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彼方は勇者ですか?「はい」  作者: 軽見 歩
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第31話 武器屋、本調整を開始

 武器屋の試験場でブーメランの練習をしていた勇者、先ほどのカマイタチの騒ぎで休憩所に居た真理が文句を言ってきた


「ちょっと、自爆するのは構わないけどあたしを巻き込まないでよね!」


「すみません真理さん。そんな事よりブーメラン使えそうですよ!」


「何が使えるよ、危うく自滅する所だったじゃない」


「あれくらいのダメージがなんです。勇者たるもの、リスク承知で呪いの武器を装備し、HPを削られながらも敵を殲滅するものでしょう」


「自分で自分を呪う真似してどうするのよ!そ、れ、に、あの程度の攻撃範囲、あたしの魔法の足元にも及ばないわ。見てなさい…」


 真理が棒を構え魔法を唱える気配を察知し、試験場の操作を任せていた男はギョッとした顔になり


「ちょ!ちょっと待ってぇ!」


 樽の中に隠れてしまった。


「ライニール!」


「バチバチバチバチ!」


 真理の電撃が的の幻影全てを覆いつくした、勇者も巻き込んで


「ぎゃあああああ!」


 勇者に23ダメージ、勇者は倒れた。樽の中の男は頭だけだし様子をうかがった


「あわわわ…大丈夫なんですか…」


「もう、だらしないわね。あの樽男は見事に耐えたって言うのに…ホイリン」


 真理はホイリンを唱えた、勇者は25回復し起き上がった


「ふう、あの樽はこのためにあったんですね。僕を巻き込まないでくださいよ真理さん」


「今までまとめてぶっ飛ばす様な使い方しかしてないんだから仕方ないでしょ。もっと練習すれば仲間を避けて攻撃できそうだけど…とにかく雑魚を一掃したい時はあたしに任せなさい」


「任せなさいって、これじゃどっちにしろ僕がダメージを負うじゃないですか」


「アンタが投げ技なんてやるとこっちが練習できないでしょ。将来性を考えてあたしに譲りなさいよ」


 会話している勇者達にむかって男が叫んだ


「気絶するような攻撃を受けて何ふつうに話してるんです!?」


 勇者は何でもない様に答えた


「回復したじゃないですか」


「回復したからって直ぐに痛みは消えないでしょう!?ショック状態になりますよ普通!」


「ん?ぜんぜん平気ですが?」


「あなた人間ですか!?」


「勇者です」


「勇者ぁ!?」


 勇者は男を無視して真理と作戦の相談をする


「じゃあ、こうしましょう。僕がブーメランで敵を一ヵ所に誘導しますから、そこを真理さんの魔法でビリッと」


「良い作戦ね、それでいきましょうか。でもあのカマイタチは使うんじゃないわよ」


「はい。じゃあ武器のテストも終わった事ですし上に行きましょう」


 勇者達は階段を上がっていった


「置いて行かないでください、親方に怒られちゃいますよぉ!」


「ダダダダダダダ・・・・」


 よぽど親方が怖いのか樽男は勇者達を追い越し駆け抜けていった


「武器はどうだった、お二人さん」


「いい感じよ、親方さん」


 真理の言葉を聞いて親方はうんうん頷いた


「いやー中々の物でしたよ、このブーメラン」


 勇者の言葉を聞いて親方は困惑した


「え、使えそうなのか…それが?」


「はい、威力は自分の身体で受けたので確かです」


「自分で受けたってオイ…」


「親方さん調整お願いします。あと2つブーメランを下さい」


「あと2つ!?」


「投擲用の補助武器は複数持つものでしょう」


「お、おう。ブーメランをこっちによこしてくれ、まとめて調整してやるから」


「はい」


 勇者はブーメランを親方に渡した。親方は受け取ったブーメランをまじまじと見つめている


「えーと、うん、なるほど…。お前さんの棍棒だが何種類かそこにまとめて置いたから見てってくれ。気になる事があったら遠慮なく言えよ。小僧、手伝ってくれ」


「はい!」


 ブーメランを受け取った親方と樽男が奥でひそひそと話している


「親方、いつもみたいにアドバイスしないんですか?」


「アイツの戦闘スタイルが独特過ぎてな…今は様子見だ。さっさと調整終わらせるぞ、試験場での様子はどうだった?」


 親方たちは使用したブーメランを分析し相談し合いながら調整作業をはじめた。勇者と真理は一緒に親方が選んでくれた数々の武器を見た


「棍棒と言ってもこんなに種類があるのね」


 奥で作業しながら親方が真理の疑問に答えた


「鉄を嫌う妖精の為に金属を避ける妖精崇拝者や、夜間でも光を反射しない物を選びたい奴が買っていくな。それなりに需要があるんだぜ」


 勇者は一つの棍棒を手に取った


「これにしようかな・・・」


 長さは前に使っていた棒と同じくらい、物打ちの部分は断面が三角形になる様な形をしていて先端に向かって太くなっている、角は鋭すぎない適度な丸みがあり、棍棒と言うより大きな木片と言った方がしっくりきそうな外見だ。勇者はその棍棒を素振りし手ごたえを確かめた


「ブン!ブン!」


「シンプルだけど殴ったら相手に食い込みそうだな・・・よし、親方さんこれにします!」


「バーバリアン・クラブか、手堅いのを選んだな。どんな感じに調整する?」


「えーと、握りの太さは問題なさそうです。棒よりは重いですが重心が片寄ってるのを利用して振り回せば棒より扱いやすい感じがします」


「じゃあこっちによこして腕の方も見せてみな」


「はい」


 親方は棍棒と勇者の手や肩、肘関節を見比べて何かをチェックした


「ふーむ…よしわかった、調整の方は俺の好きにやらしてくれ。ブーメラン代も合わせて196ゴールドだ。携帯し易い様に負い革スリングを付けていいか?」


「はい、お任せします」


 勇者は196ゴールド払った


「おし!いっちょ気合い入れてやってやるか!」

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