幼馴染から、ただの同級生になればいい?
オレの幼馴染は、控えめにいうと…かわいい。
でも、はっきりいって…おバカだ。
張り切って言ってみると、バカ‼︎なんです‼︎
「ねぇー、にゃんにゃんして?」
「は?」
突然、意味のわからないことを言う。
「だからぁ、にゃんにゃん♡」
「あー…オレ犬派だから、ごめんなさい」
「ちょっと‼︎犬派ってなに?別にわたしは、なに派なんて聞いてない。聞いてもない‼︎」
…
「あー…そうなんだ。てか、もうすぐ昼だけど?」
「うん、知ってるよぉ。だから、もう食べてきたの。家で。あ、家出って言ったんじゃないからね?」
「あー…そう」
…
「お昼ご飯よー」
「「はーい‼︎」」
母ちゃんが、下から呼んだ。
…
な、なんで…
「なんで由華も返事するんだよ…」
「えー?だってそうめんだから」
…え?
「そうめん?」
「うん。そうめんは、別腹なんだよ?知らないの?」
…
「へー…あんたの別腹なんか、知らねー…」
「早くいこ、わたしは、あんたを知らない‼︎それより、のびるよ〜〜〜ん」
「文字をのばすな。てか、知らないやつの家でくつろぐな。」
「あはは」
こんな感じで、オレたちはくだらない会話をしつつ、ダラダラといつも過ごしている。
お昼を終えて、またオレの部屋でダラダラしていた。
「あー、ねぇ…実はわたし…床ドンされた事あるの。昨日…」
って言いだした由華。
「きっ、きのう⁉︎」
「うん…いきなりだったの。部屋に突然入ってきて、わたしを…わたしの上をまたぎだして…」
…
「えっ…」
「やってみる…今、昨日の実践するね?」
「えと、いや…やめとけ」
「なんで?四足歩行でちゃんとやるし!かわいくやるから。昨日のあのこみたいにぃ♡」
…
「ヤダ‼︎由華すぐへたばるだろ!そんで、オレにのしかかる可能性しかない」
…
「ふふ、バレたね。あ、てかさ猫ちゃんドンって知ってる?」
「知らない。おとぎ話とかに出てくるの?おい、ねこどんや?みたいな?」
「ううん、知らないならして差し上げる」
…
「いい。ろくな事しなそう」
「えー、したかったのにぃ。ならさ、アレしない?ゾンビごっことか、吸血鬼ごっこ」
…
「なんか…ヤダ」
「えー?しようよぉ〜‼︎しようしよう腫瘍」
…
「なんか…変な言葉混ざってた…?」
「ずもももー、ああぁー…ずそそそー…」
変な効果音で、オレに突如迫ってくる由華。
めんどくさいので、無抵抗してやられる前に、やられたフリをした。
すると…
ペロンと首を舐められた⁉︎
「ちょ‼︎」
…
「ふふー、びっくりした?今首ぺろしたの、ぽんちゃんだよ?」
…
あぁ、飼い猫のぽんちゃんか。
「よかったー…」
「なんで?」
「だって、由華だったら…」
「だったら?」
「オレもゾンビみたいになるところだった」
…
「あー、じゃあ、夜…ゾンビだよ?由華が、昨日すでにぽんちゃん襲ってるし」
…
昨日床ドンされたってのは、たぶんぽんちゃんが由華の顔あたりを跨いだのだろう…
「おい、ひとんちの猫襲うなよ」
「いいじゃーん。だってかわいいんだもーん♡」
「ぽんちゃ〜ん、ぽんちゃんぽんちゃんぽんちゃ〜ん♡」
由華が、あまりにもぽんちゃんにスリスリしていたので、プチヤキモチしたオレは、ドラキュラになって、由華を襲った。
キバをむいて、首元をめがけて…
ガブっとする仕草をした。
「避けない…の?喰われるぞ?」
「うん…喰ってよいぞな。」
「だれだよ…」
「由華だよ?早く召し上がって?こんなこともあろうかと、昨日ちゃんと首洗っといてよかったぁ〜」
…
「普通…そんなことねーだろ」
「そ、そうなの⁉︎てか、なんでたべないの?醒めちゃうよ?色んな意味で。」
…
「なんか、こえーよ。」
「もぅ、ビビりね。早くかじりなさいよ」
…
なに…この遊び…
「いや…そんなに煽るなら、ガチでやるからな?」
「え…えと…なら、これから緊急会議しますので…」
「だれと」
「わたしと…あたしで…」
…
「それは、ダメ。今、緊急で脳内をまわしています」
「えっ…夜、なに言って…」
カプッ
「ヒャッ!」
カプッカプッカプッ
「ヒャッ♡ヒャッ♡ヒャッ♡‼︎くっ…喰われそう…」
…
「いや、喰われてんだよ」
「はい…先生…♡」
なんで先生になってんだよ…
「ねぇ、夜…昼なのにっ…夜だよぅ…♡」
脳内がとろけてしまったみたいだ。
「…由華、よく頑張ったな。キミは合格です‼︎」
「はい、先生‼︎」
…趣旨崩壊
こんなくだらない日々を送っているんですが、いい加減恋人になりたい。
「なぁ、もしオレがほんとうにゾンビとかになったら、どうす…」
「コロス‼︎」
…
「くいぎみすぎんだろ…」
「はは、じゃあ…わたしがゾンビになっ…」
「コロス‼︎」
「はやっ‼︎」
「ウソだよ。オレは喰われる」
「なんで?変態だから?」
「ちげーよ‼︎由華は…ゾンビでも由華…だから。」
…
ハズ…カシイことを言ってしまった…。
「え?由華はゾンビでも由華は、なーんだ?って問題?」
…
「ちげーよ。由華は、ゾンビみたいにヤバいやつって言ったんだよ」
「あはは、ウケるー」
…
なにに…ウケてんだよ?
「え?で?今…心の声が聞こえてきたんだけど…今さ…夜さ…」
ギクっ
いい加減恋人になりたいことを気づかれたっ⁉︎
「今…アイス食いてえなあっておっしゃいましたよねえ?」
「それ、自分が食いたいだけだろ…」
「あは、いえーすっ‼︎」
「…じゃ、行くか」
「えっ⁉︎どちらへ?どちらへ行かれるのです?勇者さま…」
「オレ、勇者じゃねえよ」
「知ってるー」
…
「いこ‼︎アイス狩りに‼︎」
「買いにな。」
「はあい♡あ、待って!それより幼馴染って結婚する確率ゼロパーセント説」
…
「えっ、オレが調べたと…き…は…って、なんで笑ってんの?」
「だって、それ調べたんだな?って。」
「あー…」
「てか、幼馴染ってどうやって幼馴染認定されるわけ?」
「たしかに…そうだな」
「でね、同級生の結婚率の方が高いの。だから、うちらは幼馴染ってか、同級生って念じればいいよ」
ニタァ
「それってぇ、オレと結婚したいですってことですよねぇ?」
「えっ…それは…そのっ…」
「オレたちまだ学生だけど、いずれ結婚しような」
「はっ…はい!いつか、してくれるプ…プロレス…待ってます」
「なんでだよ、ワザかけてどうすんだよ…プロポーズだろ」
「あ、そっか。じゃ、行こっか」
「あー、アイス買いか」
「え?教会よ?」
「まだ早くね?でも…いくつか結婚しような…」
かんだ…
いつかって言おうとしたのに…いくつかって…
いくつも結婚は、ヤバいだろ…
「えっ?いくつかって今聞こえてきたような…それって…じゅうこ…」
「違う‼︎かんだんだよ‼︎いつかって言おうとして…」
…「はあ、かんだんならコレあげる」
ガム…
「なんで持ってんだよ…」
「いつか、夜がかんだとき用に常備してた」
…
「あー、いつから?」
「五日から」
…
「てかさ夜、昔もプロポーズしてくれたよね?幼稚園のころ」
…
したな。
おままごとで。
「あの日、鮮明におぼえてる。五月三十五日。三時八時半。」
…
「おぼえてねーだろ。それ…」
「ねー」
…
「行くぞ、アイス買い」
「アイスを愛す♡」
「いや、そこオレを愛せよ」
「キャ♡」
こうして、おバカな二人はアイスを買いに行きましたとさ。
おしまい♡




