少年 : 現状把握②
まだ書きます。
「誰⁉︎」
甘い香りと暖かい感触・・
でも知らない、見たこともない服装、一瞬だったけど見たことのない顔。
誰だろう?
「イタタタタ‼︎」
ん?痛い事を声に出したのだが誰の声だ?子供の声だみたいだったが?
「あらあら、ごめんなさい」
知らない声だ。でもおっとりとした優しい声だ?
それにしても身体が痛い。
「奥様、そんなになされますとエリアス様の身体に障ります。」
ん?まだ女性が居るのか?エリアス?誰の事だ?
「あらあら、そうね。エリアスごめんなさいね〜。」
エリアスさん謝られてるぞ。
おっとりした女性が俺を凝視している・・
あれ?何かおかしい。
「エリアス?」
また知らない声が聞こえた・・
おかしい、俺が言いたい事を誰かが言っている。
おっとりした女性が心配そうに顔を覗き込んでいる。
「エリアス?どうしましたの?」
女性が俺を見て問いかける。
何かが変だ。
俺を見てエアリスと言う女性、
俺の名前は・・・何故だ?思い出せない・・
この状況からしてエリアスは俺なのか?
「ここは何処ですか?私がエリアスなんですか?」
おっとりした女性が青い顔して驚いている。
「奥様⁉︎」
周りから声がした。
奥様と呼ばれたおっとりした女性が目の前から消えた。
どうも座り込んだ様だ。
そして3人のメイドさんぽい人が駆け寄ってきた。いやメイドだ。
「大丈夫よ。大丈夫。サテラ、治癒術師の先生を呼んできて。」
まだ少女の様なメイドさんがうなづいて出て行った。
奥様が立ち上がりまた俺を見た。
「エリアス私がわかりますか?」
心配そうに問いかけてきた。
「すみません、わかりません。エリアスは私の事なのでしょうか?ここは何処なんでしょう?」
奥様とメイドさんが驚いた顔をしている。
「記憶喪失・・?」
「奥様、一時的なものかもしれません。」
「そうね、一時的なものかもね。」
奥様とメイドさんは納得した様だ。
そして奥様は俺を見て言った。
「あなたはエアリス、このノーライスト家、ゴードン・ノーライストと私 ヒルデ・ノーライストの息子 エアリス・ノーライストです。」
やっぱり俺がエリアスの様だ。