ホラーな洞穴 絵本【WEB】
ホラーな洞穴 絵本
(注)絵は御座いません!
「ととめちゃん! 何を壱生懸命描いてるのかな?」
チラッ……。
かきかきかきかき……。
「なんだろうな……?」
チラッ……。
かきかきかきかき……。
「今忙しいから後にして!」
「……ごめんね」
チラッ……。
かきかきかきかき……ピタッ!
「はあっ……あのねおおオババ様にお話し聞いたんだ!」
「おおオババ様って……もうわたしの方もパパの方もおじいちゃんしかいないよ……?」
チラッ……。
「だって聞いたんだもん(ぷう!)!」
「そ……そうなんだ……んん~んと…ちょっと待っててね!」
ダダダダダダダダダダ……。
がさがささがごそがさごそ……。
あっ! あった!
たたたたたたたたたたたたたた……。
「ほら! このおばあちゃんでしょ!」
チラッ……。
「違うよ! おおオババ様だってば!」
「ばあばじゃ無いの……? んん~ん……あっ! はいはい! ちょんっと待っててね!」
タッタッタッタッタ……。
がさがさがさがさ! がさがさがさがさ!
パンパン! パンパン! パンパン!
ふううううううううっ!
たたたたたたた……。
「このおばあちゃんでしょ!」
チラッ!
「違うってば! ママ邪魔してるんだけど……?」
「あっ……ごめんね? ええ~っ……おおオババ様って誰よ……?」
テーブルの向い側を指差して。
「あそこで手振ってるんだけど……おあおは様?」
チラッ……。
「えええええっ? あ……おそかで……手……手振ってる……ん……だね……そうだね?」
チラッ……。
「おおオババ様が待っててくれててるんだけど……続き描いていいかな?」
「えっと……」
「おおオババ様が続き話したくて、ヤキモキしてるよ!」」
「……そ……そうだね? 邪魔しちゃ悪いわよね……後でお話し聞かせてね!」
「おおオババ様と絵本作ってるから出来たらいいよ! だから後でね!」
「喉乾くよね? オレンジジュースでも入れてこようか?」
「今はダージリンの気分かな?」
「はい? ダージリンって紅茶?」
「おおオババ様がそう言ってるから、わたしもそれでお願いね!」
「えっと……ダージリンかぁ? ちょっとお買い物行ってきていいかな?」
「おおオババ様とお絵描きしながら、お留守番してるからいいよ!」
「えっと……おおオババ様? 買い物に行ってきますので、ととめの事お願い致します?」
「ととちゃん! 何か困った事があったら、隣に住んでる爺ちゃんに言ってね!」
「は~い! 行ってらっしゃ~い!」
「速攻ダッシュで行ってくるから!」
「雪降ってから、スッ転ば無いようにっておおオババ様が言ってるよ!」
「あ! はい! スッ転ばないように気を付けますから! (ペコリ)行ってきま~す!」
「行ってらっしゃ~い!」
ダッダッダッダッダッダッ……。
「ねえ! おおオババ様! 続き続き!」
かきかきかきかき……。
「ふん! ふん!」
かきかきかきかき……。
「ふんふん! ふん! ふん!」
かきかきかきかき……。
「ここんとこぐりぐりするの……」
ぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐり……。
「ほら~なほらあな……?」
ホラ~ホラ~ホラホラホラ~……。