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レギュラー
美玲と拓真に急かされるようにオレは練習しに学校へ向かった。体育館に着いたときには練習は始まっているようだった。
オレらはコソコソと体育館に入って行った…が。
『お前ら。今日の練習は何時からだ?』
『えっと…7時からです。』
『今は何時だ?』
『8時ですかね。』
『何か言うことは?』
『すいませんっした!!』
『バカヤロー!毎日毎日、同じことを言わせるな!!ましてやお前らはレギュラーだろうが!!あと1週間後には県大会なんだぞ?』
『それが……』
『あ゛??』
『いや!なんでもないです!』
『早くアップしてこいよ。お前らいなくちゃ始まらねぇからな。』
今の人は青山さん。海成高校2年のバスケ部のキャプテンだ。怒るとものすごく恐いが1年のうちから大学に注目されるほど上手くチームからの信頼は絶大だ。オレと拓真はレギュラーを獲得しチームに貢献している。
県大会は青木さん達が主体になってから最初の大会だ。地区大会を順調に勝ち進んだオレらは県大会に向けて練習に励んでいた。