間、俺は身を捻りつつ背に生まれた気配へ向けて刃を一閃させた。

 

 時の福音による現象攻撃のうち、対象の時間を強制的に進めて塵に変える風化(ウェザリング)、そして時間を巻き戻して無に還す退行(リグレス)の二つは、時間から切り離され、永遠に同じ姿である往還者には効果がない。

 故に、皇帝が俺に対して行使するのは時間停止以外には有り得ない。時間停止そのものは攻撃に不向きではあるが、その優位性は疑いようもない。相手が止まっている間にも自分だけは動けるという絶対的なアドバンテージがある。

 相対した者から見れば、瞬間移動さながらの結果をもたらす。

 しかし、俺はよく似た力を持つ騎士と既に戦っていた。

 九天の騎士の一人、ウィルフレッド。転移魔術と剣技とを織り交ぜる戦い方をしてみせた彼との交戦経験がなければ、渡り合う事などできなかったかも知れない。

 

 刀身が擦れ合い、火花が散る。

 推測通りに背後の死角に現れた皇帝の手から、名も分からぬ騎士の剣が弾け飛んだ。

 剣は頭上を越えて彼方へと消えていくが、大きく目を見開いた皇帝の顔は変わらず余裕の笑みを刻んでいる。

 

 奴には自身の勝利が見ているのか。

 この結果は皇帝に予知されていたのか。

 

「くそっ!」

 

 早送り(ファストフォワード)を使用し、倍する速度で長剣を操る。

 最短最速の軌道を描いて皇帝の喉下に迫った剣尖は、しかし、空を切った。またも世界がコマ飛びを起こしたように途切れ、奴の姿が消えていたからだ。

 長剣を突きこんだ姿勢のまま俺は歯噛みする。早送り(ファストフォワード)を始めとする剣の福音の変則発動は、この千年の間で会得したものだ。当然ながら皇帝は知らない筈で、初見で見切ったのでもなければ、躱されたのは予知としか説明がつかない。

 

 そして、この隙は致命的だった。

 またしても背後に現れている皇帝の気配を察知しながら、更には早送り(ファストフォワード)で加速中の状態にも拘わらず、剣を引き戻す時間的余裕はなかった。

 背後で膨れ上がっていく魔力を感じる。攻撃魔法だとすれば死を免れない。

 瞬間的な反応だけで権能の行使を決断した。上書き(オーバーライド)で瞬時に構えの前後を入れ替える。二重の変則発動が生み出した反動によって視界が薄紅に染まるが、構ってはいられなかった。

 眼前には、右の掌に純白の光を携えた皇帝の姿があった。

 俺の主観では認識すら困難な時間の空白。その間に、奴は詠唱を終えていた。

 

衰滅の角笛(ギャラルホルン)

 

 太陽を凝縮したかの如き極光だった。

 ほぼゼロの距離から放たれた莫大な魔素(マナ)の激流を、俺は黒い魔力を纏わせた剣で受けた。複合(ミキシング)だ。これも瞬時の判断だった。皇帝の放った魔法はそれほどまでに桁が外れていた。

 相殺など到底、不可能だった。直撃を避けるのが精一杯だった。

 複合剣技による黒い刃は、ほんの一瞬で砕かれた。魔素(マナ)に指向性を持たせただけの魔法の威力は、もはや竜種のブレスにも匹敵していた。

 

 羽織っていた外套が弾け飛ぶ。

 かつて経験したどれよりも甚大な衝撃が、俺の全身を叩いた。

 僅かに逸れ、分裂した幾条もの光線が広間の内壁を貫き、引き裂いて破壊した。

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