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本日も晴天なり  作者: 古紫 汐桜
第二章 幸福屋での日々
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タマ先輩 is GOD!? 颯爽とあらわれた五道家当主

「お前なぁ〜! 俺に味噌汁ぶっかけるとは、いい度胸してるな」


顔を拭きながら怒る空也に、俺は言い返す。


「だって普通、猫がサザ○さんなんか見る?」


するとタマが尻尾で床をパンパン叩き、むすっとした声で言った。


『失礼な奴だな! 我をその辺の猫と一緒にするな』


「えぇ! でも、なんでサ◯エさん?」


『はぁ? お主、タマ先輩を馬鹿にするのか!』


タマは毛を逆立てて「シャーッ!」と威嚇してくる。


「馬鹿になんてしてないよ! って……え? タマ“先輩”?」


俺が目を丸くしていると、タマは胸を張って叫んだ。


『お主! タマ先輩は日本一知名度の高い猫なんだぞ! 言わば猫界のKING! 白い猫といえばタマ! TAMA is GODだ! この大戯けが!』


その瞬間──

タマの鋭い右ストレート(肉球)が俺の頬を撃ち抜いた。


肉球なのに……地味に痛い。


タマは一発ぶん殴ると、何事もなかったかのようにテレビ前に戻り、


『ったく。タマ先輩の出番を見逃したら、次は後ろ足で蹴り飛ばしてやる』


とぼやいていた。


頬をさすりながら見つめていると、空也がため息をつきつつタオルを畳む。


「お前、本当にタマと相性悪いな。それと──次に俺の顔に味噌汁ぶっかけたら罰ゲームな」


「罰ゲーム!? やばっ……なに、それ」


俺が真っ青になると──


「じゃあ、マキちゃんにちゅ〜!」


と、姫華ちゃんが満面の笑みで手を挙げた。


「ちょっと! なんでアタシとのキスが罰ゲームなのよ!

それに、アタシの唇は雪夜と空也だけのモノだから♡」


頬を染めるマキちゃんに、


「却下だな」


と空也が即答する。


「何でよ! そんなこと言うと、あんたに“べろちゅー”するからね!」


マキちゃんがテーブルを叩いて怒ると、空也は耳を塞いで、


「聞こえな〜い!」


と言いながら逃げるように席を立つ。


「空也、酷いっ! ちょっと青ちゃん、あの態度どう思う?」


飛び火した矛先に返事を詰まらせていると──


「あ〜はいはい、そこまで!

お兄は早く朝食食べて。青ちゃん、お味噌汁お代わりする?

マキちゃん、頬膨らませて不貞腐れない!」


姫華ちゃんが鮮やかに仕切って場を収めた。


そして俺に向かって、ため息混じりに言う。


「青ちゃん、いちいち二人の相手してたら日が暮れるよ」


俺が苦笑いを返したその時──


店の前に車が止まる音がした。


なんだ? と窓からのぞくと、見覚えのある黒塗りのベンツが。


「あれ? ベンツ……桜子さんかな?」


そう呟いた瞬間、車から降りてきたのは──

背の高い、黒いグラサンをかけた“親分風”の男。


「はぁ? 性懲りもなく桜子のヤツがまた来たの?」


マキちゃんが覗き込み──そして青ざめた。


「げぇ! 兄貴……!」


(兄貴? ということは──)


「えぇ!! 五道哲真!?」


俺が叫んだ瞬間、店のドアが開く。


「なんだ? 入るなりフルネームで呼ばれるとは、熱烈歓迎だな」


渋い声とともに、“ヤ○ザの親分”みたいな五道哲真が姿を現した。


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