07.怪異③
屋上へと続く階段の端には余剰分、あるいは廃棄分と思われる学習机や椅子が積み上がっていた。が、別に立ち入り禁止になっているわけではないらしい。屋上への昇降口のドアは開放されているうえ、なにか、楽器の音色が聞こえてくる。
どうやら文化系の部活動に使用されているらしいと踏んだとおり、ドアを抜けて達した拓けた屋外スペースには管楽器を演奏する数人の生徒の姿があった。さすがに運動系の部活動の痕跡はなかったが、園芸部のものと思わしきプランターや、天文部か化学部か、一見して用途が分からない機材も置かれている。
それらさえ除けば、コンクリート地に高いフェンスで囲われた、ごく一般的な屋上と呼べるだろう空間があった。寸法で言えば横四十、縦百メートル弱、といったところに見える。なんの変哲もない屋上スペースと言えよう。
スマートフォンの地図アプリを起動し、失踪事件の現場になったという林商の校舎の航空写真を拡大表示。
現場と推測される屋上とこの校舎の屋上がおおよそ大差ないことを確認する。フェンスの高さは想像になるが、さして変わらないと仮定して考えた。
「やっぱり無理があるな」
現場と似たような場所を見れば具体的に何か思いつくかとも思ったのだが、ますます謎は深まるばかりだ。出入りができる昇降口は一カ所。囲うフェンスの高さは簡単には上り下りできないものと見える。少なくとも音を立てずに越えるのは不可能だ。身を隠せるような場所や物陰もない。こういった場所から人が消えるというのは、やはり不可解としか言いようがなかった。
密室という表現はまったく妥当ではないのだが、他に人間が居る状態での屋上は疑似的な密室状態と言っていいのかもしれない。誰にも気づかれずに人間を攫ったりできる環境ではなく、それどころか自発的に姿を消すことすらも困難ではと感じる。
もし二択なら、可能性としては後者の方が高い。本人の意思で失踪したと考えるのが自然に思えた。行方不明になった林商の生徒は、俺の家族と同じように出奔したのではないか。
あるいは――原因が同じなのかだ。
微かに感じていた予感にぶち当たり、俺は僅かに首を捻る。
現時点では何とも言えない。
家庭内の不和という前兆があった俺の家族と、予兆なく立て続けに失踪している人々では大きく前提が異なる。時期も合わない。当時をはっきり記憶しているわけではないが、俺の家族が消えたのは俺が現界に移動する直前、七月の末頃だ。この失踪事件が始まったのは九月の末。誤差とするにしては開きがあり過ぎる。
だが、安易に無関係と断言することもできないのではないか。
もし俺の家族が消えた理由が身勝手な出奔ではなく、なにか、おぞましい外的要因によるものであったのなら。俺の中に彼らへの情が残っていないとはいえ、到底許容できる話ではない。
ともあれ、どれだけ想像を捏ね回したところで結論は出せない。
さしてキレる頭を持ち合わせているわけでもない。思索に見切りをつけ、意識的に頭を切り替えて踵を返す。
さしたる収穫もなかったが、それは最初から想定済だ。必須でもない。屋上を後にしようとしたとき、遠慮がちな声が背後からかかった。
「あ、あのう……」
振り返ると、地味な印象を強く受ける女子生徒が金管楽器を携えて立っていた。吹奏楽部――安直にそう判断して、俺は軽く会釈をする。
「悪い、邪魔したらしいな。もう戻るよ」
「い、いえっ……そんな。その……高梨くん、け、見学とか……かな……?」
「……?」
名を呼ばれて向き直る。
顔見知りだったか。女子生徒を改めて観察する。
三つ編みを丸めたお団子頭。屋外でラッパを吹いていたにしては肌が白く、体格に恵まれていない。スレンダーというより痩身矮躯と表現するのが正しいかもしれない。洒落っ気を感じる髪型をしているのに垢ぬけない印象なのは、その体格と標準より長めに垂れているスカートのせいか、もしくはまったく見当違いの方向を向いている目線のせいか。
顔の造形はよくよく観察するとはっとするほど可愛らしいのだが、目が合わない上に顔色が良くないせいでやはり印象がマイナスに寄る。どうにも幸が薄そうだ。十分に失礼な感想を抱きつつも、駄目押しのようにそう思った。
そして、覚えのある顔ではない。
個人的な事情として「初対面ではないらしいが記憶にない人物」が多く存在する俺にとって、こういったケースは珍しくなくなっている。こと、この芥峰高校の内部においては顕著だ。この女子生徒もそのひとりであるに違いなかった。
把握を諦めたといってもクラスメイトの顔ならなんとなく浮かぶ。彼女の顔を教室で見た記憶はなく、他クラスか別学年の生徒であると推測された。そして、制服であるブレザーの袖の擦れ具合から見て下級生の線はないだろう。
これだけ精査できれば十分だった。
「いや、まさか。ちょっと考えごとをしにきただけというか……ただの暇つぶしってところだ」
女子生徒の言う見学、とは吹奏楽部を指してのことだろう。
見学も何もあったものではない。俺に楽器などが演奏できるわけがないし、それどころか楽譜すら読める気がしない。管楽器など論外だ。なにかひとつ楽器を選ばなければ死ぬという状況であれば、俺はカスタネットかギロを選択するだろう。
それらだって扱いに習熟した者でなければ散々な醜態を晒すのだろうが、管楽器や弦楽器では音を鳴らすことすら困難だ。音を出す手段を知っているだけマシと言える。
つまり、俺が吹奏楽部に興味を示すことはない。
「考えごと……そっか……」
「冷やかしみたいになっちゃったな。悪い」
「……ううん。呼び止めちゃってごめんね……」
元々の顔色が悪いため、どういった類の感情を持っているのか判然としない。ただ、名も知らぬ女子生徒は顔を背けたまま、己の胴体ほどのサイズはある金管楽器を抱えて屋上の隅へと戻っていった。
やがて、彼女は譜面台に開いた楽譜を見ることもなくマウスピースに口を充てる。
俺に芸術は分からない。
それでも、発せられる音の清流にただ単純な感想を述べるのなら、静かで、恐ろしく繊細で、綺麗な曲だと感じた。
巧いと思った。
超絶技巧が見て取れるわけではないし、そもそも演奏の良し悪しなど俺が見ても分からない。管楽器――ホルンに備わっているレバーを操る指先の動きも、決して速くない。むしろ緩やかだ。
だというのに、紡がれる旋律には溢れんばかりの強烈な情感があった。目を閉じれば何か、知りもしない風景を幻視してしまいそうだと思えるほどにだ。
亡き王女のためのパヴァーヌ。
突如として想起された曲名に俺は戸惑う。頭に浮かんだのはそれだけで、エピソードも何も思い出すことはない。
そしてやはり、女子生徒のことも思い出すことはできない。どこかノスタルジックな旋律のせいか、それが酷く悲しいことのように感じられた。
だが、微かな感傷はすぐに過ぎ去った。
ここにあるのは、どこの学校にでもある吹奏楽部の練習風景にすぎない。
仮にかつての高梨明人がそこに何か縁を結んでいたのだとしても、今の俺にはもはや分からない。彼と俺は同じ人間だが、すべての欠落と摩耗を埋め合わせる術など存在しないからだ。
気にならないといえば嘘になるが、演奏練習を再開した女子生徒に声を掛ける気にはならなかった。だいいち、声を掛けたところで何と言えばいいのか分からない。きみは自分といったいどういう関係だったのか――などと問い質すのか。実に馬鹿げている。
図らずも、縁はもう切れたのだ。そうと納得するしかない。
靴底を床から引き剥がし、俺は響くホルンの音色を背に昇降口へと向かう。
得ることで失われるものがある。
ただ俺が認識できていないだけで、こうして失われた繋がりは少なからずあるのだろう。現界での千年を得た代償として。
来瀬川教諭のように変わらず維持、もしくは橋本や長命寺のように再構築が叶う人間関係ばかりではない。そしてそれは、おそらく、自然な摂理なのだろう。
***
彼氏持ちの友人がデートの行先についてよく不満を漏らしている心理に、長命寺桜はいまひとつ共感できていない。
表面上の同意を示すことはあっても、内心では大いに理解に苦しんでいる。定番のスポットは駄目だとかチェーン店は有り得ないだとか、桜から言わせればいずれも主旨がズレているように思えるからだ。
突き詰めて考えれば「どこへ行くか」ではなく「誰と行くか」だけが重要だ。たしかに場所やサービス、付加価値のクオリティが高いに越したことはないと思いつつも、まだ高校生の自分たちがそんなところにこだわっても天井は知れているし、不相応ではないかと感じていた。
平日の限られた数時間でアルバイトを頑張っても、お洒落なお店で外食などをしたらわずか一回で消費されてしまう。それはもう身の丈に合っていないとしか言いようがないと桜は思う。
だったら、ファミレスのドリンクバーで粘るデートを五回繰り返すほうがいい。モールの駄菓子屋でだって楽しめる自信がある。少なくとも桜はそうだ。
ただその価値観の相違も、特に友情にひびを入れるほどの話ではない。そもそも友人の不満だって、桜に愚痴をこぼすくらいで一向に彼氏と別れる素振りがないあたり微笑ましい。
やっぱり重要なのは「誰と行くか」だ。
だからその意味で、桜は完璧に満足していたはずだった。
二年で同じクラスになってから、ずっと片思いをしていた橋本肇とテーブルを挟んで向かい合っている状況を思えば、場所がファミリーレストランの代名詞といえるようなイタリアンレストランチェーンでもまったく気にならないし、飲み物が氷が溶けて水っぽくなったコーラでも大満足なのだった。
食事の最中も、食べ終えて飲み物だけで駄弁りだしたあとも、あっという間の時間だった。陽が落ちて、窓の外が濃いブルーになるまで時間経過を意識することすらなかった。
ガラス向こうで宵闇を行き交う人々を眺め、桜は一息をつく。
それから、ホームルームでの担任教師の話を思い出す。日没以降に出歩くなという、あのいまひとつピンとこない戒厳令がなければ、普段は部活で忙しい橋本とこうして食事をすることもなかっただろう。
それに、あの、隣席の変人のしつこい勧めもなければ。
帰ると言っていた彼の靴が、桜と橋本が下校した夕方の段階で下駄箱に残っていたのは把握している。
彼がどこでなにをやっているのか、桜には想像できなくもない。
彼の復学以降、毎日朝早くに担任教師と登校してきているのも把握している。あの変人は、相変わらず担任の女性にお熱なのだ。そして驚くべきことに、両者の距離はあまりにも近付いている。
夏休み以前の桜が思い描いていた未来予想とは、大きく異なる状況だ。
桜たちの担任が特異なルックスと親しみやすさを持つ女性であることは周知の事実だった。そして、外見からは想像もできないほどの人格者でもあるとB組の全員が知っている。彼女は他の教師のように短絡的に声を荒げることもなく、無暗に生徒を疑ったり見下したりすることもない。絵に描いたような理想の教師だ。
そして、そんな人格者であるがゆえに、隣席の少年がいくら熱を上げようと相手にされることはないと桜は思っていた。倫理観と歳の差によって。当然の如く。
しかし、現実は違っていた。
休学を挟んで戻ってきた隣席の少年は、どこか奇妙な人間になっていた。
簡単な問題に苦戦したかと思えば、体育や英語などの一部の授業では目覚ましい活躍を見せる。明らかに言動がおかしいこともあれば、不気味なほど的確な意見を見せることもある。時折、ぞっとするほど大人っぽく見えることすらもある。
一方で教室内の人間関係やパワーバランスを観察して把握し、必要とあれば一切躊躇うことなく距離を詰めてコミュニケーションを確立する。それらは通常、同年代の男子生徒が持ち得ない社交性だ。
卵が先か鶏が先か。
彼がああなったから担任教師と距離を詰められたのか。
距離を詰めたから彼がああなったのか。
桜には窺い知れないことだった。
(ま、うちには関係ないけどさ……)
別にあのキモい変人が誰と何をしていようが、それは自由なのである。腑に落ちないながらも、友達としてできる範囲で見守るしかない。
たかが体育。されど体育。運動部員を一蹴するほどの活躍をしてしまった彼は、いまや彼自身が思うより注目を浴びている。いままでは目立たなかっただけで、元々ルックスも悪くない部類だ。カースト上位の橋本と妙に親しいこともあり、男女問わず話題に上ることが多くなった。一切物怖じしない珍妙で愉快な言動にも人気が出始めている。
現に、今の三人のグループに加わりたいという生徒は多い。遠巻きに見ている生徒はもっといる。その大半は橋本狙いなのだが、そうでない割合ももはや無視できない。遠からず、直接モーションをかける生徒も現れるだろうと桜は予想する。
(……うちには関係ないんだけど)
彼と担任教師の距離が火種になりそうという予感もあってか、妙に落ち着かない。席が隣で、事情も事情なので同情心もあり、世話を焼いている面もある。
「……桜?」
だがそれだけだ。桜は変人のマネージャーではない。他の女子のためにアポ取りなどをしてあげる義理はないし、そんなことのために胃を痛めたくはない。
「おーい、桜ー」
だいたい、あの変人と担任教師の仲が良すぎるのが悪いのだ。その点が諸悪の根源なのである。まったく相手にされず、それでもずっと高嶺の花を追っていればよかったのだ。それなのに、あの変人ときたら。
「桜さーん? もしもーし」
「だから、うちには関係ないんだけど!?」
「うわあ!? 急にキレるなよ!?」
桜は我に返る。
水っぽいコーラのグラスの向こうで、橋本が目を丸くしていた。
「ご、ごめ……なんでもない。あは、あはは。何の話だっけ」
「……修学旅行の班決めの話な。俺と高梨と桜だけじゃ足らないなっつー」
「あ、ああー……そだね。ごめんごめん」
十一月頭に待ち受ける修学旅行についての話題だった。
橋本も桜も、いまの三人のグループで班を立てることで同意していた。しかし、班の人数は五人から八人までと定められている。となると、最低二人を加えなければならない。
気が重い。桜は溜息を吐いた。
「しょーじき、うち余計なヒトら入れたくないんだよね……気遣うし」
「同感。こういうこと言うと他のやつらに悪い気もするけど、俺も桜たちと話してるときが一番楽だし楽しいわ」
「そ、そお?」
「女子も想像つくけど、男子も男子で裏で結構エグいこと言ってるからな。疲れんだ、そういうの。桜は優しいし……高梨は最近天然かましてっけど、前からそういうのはねーやつだから。たまに何言ってっかわかんねーけどさ」
「ふーん」
そういうものか、と桜は想像を巡らせる。橋本は社交的で、満遍なく顔が広いイメージがある分、気苦労も多いのかもしれない。ただ、その癒しを求める対象が自分はともかくしても、あの変人もだとは思いたくなかった。
しかし桜自身も周囲の女子グループには辟易させられることが多い。陰口や悪口の類は日常茶飯事で、その全てが悪いとは思わないまでも、気が滅入る自分も決して否定できない。共感できる話ではあった。
かの変人がその類を口にしない人間なのもよく知っている。性格も口も良くはないが、性根に一本の筋が通っているのはたしかだ。
「ま、班決めの話は高梨にも聞いてみようぜ。あいつよく分かんねー人脈あるから誰か連れて来てくれるかもよ」
「……そうだね。意外と、うちらが誰か引っ張るよりいいかも」
「だろ」
桜が自分の所属グループに声を掛けたとしても、肉食獣が群がってくるビジョンしか見えない。橋本も気疲れする男友達を増やしたくはなさそうで、そうなると自然、ここには居ない変人に期待が集まるところである。
丸投げを決めて話が一段落すると、橋本はゆっくり窓の方を向いた。その視線を追って桜もその景色を眺めるが、特に変わったものは見えない。
街行く人々。会社帰りのOLやサラリーマン。学生の姿も多い。その流れの中にちらほらとカップルの姿を見止め、桜は妙に落ち着かない気分になった。
駅前のロータリー、服装からして大学生くらいだろう、待ち合わせをしていた様子の若い男女が手をあげてはにかみ合っている。
付き合って日が浅そうな、素朴で純情なカップルに見えた。桜の中で、漠然と羨む気持ちが持ち上がってくる。
「……あのさ、桜」
トーンの低い橋本の声が聞こえ、桜は僅かに身を硬くした。
緊張が伝わってくる声音。独特の空気。桜にも覚えがある。
「俺……」
「っ!」
変人が言っていた、彼の所感が思い出される。橋本も満更でない、と。もし、本当にそうなのだとしたら。
否が応でも意識せざるを得ない。気持ちが勝手に高揚していく。
(うっそでしょ……マジ!?)
期待と恐怖を均等に抱きながら、桜は橋本の言葉を待つ。
しかし、もしそうなのだとして、何と返事をすればいいのか。急のことでうまく対応できる気がしなかった。
いや、迷うことなどはなかった。
首を縦に振って自分の気持ちも伝えればいい。勇気を出して飛び込まなくちゃならないときが必ず来る。変人もそう言っていた――
言っていたけれど。
思い当たり、桜は高揚していた気持ちが萎むのを感じた。
変化が怖い。恐ろしい。
今は気楽に構えていられるこの三人が、どこか変わってしまうのではないか。そんな、漠然とした不安が今はあった。
唐突にあの変人に声を掛けられて、橋本と仲良くなることはできた。でもそれは、あの変人の存在が前提にあったからだ。まだ始まったばかりのこのグループで、なのにすでに一歩を引き始めている彼は、この先いつまでも自分たちに付き合ってくれるのだろうか。
あの、どこか人と違う目線の先にあるものは――やはり自分たちではないのかもしれない。そんな、言葉にならない寂しさと不安を覚えてしまう。
(なんか、これじゃ子供の駄々みたいじゃん)
桜は自己嫌悪の溜息を吐いた。
いくら背伸びをしても、まだ子供である自覚があった。三人で友達として仲良くしていたいという気持ちと、恋愛感情とを混同して考えているという自覚も。そのあたりがどうも、よく分からないもつれ方をしていて上手く解けないのだ。
「……わ、悪い。また今度にする」
橋本も言い淀んだ挙句、空になったグラスを持って席を立ってしまった。
溜息を変なふうに解釈されたのだとしたら困る。桜は頭を抱えて窓を向いた。
少し強めの風が吹いたらしく、街路樹が余韻で揺れていた。
駅前のロータリー、服装からして大学生くらいだろうあの初々しいカップルの、女性の方がひとり取り残されていた。夜空を仰ぎ、何事かを喚いて狂乱している様子に見えた。
破局したにしてはずいぶんと急転直下だ。
目を離した僅かな間にいったい何があったのだろうか。
「あー、もー……」
ガラス越しに見た見知らぬカップルの末路にも暗い気持ちになった桜は、またも溜息を吐いて水っぽいコーラを思い切り呷った。思ったとおり、ほとんど水の味しかしなかった。




