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4日目 -お出かけ-



昨日の風邪が嘘みたいに消えて

体がすごく軽い!!

それにしても本当に梅田賢斗は何もしなかったな・・・

なんだか少し安心した。

でも今日は安心したままではいられない。

今日は梅田賢斗との最大の勝負。

『2人で出かける』だ。

これを乗り越えれば惚れなかったも同然だからね!


・・・にしても遅いな・・・

何故か待ち合わせとかでは私は10分前に来てしまう

そのせいで友達と行くとき大分待たされることが多いのだ

そして今は少しはなれた駅で待ち合わせ

この辺のことは一切しらないから心配だ


「あれ?もう来てたんだ~早いね~」


来た。

そういえばこいつの私服初めて見たかもしれない。

昨日だって制服で看病してたわけで・・・

にしても私服チャラくね・・・?

十字架のネックレスなんかつけて見るからにチャラ男って感じ


「てか美久の私服かっわい!髪の毛もアレンジしてイヤリングもしてて、そんなに楽しみにしてくれてたの~?」

「違いますー!」


ただ半端な格好で外に出たくないだけですー

この私をからかう時のニヤニヤした顔!超むかつく!!


「じゃ、行こっか♪」

「ちょっ!手引っ張らないでよ!」


いくら人が多い時間だからって彼氏彼女でもないのに手を繋ぐなんてありえない

私は手をはらった


「えー。ケチ~」


そう言って前へと歩いていく梅田賢斗

いったいどこに行く気だろうか。

信号が変わると数え切れないほどのスーツの人たちが走りすぎていった

会社員って大変ね・・・絶対なりたくないわ

・・・・・。

・・・・・・・・。

・・・あれ?

待って、どこ!?

信号を渡りきって辺りを見回した

右側にはスーツの男の人がかばんを抱えて走っている

左側にはスマホをしながらイヤホンをして歩いてる女の人。

後ろを向いたらたくさんの人がこちらに走る。

・・・迷子だ・・・

・・・・本当最悪!!!あいつと一緒にいてからろくな事がないわ!!

ただでさえ方向音痴なのにしらない場所とか・・・

来るんじゃなかった・・・


・・・


「あ、やっと見っけた!!」

「!」


梅田賢斗が走ってきた


「もう、迷子になるなよ~」

「先行くから悪いんでしょ!」

「ここから先はもっと人ごみすごいと思うけど大丈夫~?」


はい?

嘘でしょ

あれぐらいでもこの始末なのにもっととか・・・

死んでしまう・・・


「今度はちゃんとついて来てねー」


歩くの速いよ!?

もう。どうしよ・・・

・・・・・

・・・・迷子にならないためには・・・・・こうするしかないかな・・・


「ちょっと待って!」

「ん?」


呼び止める私。

振り向く梅田賢斗


「あのさ・・・!えっと・・・」

「ん~?」


絶えるんだ私・・・!!!


「手!・・・繋いでもいいよ・・・」


これなら迷子にならないし大丈夫!

でも変な意味じゃなくてね!?

・・・てか梅田賢斗は何で何も言わないの!?


「さっき嫌っていってなかったっけ~?」

「違っ・・・!!」


またこいつ・・・からかってる・・・!!!

もう最悪最悪!!!言わなきゃよかった!!!

でも迷子になるよりは全然ましだし・・・

自然と顔が熱くなってくる気がする


「!・・・俺そういうの嫌いじゃないかも」

「・・・は?」

「んいや。なんでもない☆ほら行こー♪」


梅田賢斗は私の手を強く握って先を歩いた。

そんなに強く握る必要なくないか?

私は園児か!!!

これどこに連れてかれるんだろ・・・

てかさっきからこいつ難しい顔してるんだけど私なんかしたかな

関係ないけどね♪



「よっし。つーいた♪」


・・・かなり疲れた。

1時間は絶対歩きっぱなしだったよ・・・

てかココ・・・


「何で遊園地!?」

「いや、初デートっつったら遊園地じゃね?」

「デートじゃない!!」


たしかに遊園地は好きだよ?

ジェットコースターとかこう見えて楽勝だし

観覧車とか高いところも大丈夫

でもよりによって相手が・・・

はぁ・・・・


「美久~何から乗る?」


何かもう入場すませちゃってるし

てかお金払ってもらっちゃったけどいいのかな・・・?

でもまぁ、遊園地に来たんだから

楽しまなきゃね



「ねね、次コレ行かね?」

「え、ここって。。。」


私は遊園地が大好き。

乗り物に乗れないものはほぼと言っていいほどない

皆が失神しそうなぐらいのだって私はすごく楽しかった

でも1つだけ苦手なアトラクションがあるの・・・


「あれ~?もしかしてお化け屋敷無理なかんじ~?(ニヤニヤ」


そして苦手なお化け屋敷のことを聞かれて私はとっさに言ってしまった


「に、苦手なわけないじゃん!」


もう馬鹿だ。

こんなこと言ったら絶対行くに決まってる

どうしようどうしよう・・・・


「じゃあ行こっか~!(ニヤ」


あ。絶対苦手なの気づいてる

もう時よ止まってくれ・・・・



『では行ってらっしゃい!』


懐中電灯を持たされて中へ入る私たちを笑顔で見送るスタッフさん

もう嫌だ早く帰りたいいぃいぃいいぃ


「震えてるけど大丈夫~?w」

「ううううるさいな!」


もう思考回路がショートしそうだよ・・・


ガタッガタガタッ


「ひっ・・・!」ガシッ


思わずあいつの腕にしがみついてしまう


「おっとw・・・怖い??」


梅田賢斗は手をこっちに向けた

私はもう怖さのあまりにあっさりその手を掴んだ

すると肩を震わせて梅田賢斗はクククと笑っている


「ククッww....ツンデレwww」


それからきっと終わりまでこいつの手を掴んでたんだろう

でも怖すぎてそんなこと考えてる場合ではなかったからよく覚えていない


「ふぅ~・・・大丈夫?w」

「・・・大丈夫なわけないでしょ・・・」


大丈夫なわけない。死にそうだよ。

てか外暗くね!?もう17時か・・・

帰らないと


「ねぇ、そろs」

「あのさ」


さえぎられた


「え、何?」

「俺、美久のこと好きかもしんない」


頭でもぶつけたのかな・・・


「最初はさ?身長そこそこあるのに胸ちっちゃいし俺見ても一目ぼれすらしないし頭悪いし体力ないし方向音痴だしなんか変な奴だなーって思ってたわけよ」

「何気にすっごい失礼ね!?」


胸ちっちゃいって何よ!?

わりと気にしてるんですー。

頭悪いことより気にしてるんですー。


「だから暇つぶしに俺に惚れさせて遊ぼうと思ったわけよ。今までのどんな女も落ちてったからね」


さっきから何なのこの人

好きかもとかからかった挙句侮辱ばっかりして!

おまけにナルシストですか!?


「でも今日わかった。俺美久のこと好きかもしんない」


・・・


「・・・その手には乗らない」

「え?」

「そうやって本気とか言っといて私を惚れさせようとして遊んでるだけでしょ!?私そういうチャラチャラした所大っ嫌いな・・んんっ・・・。」


口を口で塞がれた




「んっ・・・。・・・昨日言ったっしょ?俺は本当に好きな人以外にはキスすらしないし襲ったりもしない~って」



「嫌いッッ!」


「え、ちょっ!」




最悪


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