始まりと宣言
「ねぇ~賢斗ぉ~そろそろヤろうよぉ~」
昇降口に入ると後ろから甲高い声が聞こえる
「うわ・・・ねぇ美久。また来たよあいつら」
絵里は私に耳打ちをして微妙な顔をする
そう。登校からラブラブなカップル♪・・・というわけではない。
女子のほうは遊ばれてるんだ。私が一番大嫌いな人に・・・
「だーかーら。ヤらないって言ってんじゃん。君とは遊びなーの。そんなにヤりたいなら他あたって。もう別れようぜ?」
「えぇ~何よ~!賢斗のいじわる~」
「俺は新しい相手探すからさ~」
「こんの童貞!最ッ低っ!!!」
目の前でとんでもないことが起きている気がする
怒り狂う同じクラスの槇野さん。
平然とした顔でまた女を捨てた私の大嫌いな梅田賢斗。
後輩から先輩まで手だして付き合っては浮気して二股や三股して一人と別れればまた次の相手を何人か作って遊んでる最低男
今は何人掛け持ちしてるんだか・・・・
「あ、君可愛いねぇ~!えっと・・・三上絵里ちゃんだっけ。どう?今度飯食べに行かない?」
え、えええええ絵里が声かけられてるううぅぅぅうぅ!!!
どうするんだろ・・・
後ろでは槇野さんがすごいオーラ発して怒ってるし
梅田賢斗は超余裕な顔して絵里を口説いてるし・・・・
「私彼氏いるんで!ごめんなさいっ☆」
軽っ!絵里軽いよ!?
「えぇ~?俺も今1,2、3....今は6人彼女いるよ?」
「あなたと違って私は一途なの!」
絵里よ。よくやった。さすが悠先輩の彼女だよ!
それに比べて何なのこのチャラ男は・・・
「へ~一途なんだ~w・・・一途か~・・・一途一途・・・よしっ!俺浮気するのやめるわ」
・・・なに言ってんだこいつ
「俺今日から川瀬美久ちゃんと付き合う」
・・・は?
・・・はぁ?
「はぁあぁ!?!?!?」
「ちょっ!美久おちついt」
「誰が梅田賢斗なんかと付き合わなきゃいけないの!?」
待って待って待って本当に意味がわからない!
え?梅田賢斗と私が?
付き合う???????ふざけんな!!!!
「おっ!俺の名前覚えててくれたんだ~!じゃ。1週間で美久ちゃんのこと落としてみるよ」
ニヤニヤしたむかつく余裕な顔で言う
そんなことできるのかな?
「私が落ちると思う?」
いや、無理だね
普通の男子も嫌なのによりによって梅田賢斗とか
・・・・ないわー
「うん。案外コロっと落ちるんじゃないかな~?君みたいな気の強い子は♪」
イラつく。むかつく!!!!!
梅田賢斗に落ちなかった女子第一号になってやる!
さらに怒りが増してる槇野さん
さっきから止めようかおろおろしてる絵里がいる中で私は宣言してやるんだ
「わかったわ。梅田賢斗!私を一週間でおとしてみろっ!」
決まった・・・!
私の発言に驚いたのか梅田賢斗は一瞬目を丸くした
でもそれから口角をあげてニヤニヤし始めた
「オッケーオッケー♪んじゃ6人フってくる。1週間美久ちゃんしか見ないからね☆んじゃあね~」
ふっふっふ・・・私を選んだのが間違えだったね梅田賢斗。
この世に梅田賢斗に惚れない女がいることを証明してやるんだ!
絵里(大丈夫かな・・・・)