3日目 -看病-
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あの宣言をしてから3日目。
熱を出して学校を休んでる状態。
結局あれから寝て起きたら夕方で・・・
熱もあんまり下がってないから病院からタクシーで帰ってきてまた寝た。
午前8時
もう学校始まってる頃だな~・・・
母親はキャビンアテンダントという職業なもので今日は家にいなくて
父親は2年前から海外で仕事してるから当然家にいない
つまり1人で治さなければ・・・
・・・薬飲も
ピンポーン
・・・誰よこんなときに・・・・
「はーい」
ガチャ
「おっはよー美久」
「は?」
時計を見る
8時。
学校が始まる時間
8時。
目の前にいる奴
梅田賢斗。
「あんた学校は・・・?」
「美久の看病するから行かない~」
何言ってんだこの人。
いやいやいや、おかしいでしょ!?
いくら彼氏彼女でも片方が熱出したところで学校休んでまで看病しません!
てか
「勝手に部屋入るな!」
おいおいおいおい・・・
1日中こいつと一緒とか冗談じゃないぞ・・・
万が一教われたりしたら熱があるこの体じゃどうしようもない。
「はいコレ」
「んえ?」
梅田賢斗がこっちにビニールを差し出した
「何コレ・・・?」
「ポカリと薬とひえぴたとゼリー」
い・・・意外だ・・・・
本気で看病してくれるのか・・・?
いやいや、まだ安心するのには早い
何をされるか・・・
思わず構えてしまう
「あ、言っとくけどいくら俺でも変なことはしないからね。」
「え!・・・ちょっと意外かも」
「こう見えて本命ってやつができるまでキスも何もしない主義なーの。後々面倒だしね~。あ、期待してた?w」
「するわけないでしょ!?」
たしかに槇野さんにも童貞って言われてたな
チャラ男でもこんなんいるんだ
「ほらゼリーでも食べて薬飲んで寝て寝て」
・・・・なんでこんな世話焼きなの・・・
え。逆に気持ち悪いんだけど・・・
「・・・ねぇ、なんで看病しにきたの?」
「明日行きたい2人で所あるから早く治してほしいの♪」
「はい!?」
初耳です!
たしかに明日土曜日だし暇だけど・・・
こいつと2人なんで絶対嫌!!!!
断ろう。
「拒否権はないからね☆」
「何でよ!?・・・行きたくない」
こんなチャラ男と私が一緒にいて何になる!
うん、どうにもならない!しかもこいつ無駄にモテるから
面倒くさいよおおぉぉおぉ・・・
「何で行きたくないの~?」
「なんでも。」
「俺と1回でもデートしたらメロメロになっちゃうから嫌だとか~?」
「それは絶対ない!!!!」
どうする川瀬美久。
・・・待てよ?
むしろ1回2人で出かけたにも関わらず好きにならなかったら
さらに私。他の女子と比べたらすごくないか!?
これは試す価値があるのでは・・・
「行く!」
勝負だ梅田賢斗!
・・・いや、もう勝負してるけどね
「お!マジで?よっしゃ!じゃあ早く寝て治してよ?」
「う、うん」
よし・・・
明日丸1日梅田賢斗と一緒にいて惚れないなら私は勝ったも同然だ!