第六話 時が過ぎるのは早い。
なんか疲れてる。以上!
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「永琳は輝夜ちゃんのお世話係なの?」
「えぇ。そうなんだけれど、私、お世話係だから遊び相手になろうと思って近づいたんだけど…」
「遊ぼうとしない、か」
どうやら輝夜は姫のため、城に籠っていないといけなく、同い年の子供とも遊べないらしい。そのため、いつも独りで城の中にある玩具などで遊んでいる。
永琳はどうしたら一緒に遊んでやれるかわからず、アマキミなら何かできるかもしれない、と考え連れてきた。
天輝美が輝夜に近寄り、輝夜の持っている四角い白い物を指して聞く。
「輝夜ちゃん、それ楽しいの?」
「・・・」
無反応。
もう一度聞いてみる。
「見えない。邪魔」
ぐっ、なんやこの娘。
輝夜は天輝美から少し離れる。
てか、何故ゲームボーイが。
そんなことを考えながらも輝夜に近づく方法を考える。
少し腕を組み考える。
思い付いた、と天輝美がまた輝夜に近寄った。
「ねぇ、それゲームボーイでしょ?」
「・・・うん」
「やっぱりぃ」
「・・・」
「ね、いいもの出してあげるよ」
「・・・」
輝夜は少し反応したが、やはりほとんど喋らない。
そんな輝夜の目の前に手を出す。
「見えない、邪魔」
「いいのいいの」
「良くない」
「んん?こっち向いて」
天輝美は強引に輝夜を自分の方へ向かせる。
すると。
「この世界は幻。現実には何も被害を与えない世界」
「な、何これ」
この部屋にいる者だけが今、空に浮いているという幻を見ている。
永琳はまぁまぁ驚いている。輝夜は立とうとして尻餅をついていた。
「ではまず、私の手元をご覧ください。新しいゲームでも出してあげます」
「・・・ほんと?」
輝夜が食いついた。
流石ゲーム好きなだけはある。
「ほんとよ。んーこれくらいかな?」
ポフンと音を立てて、青い四角い物が出てきた。
それを輝夜に渡すと説明する。
「これはゲームボーイアドバンスSP。ここのスイッチを上に引くとできるよ」
カチッ、とスイッチを輝夜が押す。ついた、と少し明るくなった声で言う。
次はゲームの映像が流れる。
カセットはポケ●トモ●スターエメラルドだ。
「これ、色がある」
驚きと楽しさが混じった声だ。
「じゃあこれ、あげるからやってていいよ?」
そう言うと、ゲームだけ残して幻が消える。つまり、ゲームは現実の物とした訳だ。
しばらくすると、もうそろそろ帰るね、と天輝美は部屋から出ようとすると誰かに服を後ろから引っ張られる。
輝夜だ。
「どうしたの?」
と聞いてみる。
「え・・・えっと、その・・・あ、ありが、とう」
輝夜が礼を言う。天輝美は輝夜を見つめたまま固まり、手を伸ばす。
「・・・ふみゃ」
輝夜の頭を撫で回す。
輝夜は、
「や、やめ///」
などと言いながらも、おとなしく(?)撫でられ続ける。
また少ししたあと天輝美は帰るね、と部屋を出た。
顔を紅くしたままゲームをする輝夜を見て、アマキミ恐ろしい、と思った永琳であった。
◇◆◇◆◇
輝夜と会ってから七年の時が過ぎた。
永琳はもう三十六歳と、スタイルや頭脳などが立派な大人になっていた。
輝夜は十四歳。天輝美がたまに外に連れだし、都市を探検したりしていた。ゲームは結構やる方で、そのうちニートなってしまうだろう。
天輝美はこの七年、都市に入って人間を襲おうとした妖怪たちを退治していたため、また強くなっていた。そして技も考えたようだ。
この七年を一年ごとに書いていこう。
まず一年目、天輝美と輝夜が仲良くなり、輝夜にとって天輝美は姉のような存在になった。白龍とも会っていたが、天輝美に抱きつくところを見て、気持ち悪いと。そして、ズルい、と。
「お姉ちゃんに近寄らないで。私にも」
と、距離をおいた。
二年目、影舞は妖怪だが、人を襲うことなどしないため、都市の人達に受け入れられ、やっと都市の中を歩き回れるようになった。
輝夜とは友達となっていた。
三年目、妖怪が三十体ほど都市に攻めてきた。門番がやられ都市に入られてしまった。だが、天輝美が登場。
「必殺技なのかよくわからないけど披露します」
と言い、妖怪の前にたち塞がった。
「邪魔だぜ嬢ちゃん」
「キキキャキャ」
「ヒヒャーヒャ」
喋れる妖怪は一体だけ。まあ、喋れる者は珍しいのだが。
妖怪が何か言っているが無視し道を塞いだままの天輝美。
「ハハハッ!退かねぇならお前を喰ってやるぅ!!」
「キューィ!」」」
「シャァー!」」」
妖怪が一斉にとびかかる。
「だが断る!」
「!!!」
「ねぇ君たち__」
天輝美は腕を伸ばし、手を開いて妖怪に向ける。その手のひらにはバチバチと金色の線が走っている。そして・・・
「__超電磁砲って知ってる?」
放った。
「「「ギャガァア___!!!」」」
隅にいた五体ほどの妖怪以外は消滅した。
「はいラスト。気円斬!」
「「「ギャアア!!」」」
妖怪は全滅した。
というのは全て幻。現実では何もしていないと言うことは無いが、とりあえず無傷だ。
そんなことがあり、何故か妖怪にも少し従われるようになった天輝美と、地球で一番始めに生まれた妖怪として影舞は妖怪に信仰されていた。
つまり、影舞は小量だが神力を持ち始め、妖怪の神に近づいていた。
四年目、月に移動すると言うことを天輝美たちに知らされた。
五年目、輝夜が都市の中を歩き回れるようになった。そして、輝夜に顔見知りが増えた。
影舞は神力がまた、少しだが大きくなり、妖怪の神となった。
六年目、天輝美と永琳が酒を飲み、酔っぱらって暴走。夜に飲んだらしく、朝、天輝美はほぼ全裸で、上半身裸の影舞と白龍を間に大きなベッドで寝ていた。
天輝美が起きてすぐに白龍は吹き飛び、影舞に抱きつき、また寝る天輝美。
永琳は既に起きていて、天輝美たちを眺めていた。
それから少しの間、きまずくなっていた天輝美であった。
そして七年目、現在。月移住計画が始まった。
超電磁砲…やってしまった…
輝「馬鹿ね」
永「アホね」
白&天「あとちょっとだったのに!」
何がだよ
白「あと少しでハーレムにな__」
影&輝「キモい」
白龍はダブルアッパーにより気絶。よって、女性軍の勝利。
永「乙、ね」
天「こちらも疲れているので、今回はここまでね」
それではまた次回も
「「ゆっくりしていってね!」」