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彼方は勇者ですか?「はい」  作者: 軽見 歩
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第17話 女神仕事しろ?ごめん無理

 傷を負って寝込んでいたところを何者かに誘拐されてしまった勇者、目を覚ますと鼻歌混じりに何かを大釜で煮込んでる魔女風の女性がそこに居た


「おはよーサンプルくん。いやー、なんかやたら丈夫な人間がいると聞いてさらってみたけど、まさか勇者だっとは」


「誰ですかアナタは!?・・・てっアレ」


 勇者は椅子に拘束されている


「あたしぃ?アンタと同じ勇者だけど」


「勇者!?貴女も女神に呼ばれて召喚されたんですか?」


「いやいや、女神には合って無いわよ。あんたと違って正規のルートを通って召喚されたわけじゃないみたいだし」


「どういうことです?」


「まあそんな事はおいといて、これ食べてみてよ。あたし会心の実験作なんだぁ」


「実験作って・・・」


 手に持った青いプリン?の様な物体から音がした


「タスケテー」


 棒読みだったが確かに助けてと言っていた


「何なんですかコレ!?」


「ふふふ~、特製ゼリーアメーバプリン。ピーピーうるさいけど気にしないでね。コレを食べれば細胞が活性化されて自然治癒力が上がるはずよぉ」


 魔女風の女性はプリンをスプーンですくいとった


「ギャー オレノ サノウガー」


「いやいや、助けてなんて言ってるプリンなんて食えるわけないでしょう!」


 魔女風の女性は一瞬ハッとした表情をした後ウットリとしながら毒舌をはいた


「ヤダ、プリンがしゃべってる事が分かるの?何それキモイ♥」


「なんで嬉しそうなんですか!?・・・ん、プリンがしゃべってる声が聞こえないんですか?」


「ピーピー唸ってるようにしか聞こえないよ?んー?」


 魔女風の女性は首を捻りながらプリンを見つめている


「女神さまがくれた翻訳スキルのせいだろうか・・・」


 どこからか黒猫が現れ勇者に飛びついてきた


「翻訳スキル!?キサマ!私の言葉もわかるのかニャ!?」


「猫もしゃべった!?」


 言葉を理解できると知ってか黒猫は泣きだした


「ニャーァやっと意思疎通ができる人間が…みぃッ、みぃッ」


 魔女風の女性はジト目でこちらを見つめた後スプーンですくったプリンを”あーん”と言った感じで勇者に突き出した


「ヤダなにぃー、もしかしてただの電波さん?まっいいや、早く食べてぇん、もしかしたら逆にプリンに内蔵から食べられて苦しいかもしれないけど、ちゃーんと魔法で回復してあげるから馴染むまでの辛抱よぉ」


「オイゴォラァ チョウリ サレテル カラッテ ナメテルト ショウチシネーゾ」


「くそう、一体何なんだこの状況」


「バコン!」


 不意に扉が蹴破られ、見知ったメイドが姿を現し勇者を縛っていた縄を切った


「シュパン」


「勇者様、まだご無事ですか」


「シンシアさん!」


 勇者の膝に座っていた猫がシンシアを見て騒いだ


「シンシニャン!私にゃん!アマンダにゃ!ユーシャ通訳!通訳!」


 勇者は猫を抱え持ち上げ、猫が言ってる事をシンシアに通訳した


「えーと、シンシアさんこの猫アマンダと名乗ってますがお知り合いですか?」


「えっ、アマンダさま?…なのですか」


「み!み!み!」


 猫は勢いよく首を振った。シンシアは驚きながらも手に持ったナイフで魔女風の女性と対じしている。魔女は手に持っていたプリンの乗った皿を投げ捨て悪態をついた


「邪魔しないでよ、せっかく苦痛を受けても狂ったりしなそうなサンプルを見つけたって言うのに」


「パリン」


 プリンも悪態をついている、プルンプルンしながら


「ギャー クイモノヲ ソマツニスルナー」


 シンシアは横目で猫を見ながら何かを納得したようだ


「なるほど、外法を用いた召喚に失敗して狂ったのかと思ってましたが使い魔の猫と精神が入れ替わっていたのですね」


「違うニャ!今私の身体に居るのは私が召喚した勇者にゃ!」


 勇者は猫のしゃべってる事を再び通訳する


「あの身体に居るのは自分が召喚した勇者だと言ってます」


「なんですって!?」


 魔女風の女性は不敵な笑みを浮かべながら帽子を取り長い耳をピクピクさせた


「あたしの召喚方法はちょっと特殊だったみたいでね。魂だけ召喚されたのさ、この身体にね、ほら」


 勇者は耳を確認した後一言呟く


「エルフですか」


「そーよぉ、中々グラマーな身体をしてるでしょう?おっぱいとか、モミモミ」


 魔女風の女性は自分の胸を揉み始めた。それを見た猫は叫びながら暴れる


「ニャー!勝手に人の胸を揉むんじゃないニャ!男の前で!」


 勇者はアマンダと名乗る猫をなだめた


「大丈夫です、勇者たるものこの程度のサービスシーンは見飽きてるので何ともありません」


 魔女風に女性はつまらなそうに勇者を見て揉むのをやめた


「それ、勇者としてどうなのよ?かわいくないなぁ、勇者って主人公的な存在なんだろうからもっとムッツリしてもいいのよ」


 勇者は堂々と魔女に言い放った


「基本RPGはギャルゲーじゃありません、ムフフなシュチュエーションは単なるフレーバーです」


「まあ、いいわ。アンタを倒してあたしが主役になってあ・げ・る」


「いいえ、それは聞けません」


 勇者は魔女に戦闘態勢をとった。魔女は杖を構え名乗りを上げる


「あたしの名前は如月・真理、あなたは?」


「勇者ゆうとです」

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