第八話 終わり、再び始まる。
1/10 再更新
__白龍が死んだ?誰のせい?敵のせい?白龍のせい?__いや、全部違う。私のせいだ。私が隙を作ってしまったから。私が妖怪に背を向けてしまったから。私も妖怪なのに自身を妖として、怪異として、妖怪として見なかったから。
全部、全部私が悪い。私のせい。全て。
「白龍、聞こえ、る?私は、貴方、のこと、が、大好き、だったよ。ごめん、ね?ちゃんと、言えなくて・・・ほんとに、ごめん」
妖怪の群れの中を涙を流しながら走り抜ける少女がいた。彼女は白龍に恋をしていたのだ。しかし、自分の盾となり妖怪に殺されてしまった。そして、その償いとしてある行動をとろうとしていた。
「__私も、死ねば、一緒。この、妖怪たち、私の、子孫たち、と一緒に、消す!」
そう、それは人間から聞いたことのある話。死ねばいつか同じ処に行着く、と。だから影舞は、自身も消滅させて白龍に逢いたいという願を持っての行動。
彼女の目からは溢れ落ちる涙。顔がぐちゃぐちゃになりそうなほどに泣いている。妖怪でも心を持つもの。死が怖いのだ。
「影舞!!」
影舞が妖力をため始めた頃に天輝美がやって来た。
「影舞!ここから逃げよう!」
「なんで?私は、白龍の、仇、取る。白龍と、一緒に、なる。」
「何を言ってるの!?ここはもうすぐで消えるの!核爆弾がもうすぐでこっちに落とされるの!」
「かく、爆弾?そんなの、すぐ、防げる。私は、この子たちに、お仕置きしないと」
「そんな!このまま影舞まで__きゃぁっ!」
天輝美が止めようとするが影舞は辞めず、ついに天輝美がいるそばで妖力を解放した。
「皆、闇に、影に、包まれて、キエロ」
「影舞!」
天輝美の声はもう届かない。
影舞は能力を全て解放し半径1kmを影と闇で包みこんだ。
「ありがとう、アキ」
影舞は天輝美を見て涙を流し言う。
「__滅」
その声と共に影が影舞へと吸い込まれる。そして放つ。計一秒で妖怪だけが分散した。
妖怪だけが。
「影舞__!!」
妖怪は残り五千となった。まだ五千もいる妖怪。戦える者は天輝美たった一人だけだった。
「うぁあああああ!!!!」
_
__
___
____
「__本当にやるの!?」
「あぁ、情報を盗まれないようにするためだ。・・・仕方ないことなんだ」
ロケットの操縦指導室で女性二人が言い合いをしていた。
「ツクy「お母さん」お母様!アキたちが地上にいるのよ!?それじゃ・・・!」
「永琳、もう遅い・・・核爆弾の投下準備などすでに完了。今は投下設定された上空1000m、ちょうど今__」
『-爆弾ノ投下ヲ開始シマシタ-』
「__投下するところなんだから」
『-投下シマシタ-』
「そんな!」
永琳はロケットの窓の方へ行き叫んだ。
「アキ!逃げて!!」
____
___
__
_
「うぁあああああ!!!!」
天輝美の周りに結界ができる。妖怪を全て追い出され、結界の幕に触れたとたんに吹き飛ぶ。
この結界は天輝美を中心とし、その中心から外へと広がっていくもののため、妖怪は入ることができない。いや、天輝美以外は入れない。
結界が完成した頃、いや、同時に、核爆弾が地へとついた。
__全ての音が消えた。
ここはモノクロの世界。色なんてない。一人を除いて。
そんな空間で一人の少女が目を覚ます。
「・・・ここは?」
「ボクの世界だよ?天輝美」
天輝美はとっさに体を起こし、声がした方とは逆に跳ぶ。
「別に怪しいもんじゃないよ?怪しいけどw」
「誰よ、貴女」
「オレ?オレは那々詩。君とは違うが平成、未来から来たんだ」
「私とは違う?で、平成から来たって言うのは本当なの?」
「あぁ、この世界は東方projectの世界。一応ね」
「一応って、永琳もいたんだから東方なんじゃないの?__って、それよりも、あれからどうなったの?」
そう、爆破し、その場にいた妖怪や都市が消滅した。その後はどうなったのか知りたいのだ。
「あの後か・・・今は時を早送りしてるからよくわからないな」
「よくわからないって、しかも早送りって?もしかして時を操れたりするの?」
「するよ?此方ではねw」
那々詩は一息置くと質問はあるかと聞く。
「貴女は何者?」
「うーん、神様?」
「何処の?」
「この世界の。誰にも知られていないけど、最高神でもある」
最高神という言葉を聞き、那々詩への疑いを強くする。
「年は?」
「238億歳」
「貴女、嘘は言ってないよね?」
「うん。あと、お兄さんと妖怪さんの能力、天輝美に与えられてるから」
「能力が?」
「あっ、と・・・飛ばしすぎた。紀元後になっちゃった。西暦200年あたりか。まぁいいか」
「無視、って」
「能力ちゃんと使いなよ?また会おうね。では、スタート」
「ちょっ、待って!うぐっ・・・」
那々詩が姿を消したとたん、天輝美は酷い頭痛に襲われ気絶してしまった。
「うぅ・・・ん・・・」
いつの間にか崩れていた結界の中で天輝美が体を起こす。周りを見てみると荒れた何もない土地ではなく、樹や草のたくさん生えた森の中だった。
あの那々詩って神、本当に時を進ませたのかな、と思った天輝美。
「どこなんだろう」
と、言っていてもどうにもならないことはよく知っている天輝美は森の中を進むことにした。
十分ほど歩いて小さな村が見えてきた。その村で今日は留まろうと考えた天輝美は神力や妖力、魔力が漏れないように消した。
村に近づくと門番らしき人が立っていた。
「お嬢ちゃん、そこでどうしたんだい?」
門番の人が話しかけてきた。ちょうどいい。
「迷子なんです。しばらく村に泊めてくれませんか?」
と。上目使い。しかも目をウルウルとさせながら。
「迷子かぁ、じゃあ仕方ないなぁ///」
一発K.O.
村に入るときに門番の人に神社へ寄るといい、と言われたので神社に行ってみた。
「洩ヤ神社・・・って確か諏訪子のいr「誰だ!」・・・」
神社の中から声が聞こえたからそこへ目線を移す天輝美。そして一言。
「ロリ?」
あの那々詩とか何とかのおかげかよくわからないけど、何か生きていけそうだ。私はお兄ちゃん、影舞の分もしっかり生きていくから。二人は私の中で幸せになってね。
天輝美は心に誓い、願った。
「ロリ言うなぁ!!」
もう何でもありっス。
諏「いきなりなんなの?」
いや、自分を出すって、しかも全く別人。
諏「そりゃあんたがあんなんだったら怖いよ。神も妖も恐怖を覚えるよ。」
どんだけだよ…
とりあえず何か変なことになって来ていますが、皆さん読んでいってくださいね。
諏「だね。じゃあ次回も、」
「ゆっくりしていってね!」