舞い降りる桜
ヒラリ ヒラリ
舞うように魅力して
踊りながら降りる花びら
ユラリ ユラリ
風で揺らめき幻のように
消えて見えなくなった
小さく儚い桜の花を
花が咲き誇る一枝を掴み取ろうと
幾重もの手が伸び
桜の枝を手折ろうとする
叶わないものなど何一つ無いと
その手は信じていた
叶うるものなど一つも無いのだと
その手は やがて知るだろう
高い所に花や蕾を抱き
護られた桜には届かないのだと
嘲ることも出来ずに
私は魅入られたように
舞い降りる桜を見つめる
ハラリ ハラリ
踊るように舞い降りる
桜が魅せる泡沫の夢