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消えてしまいそうな冬の夜に君を待つ

作者:小倉あんこ
 掌の体温によって儚く溶けてしまう粉雪、寒さによって朱に染まる頬。

 待ち合わせ場所は駅の近くの噴水前、時間は7時。スマホを確認すると、時間は目と鼻の先まで迫っていた。

 時計の秒針が1秒を刻むたびに、心はピアノの音色のように弾み、蝋燭の灯りのように揺らめき、瞬く星のようにときめく。

 吐息は雪色に染まり、街はカラフルなイルミネーションによって色づいた雪の輝きで満ち溢れていた。

 夜空には冬の乾燥し澄んだ空気によって、爛々と輝く天の川。

 この凍てつくような寒さも、君を待つ1秒1秒のまどろっこしさも、吐く息の仄かな暖かさも、全てが私の景色を鮮やかに彩っていく。

 このピンクの包装に、結ぶのに苦労したリボン。何度も失敗して、何度も試食して、何度も飾り付けした宝物を大切に胸に抱きかかえる。

 ああ、早く君に会いたい。早く君に渡したい。

 君は受け取ったらどんな表情を見せてくれるかな?

 喜んでくれるかな?

 それとも嬉しすぎて泣いちゃうかな?

 そんな彼の表情を想像して、頬が緩んでしまう甘いひととき。

 手にしていたミルクココアの温もりはもうない。


 
 私は消えてしまいそうな冬の夜に君を待つ。

 一生懸命作った宝物を渡したくて君を待つ。


 
 

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